里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

古木のザクロに花が数個で実は結ぶか

2024年07月21日 | 古木管理

我が家の庭の象徴は古木のザクロ
古木の梅とともに樹齢は100数十年、少なくとも130年以上。
2年ほど前、我が家の古木を纏めた際にも第一の古木としました。
その存在感は際立っています。


太い幹の貫禄は他を圧しています。
これが根元。


そしてそれから伸びる数本の太い幹。


しかし、新しい強い枝は伸びていません。太い枝は全て老木化したものばかりです。
さらにその先。


茂っているように見える枝の殆どはいわゆる徒長枝です。
徒長枝と言えども、この時期は新葉なので艶があり一時の元気さを見せているようです。
樹勢の維持が最大の課題になっています
徒長枝も樹勢を維持するため極力剪定は控えるようにしています。
今が緑が一番濃いので安心できる季節と言えるかもしれません。
しかし、今年も花の数はほんの僅かです。
この中に数花あるのですが、殆ど分らないでしょう。


高いところに咲いており目をこらしてようやく確認できます。


ザクロの花は実にユニーク。


ザクロと言えば赤い実ですが、鮮やかな朱色の花もいいものです。


昔は花も全体に沢山咲いたものでした。
もうこの時期になればさらに咲いてくることはなさそう。昨年より少なくかなり悲観的です。
そんな中これは少し膨らんできたような感じですがどうでしょう。


肉眼では分かりませんでした。写真を確認して気がつきました。
ザクロは結果率が非常に悪く、十に一つも実が留まらないことが多い。
この程度の花数では結実は無理としたものです。仮に今年一つでも実を結べば奇跡的。
楽しみが一つ出来ました。


春ニンジンの厳しき収穫と秋ニンジンの種播き

2024年07月20日 | 畑:根菜類

春ニンジンの収穫をしています。
もう夏なので春播きニンジンと言うべきかもしれません。


種播きは少々遅い4月11日。2度目の春ホウレンソウと同日播きです。
品種は昔ながらの「時なし五寸」。
畝幅約70㎝のバラ播き。二度ほど間引き株間7、8㎝にしています。
予定では6月末くらいから間引きを兼ねつつ穫るつもりでした。
しかし、当地は空梅雨で季節外れの日照り。
粘土質の土がカチンカチンに固まり、抜こうとしても引きちぎれて抜けません。
7月になりトータル30ミリくらい降ったでしょうか。
依然土の水分は少ないものの雨が降った後の7月10日頃から辛うじて引き抜けるようになりました。
当然のことながら草丈は伸び混んでいます。


引き抜いた跡が見えます。固まって穴が崩れずそのまま残っています。


今回もようやく引き抜きました。引きちぎれたものもあります。


日数から言うと収穫適期になっています。しかし、姿はこんなところ。


いかに乾ききった締まった土の中で育ったかが分ります。
まだかなり残っていますが、これでは郎党で消費するしかありません。
一方、秋ニンジンの種播きをしました。
10~11月に収穫する予定の秋ニンジンです。
例年より遅れていますが、通年気温が高い傾向が続いていると考え、敢えて遅らせました。
半月以上前、帯状に元肥を散布し耕耘しています。
種播き前に再度ロータリーで耕耘し、畝になる中央位置に目印線を付けます。


管理機で畝立て。


鍬でならして、畝幅約60㎝のかまぼこ形のベットに仕上げます。


品種はトーホク種苗の「黒田5寸陽彩」。


バラ播きです。
すじ播きの方が多いと思いますが、小生は可能なものは専らバラ播き。
理由は2つ。簡便なことと全体に茂らせ雑草の発生を抑えます。
播きました。ニンジンの種はとても小さいので、これでは分からないでしょう。


赤っぽく小さなゴミのように見えるのがニンジンの種です。
厚播きにならないように気をつけてはいますが、どうしても多めに播いてしまいます。
鍬で薄く覆土し、軽く鎮圧。


切りわらを掛け灌水しました。


切りわらは乾燥防止と雨で叩かれて固まるのを抑えるためやっています。
問題は発芽。一雨欲しいところです。




イネの生育は進んでおり雑草の刈り払いも早めに終える

2024年07月19日 | 田んぼ

今年のイネの生育は進んでいます。


順調に中干しを終えてから2週間ほど経過しました。


当地は空梅雨で、中干し中は殆ど雨が降らず、何年ぶりかで中干しらしい中干しが出来ました。
この田んぼは中干しで出来た亀裂が未だ残っているのが分かります。


さすがにその後は何度か降りましたが、一度の降水量はせいぜい10ミリ程度。
県北部では大雨に見舞われているところもあります。当地方だけ雨がすり抜けている様相です。
当地方の梅雨期には一度や二度はヤマセの気圧配置が現れるのが普通です。
それが今年は一度もありません。多少天候が悪くとも気温が高い。
しかもこれが昨年に続き2年連続となると極めて稀な現象です。
この後に大きな反動が来るのではないかと疑心暗鬼になってしまいます。
この田んぼも一見したところ生育は順調で草丈も伸びているようです。


