昨日は、海外のビデオ取材で、カラーバーだけを録画する失敗がありました。
映画の場合のカメラも怖い落とし穴があります。日本で使われていたミッチェルNC型カメラは、実に工作精度の高い素晴らしいカメラでした。
ズームレンズが出現するまで日本では、メーンのカメラでした。
ズームレンズ用カメラはパララックスのないミラーシャッター式のアリフレックスにその座を譲りました。
ミッチェルNC型カメラの後にレバーがあります。このレバーを手で握って180度回します。
レンズ位置にあるフィルムがスライドしてファインダールーペがレンズ位置に収まります。
ルーペを覗くことで、レンズのフォーカス、画面の確認、本番で使うカメラ横の透視ファインダーのパララックス調整などを行います
本番では、レバーを180度戻してレンズの位置にフィルムの窓を揃えます。
例え、レンズ位置にフィルム窓が並んでいなくても、電動スイッチを入れればフィルムは走ります。
しかし、フィルムは感光しません。なんとも怖い仕掛けです。
カメラの駆動動力は、スタジオでは三相交流の220ポルトシンクロナスモーターです。
ロケーションでは充電池駆動の直流モーターに付け替えます。
生半可な駆動ではないので、安全装置が付けられなかったのかもしれません。
本番直前には、カメラの周りの助手さんは、このレバーの位置をそれとなく注意します。
いままで、このレバー操作ミスで写っていなかった事故はありませんでした…。
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