アメリカから天然色映画つまり
テクニカラー方式のカラー映画が
どんどん入ってくるのに、刺激されてか
日本でもカラー作品制作があちこちで
検討されていたようでした。
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国産フィルムを使った天然色映画が
松竹大船(おおふな)で制作され公開
されました。
松竹大船は現代劇の撮影所
ですから、ストーリーは現代劇
でした。
ストリッパー・カルメン(高峯秀子)が
故郷へ錦を飾るというと話でした。
監督は木下恵介(きのしたけいすけ)でした。
この国産初の天然色映画の題名は
「カルメン故郷に帰る」でした。
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肝心の天然色映画の撮影フィルムは
富士フイルムが使用されました。
当時、カラーフィルムはリバーサル方式
でした。
富士フイルム側も技術協力があつたのですが
さぞ、大変だったでしょう。
撮影現場は、浅間山山麓のロケーションだけで
スタジオでのセット撮影は無かったようです。
当時のカラーフィルムがデイライト用で
セットの照明に合わせたタングステンタイプが
なかったのかも知れません。
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国産初の天然色映画のストーリーが
現代劇だったので、オールロケーションで
制作できたのでしょう。