総天然色映画で困ることは
ナイトシーン(夜景=夜の場面)です
カラーフィルムは暗い夜の場面の色彩も
豊富に描かれてしまうことです
名月の夜の景色では我々の目に
明かりのなかに色彩のない
漆黒の墨絵のような
景色が広がって見えます
夜景の色彩をできるだけ殺すために
アメリカのテクニカラー映画では
夜の場面はブルーのライトをかけて
夜の雰囲気を出していました
「地獄門」のナイトシーンも
ブルーのライティングで描写していました
星明かりの野原の場面(セット)で
盛遠(長谷川一夫)がロングから手前に
歩いてくるシーンの星空に浮かぶ場面は好きでした
カラーフィルムで写真を撮るようになって
改めて人間の眼のすばらしさを実感しました
昼間(ディライト)でも夜の居間(タングステン)でも
本人に自覚することなく自動でホワイトバランス
がとられています
暗い場面でも明るい場面でも露出に
過不足なく見ることができます
また、完全なオートフォーカスです
しかも、3Dで立体的に見ることができます
人間の眼からみて
不完全なカラーフィルムには
スリーカラーメーター(色温度計)
や露出計が必要になるのでしょうか
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