目標の茎数もほぼ確保しているように見えます。


むしろ、このように気温が高い傾向が続く中ではあまり茎数が多いのは心配です。
穂数が多くなるので収穫量が多くなる可能性はあってもくず米が多発し品質低下に繋がりやすいからです。
草丈が伸びすぎるのも倒れやすくなるのでよくありません。


今、茎の中では穂の基になる幼穂が生長している真っ只中。低温に遭遇すると最も危険な時期です。
例年ならこの時期はヤマセによる低温を警戒するのですが、今年はその心配がありません。
水管理も、水が無くなったら渇く前に水を入れる、いわゆる間断灌漑で済みます。
この時期の主な作業は何と言っても雑草の刈り払い。


7月10日頃から畦や土手の刈り払い作業を始め、田んぼ周辺は全て終了しました。
今のところ病害虫の発生は見られませんが、これから問題になるのがカメムシ。
斑点米カメムシと言い、穂に取り付き米の品質を低下させる大きな原因となります。
田んぼ周囲の雑草に潜み侵入するので雑草の刈り払いが極めて重要です。
とりわけ牧草やイネ科雑草の穂を好むため穂の出る雑草には特に注意が必要です。
そして、雑草の刈り払い作業はイネの穂が出る10日前までには終える必要があるとされています。
遅れるとカメムシを田んぼの方に追い込んでしまい逆効果になるからです。
また早過ぎると草が再生し伸びてしまうので、作業の期間は7月中旬に限定されます。
とくに今年はイネの生育が進んでいるため早めに終わらせなければなりません。
刈り払い作業は今年二回目。今回は田んぼの周囲全てを刈り払う必要があります。
この傾斜が強い土手は刈り払いのスタート時に済ませました。


幹線道路の大きな法面。


1回目の刈り払いに合わせ抑草剤(グラスショート)を散布しており、雑草の伸びが抑えられています。
根元から綺麗に刈ると薬の効力が消えるので、葉の上部を刈るようにしています。


傾斜のある幹線道路の法面は長く一番きつい。
この程度の土手なら可愛いもの。


作業をしていると色んな植物に出会います。
目立っているのはヤブカンゾウ。


全て刈り払います。ヤブカンゾウは再生力が強いのでまた沢山生えてきます。
干天の日中は出来るだけ避けたい。一日4時間くらいが限度です。
どちらにしてもびっしょりになるので小雨くらいが有り難い。
何時ものように、自宅に近いこの辺りが最後。

側溝の際部分はやりにくいので除草剤を用いています。刈り払いました。


これで田んぼの周囲は終了。残りは屋敷周りだけになりました。
これから穂の出るまでは最も気象の影響を受ける時期です。
中庸なところの茎を1本剥いて、幼穂を観察してみました。
これが茎の中で成長している穂の元となる幼穂です。現在の長さは約8㎝。


いわゆる「穂ばらみ期」言われる時期。最も重要な花粉の出来る減数分裂期です。
低温に遭遇すれば最も危険な時期ですが、その心配をする必要がないのは幸い。
当然この幼穂より進んでいるものも多いはずなので、今月中には確実に穂が出るでしょう。
昨年がこれまでで最も早く7月中に穂が出揃いましたが、それに近いと思われます。
今度は真夏の高温障害を心配することになりました。




トマト連続摘芯栽培'24~第1花房の収穫が進み2回目の捻枝

2024年07月18日 | トマト連続摘芯栽培

トマト連続摘芯栽培は第1花房の収穫が進み、2回目の捻枝(ねんし)を行いました。
今年のトマトは第1花房の開花は遅かったものの本葉8、9枚で着き、生育も概ね揃っています。
開花も極端なバラツキはありません。
奇形だった1株も第2基本枝からはそれなりの姿になってきました。
但し、過日、第4、第5花房にオオタバコガの幼虫と被害果を発見。
よく観察して数個を処分、直ちにネットで覆いをしました。もちろん害獣対策にもなります。


成虫の飛来を防止するためなのですが、中に残っていればかえって増殖してしまいます。
今のところは大丈夫のようです。管理がしにくいもののやむを得ません。写真を撮るのも難しい。
現在の姿はこんなところです。


第1花房は隠れて見えませんが、現在収穫中で過半は収穫済み。着果させた3、4果は全て正常果です。
下方に果実の見えるのが2週間ほど前に捻枝した第1基本枝。色付いてきた果実も見えます。


