里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

今年のピーマンはいつまで穫れる

2021年11月20日 | 畑:果菜類

ピーマンが未だ元気です。


しかも良い実が沢山穫れています。


ピーマンは6月末から穫り始めたのでほぼ5ヵ月が経とうとしています。
品種は「京みどり」。
7月下旬に収穫最盛期に入ってから、一向に衰える気配がなくここまで来ました。


8月の長雨の影響がきつく他の果菜類は10月中旬には終了しました。
一体どうなっているのか。
夏の天候不順を乗り越えれば、その後の秋の天候は総じて良好。
11月の天候は良すぎるくらいです。
夏秋野菜の中でピーマンが一番恩恵を受けたと言うことになります。


昨年、今年と2年連続の大良作。以前と畑を変えたことも大きいのかもしれません。。
そして、近年発生が目立っていたウイルス病が2年間は全く見られません。
何年か、苗にウイルス病が潜伏していることがあり、悩まされていました。
今年は全ての条件に恵まれたようです。
この辺りでもピーマンを今時分まで穫るのは珍しいことではありません。
しかし、これまでとは姿が違います。
上から見てもこのとおり。


株の勢いが違います。


誘引は中央の1本の支柱と、畝の両側の横の直管パイプを上げていく簡易な方法です。
整枝は簡易な「ふところ枝」の整理。最後に行ったのが10月9日
支柱は最大限に上げています。


その後は成り行きですが、かなり成長したのが分ります。
茎葉は青々、実の数も凄い。


この「京みどり」は元々皮が薄くスマートな品種です。
この時期になれば肉厚な実にはなるものの、元が肉厚な獅子型品種よりも利用しやすい。


この時期としては小生未経験の姿です。
後作との関係で、強制的に打ち切りにすることもありますが、今年はその必要もありません。
あとは、いつ強い霜が降るか。試しにギリギリまで置いてみようと思います。


今年のイチジク「蓬莱柿」はまずまずの出来で落葉

2021年11月19日 | 畑:果実類

今年のイチジクも終わりの姿になりました。
黄葉し、落葉が始まりました。


まだ穫られていない熟した実が残っています。


この「蓬莱柿」と言う品種は熟してくると色が赤く変わるので分りやすい。
実を穫ってみると、皮はするするときれいに剥け、食べられます。


しかし、さすがに味が薄い。
まだ強い霜が降りてはいないものの気温が下がってきたので糖度が上がりません。
このような果実がかなり残っています。


助っ人も穫るのを止めたようです。
甘露煮にすればまだいけると思いますが、もう十分ということか。
この「蓬莱柿」は秋果専用種で、穫れ始めが遅い。
終わりがほぼ11月上旬と考えると穫り始めの時期で作柄が左右されます。
今年は10月上旬から穫れ始め、その後も順調だったので、1ヶ月間は楽しめました。
9月以降、全般に気温が高い傾向で、この品種にとってはラッキーだったのでしょう。
悪い年だと穫れ始めて間もなく終わりと言うこともありました。
例年ならこのように青い実のまま残されるものがかなり出ます。


今年は熟したまま放置されてはいるものの、青い実のものは少ない。
このように上まで熟すことはこれまでありませんでした。


8月初めに枝の整理や摘芯したこともそれなりに効果があったと思われます。

このイチジクの作り方については、まだまだ理解できていません。
いずれ剪定の時期が来ますが、また頭を悩ますことになりそうです。

干し柿づくり'21~硫黄燻蒸と吊し方

2021年11月18日 | 干し柿づくり

前日の皮剥きに続く一連の作業。
皮を剥いた柿をひもに通して硫黄燻蒸し、そして吊します。
本来なら皮剥きからここまでの作業は一気に終わらせるべきものです。
今回は助っ人が二人。正味半日で楽勝です。
まずは道具のチェックから。
プラスチックパイプの枠。
硫黄燻蒸の際に柿を吊すためのもの。かなり前に市販の塩ビパイプで手作りしました。


