初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

ハムレット

2009年05月28日 18時03分41秒 | Weblog
 テレビがまだなくて、「動く映像」に飢えていたころ、毎週のように映画を見に行きました。外国映画は大体アメリカ製でしたが、英国からテクニカラー総天然色の「赤い靴」「天国への階段」がやってきました。

「赤い靴」はバレリーナ、モイラ・シャーラーの主演で、赤い靴を履くと死ぬまで踊り抜くという話… 。

「天国への階段」は第二次大戦中、負傷した英国戦闘機のパイロット役のデヴィッド・ニーヴンが手術中のベッドに横たわっています。そのベッドの横に象徴的に天国への階段が出来ています。手術の経過によってニーヴンは、天使の招きで階段を天国へ昇ったり、彼の恋人に地上へ引き戻されたりする話。天国を白黒で地上をカラーで処理する意欲作でした…。

 また、白黒映画、シェィクスピアの「ハムレット」、油を塗ったような黒光りする城壁のセットは重厚でした。

ローレンス・オリヴィエのハムレットが

「To be or Not to be」
「生きるべきか、死ぬべきか」

ハムレットがジーン・シモンズのオフェリアに

「尼寺へ行きゃれ」

のセリフが聞かれました。

                … … …

テレビで劇場中継がVTR撮りがありました。

 フランスから来たジャン=ルイ・バローの「ハムレット」の中継録画です。
英語でも無理なのに、今度はフランス語の「ハムレット」です。

 福田恒存翻訳の文庫本が台本で、普通の台本のサイズに作り直したものでした。文庫本より台本がはるかに高くついたようです。

 この日本語の台本でジャン=ルイ・バローのフランス語のセリフを聞く下見です。なんともすさまじいものでした。

 この暗い下見席の前で、膝に福田恒存の文庫本を開いて、熱心に芝居を見ている少女がいたのには驚きました。

 舞台は、天井から束ねたカーテンが柱のように四本下がっていて平台がありました。
その平台をいろんなセットに見立てての芝居でした。

 中継本番は、中継車にフランス語の堪能な女の子が、

「今、台本の△△頁…」

と云ってきます。

それを頼りに仕事をしました…。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