里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

原木シイタケの本伏せ

2023年06月20日 | 山菜

今年1月末に植菌し、仮伏せしておいた原木シイタケを本伏せしました。
今年は少なく全部で27本ばかりです。
当地方も梅雨入りし、湿度が確保できる季節になりました。
本伏せする場所は灌水できる環境にないので、やはりこの時期になります。
これが植菌した後、仮伏せしておいたもの。


初めに散水し、こもとビニールで覆いました。さらに途中で 軽く散水しました。
ビニールを剥いでみます。こもは結構濡れていました。


こもを剥いでみると、白い菌糸が繁殖しているのが見えます。


切断面は白くなり、シイタケ菌が繁殖しているのが分ります。


しかし、このように乾いて菌糸があまり出ていない原木もありました。


雑菌が出ているものもありましたが、今さらしょうがありません。


運搬車に積み込みます。


この老朽化した運搬車は昨年中古エンジンに付け替えたもの。
その中古エンジンもあまり調子が良くありません。
2回に分け何とかほだ木の置き場まで運搬。
この場所はほどよく日陰になり、雨も適度に当たるのでほだ木置き場にしています。
前もって準備しておきました。


伏せ込みの方法はやり慣れている合掌式です。


原木の切り口がこのように菌が吹き出ているようなものは安心ですが、そうでないものは少々不安。


これで今回の本伏せは完了です。
今年、来年と二夏を越し、植菌3年目に本格的に穫ることが目標になります。
全体ではこのような配置になりました。


左手前が今回本伏せした1年目の原木、左奥が植菌2年目の原木。
右手前が植菌3年目で今最も穫れている原木、右奥が植菌5年目の原木。
この外に、これには見えない位置に植菌8年目で残っている原木があります。
殆ど半放任栽培ではありますが、継続して収穫することが目標です。


タマネギの長期貯蔵に向けた乾燥法

2023年06月19日 | 畑:土物類

過日、タマネギを一斉に収穫し、作業場の下屋に取り込みました。
品種は中晩生種の「ネオアース」。
今年は例年になく早く、2年連続の納得できる豊作となりました。
5月早々から穫り始めましたが、この品種のメインは何と言っても長期貯蔵です。
「ネオアース」1品種で来春まで食します。
作業場の下屋に広げて10日余り放置し、陰干ししました。


貯蔵中に腐敗などが出ないようにするには、しっかり乾燥することにつきます。
乾燥不十分なままコンテナなどに重ねて詰め込んでしまうと、貯蔵中に腐れが出てしまいます。
我が家で行っている乾燥法は2通り。吊しによる乾燥とコンテナに並べる乾燥です。
殆どを助っ人がやってくれたので大変有り難い。
まず一般的に行われている吊しによる乾燥。


タマネギの茎を2、30㎝付けひもで縛り、竿に吊します。片側4個ずつ8個を縛ったようです。


この場所は農具等を置いており雑然としているものの雨に当たらず風通しが良い。


この方法は昔からやられてきた方法ですが、茎が枯れてくると重みに耐えかね落ちるものが出やすい。
そこで、今は大玉は無理に吊さず、中玉を中心に吊すようにしています。
大玉はもう一つの方法、かご形コンテナに並べて乾燥するようになりました。


この場所は、空きスペースを確保し収穫後陰干しにしていたところです。
この方法は何年かやっていますが、吊り玉のように落ちる心配をする必要がありません。


この「ネオアース」と言う品種は大玉の比率が高いので、この乾燥法なら間違いはない


但し、このようにかご形コンテナの下に空間を設け、上下から乾燥させます。


コンテナに並べる場合も出来るだけ重ねないようにします。
茎と根がしっかり乾くことが一番の乾燥の目安になります。
このような小玉も僅かながらありますが、これらは何もせず早めに食します。


全体で見ると今年は昨年に比べ吊しの比率が高い。昨年ほどには大玉の比率が高くなかったようです。
但し、中玉と言っても規格から言うと2L級で、重さを計るとこの程度。


大玉は400gを越えています。特大ともなると500g級で、重さを計るとこんなタマネギが相当数あります。


しっかり乾けば、コンテナにある程度重ねて全てを取り込みます。

水墨画「大麦の穂」

2023年06月18日 | 水墨画:菜果
画仙紙 半切1/3  

6月の農村の風景を象徴するような麦秋。
時折通るルートに見事な大麦の集団栽培地があります。
今年は例年から見ると大分早く5月下旬にはかなり色づきました。
大麦はこれまでも好んで繰り返し描いてきました。
麦にも大麦、小麦、ライ麦など、さらに大麦にも6条、2条など種々あります。
小生が好んで画にしているのは6条大麦。それも色付く前の青いうちの穂です。
一粒一粒が6列に規則正しく並んだ穂、そして長く伸びた芒(ノゲ)。
この姿が力強く画にしたくなるのです。と言っても多くの人は大麦を見る機会もなく分かる人は少ないことでしょう
我が家でも幼少の頃には大麦を作っていました。
押し麦にして麦飯を食べるのが当たり前の時代です。麦飯も今では名物になった牛タンを食べる時くらいのものになりました。


