学生時代の私は、
二階の押し入れを一つ貰って
暗室にしていました…
遮光が不完全だったので
引伸しプリント焼き付けと現像のみでした。
フィルム現像は、ダークバッグで
現像タンクのリールにフィルムを
巻き付けて、液温計で現像液の
温度を調節しながら行っていました
フィルムの現像処理が済んで、
乾燥後、フィルムを見ていると
親父は、「俺に見せろ…」と
私の仕上げたネガフィルムを取り上げます
当時のカメラは自動露光ではなく
マニュアル露光でしたから
ネガフィルムの濃度はガタガタでした…
そのまだらになったネガフィルムを見ても
「フーン…」と云うだけで
フィルムの露出のバラツキには何も
云いません…
それから数十年経って気が付いたのですが…
… … …
息子がカメラを持ってどこをうろついたのか
ネガフィルムを見れば一目瞭然です
親父は、コイツはこんな処を彷徨いていたのか?と
思いながら、露光の不揃いな私の
ネガフィルムを見ていたのかも知れません…