柿をひもに通す時に並べる道具。竹を割って手作りしたもの。
柿の大きさに合せて3種類あります。


枠を覆って密閉するためのブルーシートと硫黄燻蒸するための硫黄粉。


柿を通し吊すひも。普通の干し柿用ビニールひもです。


昔は1本のひもに20個を通すのが標準でした。
今、プロの生産者は1本に10個が標準のようです。
我が家では大きさに合わせ12~20個にしています。
剥いた柿を運び込んで作業開始。


並べてひもに通します。特大玉では12個でもかなり重い。


ひもに通した後は硫黄燻蒸用のパイプ枠に吊します。


全部で昨年と全く同じ30連でした。このくらいだと枠にちょうどです。
平均すれば1連あたり15、6個で、昨年とほぼ同じくらいとなりました。
次は硫黄燻蒸。
硫黄燻蒸は、カビを防ぎ、仕上がりを綺麗にするためのものです。
我が家では贈答用にもするので必須。硫黄燻蒸しないと酸化して黒い干し柿になってしまいます。
硫黄はすぐに空中に拡散し無害となるので心配は無用。
我が家の硫黄燻蒸は、パイプ枠の中に柿を吊し、ブルーシートで覆って行います。
枠に吊す前に、囲う態勢を万端整えておくことが大事です。
昔は専用の木箱を使っていました。
少量ならコンテナに入れてやることも可能。要は密閉出来ればオーケーです。
準備が出来たら硫黄燻蒸開始。


我が家では、小さな鍋に炭火をおこし、硫黄粉を燻しています。
硫黄粉の目安は容積1㎥当たり15~30g。
入り口だけ少し開けておいて、炭火に硫黄粉を投入し素早く密閉します。
休憩しながら1時間余り放置しました。30分程度すれば大丈夫とされます。
シートを解放。硫黄粉は完全に燃えていました。


硫黄燻蒸終了です。


皮を剥いた後一晩置いたので、酸化し表面が僅かに黒ずんでいました。
硫黄燻蒸すると漂白効果で、すっかり綺麗になります。


最後に吊します。
今年は特大玉の10連を横吊りにしました。


今、プロ生産者は横吊りが大半です。
我が家では専ら縦吊りでしたが、昨年少しだけ横吊りにしてみました。
スペースの関係で全部は出来ませんが、今年は少し増やしました。


これだけの大玉なら贈答には最適です。ただし上手く干せればです。
特大玉は上手に干すのがプロでも難しいと言います。
あとの20連は従来からの縦吊りです。


この方法は柿が縄に密着するので、縄に食い込みやすく玉回しの作業が必要です。


400数十個はあるので、これで十分。
今年は少し気温が高いのが気がかりなところ。
少しの間、気温が下がり乾いた風が吹いてくれれば有り難い。


干し柿づくり'21~皮の剥き方

2021年11月17日 | 干し柿づくり

今年の干し柿づくりがスタートします。
気温が少し高いのが気になりますが、柿の方は成熟しています。
今年は小生の皮の剥き方を記録に留めておきたいと思います。
今年の干し柿用の蜂屋柿は不作ですが、必要な数は確保できました。
これが、数日前助っ人が収穫してくれたもの。


段ボールで7箱と昨年と余り変わりません。
最低300個確保できればと思いましたが、500個近くありそうです。
成りが悪い分全般に大玉で、特大玉もかなりあります。


ただし、例年あまり穫らない木の分2箱はかなり小玉。


これほどの違いがあります。


皮剥きは穫ってすぐより数日おいた方が剥きやすく綺麗に仕上がります。
皮剥きに使う道具は例年どおりこれ。


文化財級の代物ながら、小生にとってこれに勝るものはありません。
6、70年経っている皮取り器(今風なら木製ピーラーか)とナイフで、出番は年に一度。
柿渋によって黒光りしていますが、汚れているわけではありません。
柿渋の効果で錆も殆ど付かないので、使用前ほんの軽く研ぐだけです。
今、プロの生産者は皮むき機を使用するので、人力は少なくなっているのかもしれません。
我々のように手作業の場合は2工程に分かれます。
柿を綺麗に早く剥くにはやはりコツがあります。
まずは肩回しという作業。


