初心者の老人です

75才になって初めてVISTAを始めました。

殺陣師 たてし

2009年05月12日 18時20分46秒 | Weblog
島田正吾と辰巳柳太郎、緒形拳などの劇団「新国劇」は激しい殺陣(たて)で人気がありました。池波正太郎も座付作者と言われるほど親密な関係にありました。

この激しい殺陣を仕上げる人が殺陣師(たてし)です。この劇団の殺陣をまかされていたのが、段平(だんぺい)でした。この人をテーマにした映画がありました。

時代劇映画の剣劇ものにも、チャンバラ(殺陣)があります。ここでも映画の殺陣師がいます。監督からチャンバラの筋立てを聞いて、段取りを考えます。

映画のタイトルに殺陣△△と名が出ています。その脇に××会とあります。これは、チャンバラ(殺陣)のうまい俳優さんが所属している会です。

スタジオで、殺陣師は主演の俳優さんと絡みの俳優さんにチャンバラの動きを振りつけます。

「そこを、千鳥で交わして、こう切りつけてください…」

「そこで、刀の血を振り払って、決まってください…」

監督の了解を取り付けて、動きが決まります。

絡みの俳優さんの難しい動きのときは、殺陣師のところで教えている俳優さんを割り当てます。

刀は竹光(たけみつ)に銀紙を張ったものを使います。
映画館で見ると本物らしく見えます。
また、小道具に竹光に銀紙を貼る名人がいました。

主演の俳優さんが、刀を構える大写しの場面では、本身を使うことがあります。本身を構えて少し動かすと、刀身がキラッと光って、格好よく決まります…。
しかし、アクションのチャンバラ(殺陣)では一切、本身は使いません。

嵐寛寿郎は強度の近眼でチャンバラ(殺陣)のシーンで、どこへ切り込んでくるのか相手をする俳優さんにわからないことがありました。

いくら竹光のチャンバラ(殺陣)でも、絡みの俳優さんに傷を負わすことがあるので、絡みの相手役の俳優さんは、体にさらしを巻いて、相手をしていたと聞きました…。

Kプロダクション映画のロケーションの現場で、本身を使っての事故がありました。

昔、テレビで芸術祭というのが秋にありました。そのためにスポンサーはその番組用のコマーシャルを新調したり、番組の予算も少し多めにだしたりしました。
時代劇のテレビドラマで、芸術祭だからと、チャンバラ(殺陣)のシーンの一部で本身を使いました。

わずかな手違いで、俳優さんが怪我をしてしまいました…。


竹光はいくら本物らしく見えても、手にした感覚がいかにも軽く、刀の構えに薄っぺらな感じになるらしいので、重たい本物、本身(ほんみ)に誘惑と魅力を感じるのかも知れません。

アメリカの西部劇の敵役の早撃ちガンマンが出てきます。決闘で零コンマ何秒かの差で、すご腕の敵役ガンマンを正義の味方保安官が倒す…。

時代劇映画の宮本武蔵が巌流島でイライラして待っている佐々木小次郎を倒すという…

西部劇と時代劇はなんとなく似ていると思っています。

黒澤明の「用心棒」がマカロニウェスタン「荒野の用心棒」に、「七人の侍」がアメリカ西部劇「荒野の七人」にリメークされています。

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