
昨日の製図器の話をもう少し
鉛筆で下書きした製図に、トレーシングペーパーを
重ねて烏口(からすぐち)で
墨入れをしていきます

烏口は一見ピンセットのような形をしています
ピンセットのガーゼをつまむところにねじがついています
そのねじを調節して先を細くして墨を付けてラインを引くと
細い線が描けます.その反対に,ねじを緩めてピンセットの先が
広がるルと,巾の広いラインが引けます.

下書きの製図は,細い鉛筆で描かれていますが
その鉛筆のラインをなぞるように烏口で
太いライン,細いラインとトレーシングペーパーに
墨入れしていきます

墨入れ済んだトレーシングペーパーを見ると
製図らしく出来上がります

烏口は,ラインを引く単独に柄が付いたものや
コンパスに着脱する烏口もありました

烏口の墨入れで細いラインを引くのには
烏口の先を鋭く研ぎ上げてないと綺麗なラインが引けません

研ぎ上げる道具は,刃物に使う砥石が使用されます
油砥石(オイルストーン)でオイルをつけて
慎重に研ぎ上げます

あまり一生懸命に研ぎ上げますと
烏口の先端が刃物のようになって
三角定規に沿って烏口でラインを引くと
トレーシングペーパーが刃物で切ったようになります
烏口を研ぐのにはコツがいりました

しばらくすると、烏口にかわる新兵器が現れます
色んなラインの寸法の製図ベンのロットリングです