ヘタの部分にナイフを入れ、柿の軸のところにナイフの背をあてます。


軸をテコにして一回まわしヘタを取ります。


肩回しはナイフは動かさずに柿の方を回して剥くのがミソ。
さらに肩の部分を2回し、全部で3回しになります。


小さな柿は2回しでもオーケーですが、後の作業には3回しがやりやすい。


次に皮取りの作業。
利き手の右手は、皮取り器を親指と人差し指で鉛筆を持つようにして持ちます。
中指、薬指、小指を柿に添え、柿をテコにして動かします。
ここでは右手で写真を撮るため、小さい柿を使い利き手でない左手で格好だけ。


手首を使い、左手に持った柿も動かしながら先端まで一気に剥きます。


途中で止まらないようにして、細く剥くと仕上がりが綺麗です。


これが皮剥きの一連のやり方です。


これは特大玉の柿。


今年は特大玉から小玉まであります。
本来は、皮剥きから吊すまで一連の作業を全て終わらせるべきものです。
しかし、今、我が家では2日がかりで一連の作業をするようにしています。
1日目はここまで。


午後から夜なべをして皮剥きまでの作業は全て終わりました。
小生は子供の頃にさんざん柿の皮を剥いています。昔は子供も有力な働き手でした。
通算すれば万の単位で剥いているでしょう。
長じて両親健在の頃は殆ど柿の皮剥きをした記憶がありません。
しかし、自転車と同じで長期のブランクがあっても何の問題もなく出来ます。


小カブが穫り頃になってきた

2021年11月16日 | 畑:根菜類

小カブが穫り頃になってきました。


品種は「耐病ひかり」。
安定して生育し揃いがよく、長期の収穫で大カブになっても美味しい。
古い品種ながら、変える理由がありません。
播いたのが9月17日で、去年よりは早く例年並。
バラ播きです。
間引きは3回ほど行い、10月20日には最終間引きを終えました。
生育は極めて順調、11月早々に収穫を始めました。
ただし、間引き間隔を10~15センチとしているので、株間はやや狭い。
この辺りは少し間引きが足りなかったようです。


育ちの早いものから順次収穫し、株間を広げていくようにしています。
したがって、収穫始めは若干小ぶりのうちにスタートします。
次第に穫り頃のものが多くなってきました。


すでにかなりの数を収穫しています。
畝全体が葉で覆われているので、そんな風には見えないかもしれませんが。


もう少し収穫が進まないと、ちょっと見ただけでは白いカブも分りにくい。

かなり近づいてもこの程度。


今はうちは葉を少しかき分け覗き込んで確認します。


蕪はその大部分が土の表面に出ているため、大きさを確認するのは容易です。


穫るのもほとんど力を入れずとも抜けてきます。
これは蕪本体が茎だから。根は下に尻尾のように付いている細い部分だけ。


長期間穫るので、多少は生育がバラついていて問題ない。
少し穫ってみました。


ピーク時から見ると一回り小ぶりですが、非常に軟らかい。
皮も軟らかいので、剥かずにそのまま利用できます。
純白の蕪と緑の葉は絵になります。
小カブは茎や葉も美味しいので、蕪だけ食すのはもったいない。
ただ、小カブの本当の旨さはまだ先です。
これから冷え込みが強まってくると、小カブの甘味、旨味が一段と増してきます。
一夜漬けが毎日食卓に上るようになってきました。
これが実に旨い。晩酌も進みます。