今年のソラマメは終わるのも早い

2023年06月17日 | 畑:豆類

5月末から穫り始めたソラマメ。
例年より1週間は早くから穫れ始めましたが、やはり終わるのも早いようです。


倒伏対策は土寄せをがっちりと行い横テープを2段に張った簡易な方法です。
それで最後まで問題ありませんでした。
当地方も今週初めに梅雨入り。
小雨の中収穫したので写真写りは良くありません。


ソラマメの葉も次第に黄ばみ、終盤の様相になってきました。


当地の主力品種は打越一寸ですが、我が家の品種は河内一寸。
元々3粒莢の少ない品種なので、この時期になれば殆ど2粒、1粒莢です。


それでも粒の大きいのが利点。
今年の特徴は上段まで着莢の良いこと。5、6段着莢している株が多かった。


ですから、長く穫れるのではないかと思いましたが、期待したほどではありませんでした。
この時期になると莢に錆が付きやすくなりますが、今年は意外に軽い。やはり雨が少なかったせいでしょう。


チョコレート斑点病も殆ど見られませんでしたが、ウイルス株が少し出たのが残念でした。
上段に多く着いた株は放置したままだとやはり肥大できないまま終わってしまう莢が出るようです。しかし、摘莢するのは難しい。


この程度の莢でした。


この時期になると、莢の外観より実の熟度は進んでいることが多い。
茹でた粒はお歯黒が大分黒くなっているものが多かったです。
我が家では専ら塩茹でですが、助っ人宅では天ぷらや素揚げもすると言います。
この後は、一度纏めて穫って終了としたい。
先週末は、当地方のそらまめ祭りがニュースになっていました。
当地方がソラマメの産地になったのは、昔から「終り初物」として珍重されたからです。
かつて、越冬栽培するソラマメは当県南部が北限とされました。
京浜市場に出荷されるソラマメは鹿児島から順次北上し当地方が最後。
しかし、30年余り前、当県北部で春播き栽培が始まり、当地方のソラマメは「終り初物」ではなくなりました。
さらに春播きのソラマメは北海道にまで達し、当地方がかつて「終り初物」の産地だったことを知る人も稀でしょう。


ピーマンは生育順調で誘引支柱を立てる

2023年06月16日 | 畑:果菜類

ピーマンは植付けてほぼ1ヵ月。
品種は京みどり。生育は順調です。


ここまでは株ごとに1本の支柱を立てて誘引しています。
本葉10枚くらいで1番果が留まり肥大しています。
そして分枝が進み、2番花、3番花と咲いてきたので、早めに誘引支柱を立てることにしました。
植付け時から気になっていた葉に小さな斑点の付いたこの株。


斑点は拡大せず、あまり気にならなくなってきました。
エソ系のウイルスは潜伏期間が長いのでまだ油断できませんが、取り越し苦労で終わりそうです。
中央の支柱を立てる時に一度わき芽は整理していますが、また伸びています。
まずわき芽の整理をします。勢いが良いものほどわき芽が伸び再生力も強い。


一番果がはっきり肥大してきたのが分ります。
一番果の下から出ているわき芽は全て搔きます。
全ての株のわき芽の整理が終わりました。


次に誘引支柱を立てます。
遅くなると枝が垂れ折れやすくなるので早いのに越したことはありません。
ピーマンの誘引法も様々試した結果、現在の方法が定着しました。
全て古いパイプハウスを解体した廃材を利用します。
畝なりに株の両側に適当な間隔で縦のパイプ支柱を立てます。
このように支柱は少し上の方を広げるようにして打ち込み込みます。


この支柱に横に直管パイプをフックバンドで止めていきます。


フックバンドは完全には止めず、簡単に動く状態にしておきます。
枝が伸びるのに合わせ、この直管パイプを上げていきます。


横の直管パイプはフックバンドの部分を下から軽く叩くだけで容易に上がります。
枝を横パイプに誘引止めする必要はありません。
枝がパイプに密着すると枝の垂れ下がりが防げます。


まれに枝折れすることもありますが、分枝数が多いので気にしません。
これで誘引支柱の設置が終わりました。


あと1週間くらいで収穫が始まるでしょう。
ピーマンは花芽が着くごとに2本に分枝し、ねずみ算式に枝が増えていきます。
これから、横パイプを上げながら簡易な整枝を行っていきます。