第1基本枝の第2、第3花房に尻腐れが多発し、歩留まりは半分くらいになりそう。
尻腐れ自体は石灰欠乏ですが、主な要因は異常な高温と乾燥。
こちらは空梅雨の影響をまともに受けています。何ともしょうがありません。
個別の株全体を撮るのは難しくなりました。上から見るとこんな感じです。


隠れて見えない第1花房。すぐ収穫です。


これが今回捻枝する第2基本枝です。第2基本枝には第4、第5、第6花房と3花房着けます。


本来は基本枝には2花房を着けるのが無難ですが、花房数を確保するため3花房着けています。
第7花房と競合するマイナスもあるので難しいところではあります。
すでに第4、第5花房はかなり肥大し、第6花房も開花が終わっています。
第4花房直下からでるわき芽が支柱に誘引されているので、第2基本枝は自然に斜めを向いています。
この第2基本枝を捻枝します。
捻枝は枝の根元を押さえながらねじ曲げます。


捻枝は下に折り曲げるのではなく、横に捻るイメージです。
無理に下向きまでせず横向き程度でもその後果実の重みで下がってきます。
捻枝されました。


第4花房直下のわき芽を支柱に誘引している枝には第7花房が開花し、第8花房も咲き始めです。
この枝が第3基本枝となります。


別の株で。
この第2基本枝を捻枝します。


捻枝しました。少し枝が潰れています。


捻枝は晴天の午後、水分が少なく葉が少ししなっている時がやりやすい。
トマトは折れさえしなければ多少潰れたり裂けても大丈夫ですが、無理せず横向き程度でも十分。
前方から見るとこのようになります。


全て終わりました。


収穫しました。第1花房の残りは少しだけになりました。


全て完熟で収穫しているので、味は乗っています。
例年、我が家は梅雨時の第1花房は灰かびで歩留まりがよくありませんが、今年は空梅雨のため極めて良好。
一方、例年歩留まりの良い第2、第3花房は尻腐れが多く厳しい。
こちらは庭外れの一角におまけで作っている中玉トマト。


第3花房まで穫れてきました。こちらは尻腐れなどの心配がないので気楽。それなりに役立っています。



今年のトウモロコシは成熟が早い

2024年07月17日 | 畑:豆類

トウモロコシを穫りました。
品種は「ゴールドラッシュ」。
4月25日に我流の省力直播きをしたもの。
1週間ほど前から獣害防止に周囲を不織布で囲っています。


我が家では例年畝間を広くし、2本立てにしています。
中型の扱いやすいトウモロコシを多く穫ることを目標にしているからです。


発芽率はまずまずで2本立てになったのは7割ほど。概ね想定内です。


生育も比較的揃っています。
例年雄穂は最後まで放置していましたが、今年は受粉が終了したところで切ってみました。
アワノメイガ対策もさることながらアブラムシが付き始まったからです。


サカタのタネによると「ゴールドラッシュ」の収穫適期の標準は、播種後84日、絹糸が出て20~24日、積算温度で450℃となっています。
しかし、当地の気候や我流の省力直播きのことを考慮し、標準よりも数日の遅れを見込んでいます。
今年は、当地は6、7月と気温が高く空梅雨。絹糸は6月25日くらいに出ていました。
当地でも今年はほぼ標準の日数が適用できると考えられます。
積算温度もすでに標準に達しており、標準日数より早まっている可能性が高い。
外観をチェックしながら穫ってみることにしました。
全体に南側の方が少し進んでいるように見えていました。
まず絹糸が黒くなっていることが第一条件。いずれも殆ど変色しています。


穂の全体の手応えを確かめ、頭のところの皮を僅か剥いてみれば確実。


実が先まで入って色が黄ばんでいれ成熟しています。白っぽければ早い。


穫ってみました。


虫食いや歯欠けも殆どありませんでした。
大きさは高齢者や子供に扱いやすいよう中型が目標。概ね想定内ながらやや大きめでした。
トウモロコシの収穫は早朝がベストですが、あまり拘っていません。
但し穫ったら直ちに茹でます。それで甘味は申し分なしです。常温で放置するのだけは御法度。
一気には穫れないので、さっそく助っ人に穫るよう促します。
穂を確認しながら数回に分けて穫るようにします。
こちらがメインのお盆用。


品種は同じく「ゴールドラッシュ」。
昨年は気温が高く生育が進み、お盆の時には大半終わってしまいました。
今年は少し遅らせ、標準通りに逆算して播きました。


それでも気温が平年を大きく上回っており、想定より進んでいます。
こちらは全てが2本立てになっています。
絹糸が出始めましたが、お盆まで持つでしょうか。