東洋医学講座第一巻
夏至や冬至の日に、いつもこんなお話をいたします。
これは、はるか昔に東洋医学校で使っていた教科書の一つです。
日本の鍼灸学校では、東洋医学とともに、解剖学、生理学、病理学のカリキュラムもとても厳しいものでした。
同時に、易経を含む東洋哲学と、暦の知識も学ぶことができました。
私の師匠たちからもこういった教養は必須であると薫陶を受けたものです。
陰遁と陽遁 (陰の方向性の巡りと陽の方向性の巡り)
今年は、本日6月20日が陽遁の極みである夏至です。
「陰遁の極みの冬至から真冬の時期に培われた種の中のエネルギー(気)が陽遁に転じて発動し、徐々に発芽、成長、繁茂して、夏至になって、徐々に結実に向い、収斂され、実ができて、その種が地に落ちて、次の陽遁に転じる冬至を待つ。」の繰り返しです。
季節の節目には14日間の土用という時期があり、この時期は体調を崩しやすいなどど教わります。ここで「あ。。土用って夏の土用の丑の日だけじゃないんだ。。」などと気づかされたものです。
天地の季節の移り変わりと生体に対する影響を植物であらわしています。
こうして、目の前の人体だけでなく、天地陰陽の理を暦と易経の哲学を交えて理解する眼の養い方を教えていただきました。
これは冬至に関する過去記事です。
https://blog.goo.ne.jp/keisclinic/s/%E5%86%AC%E8%87%B3
東洋哲学は、自然を愛して融和するように心がけることによって、すべてのものも人も、じわじわと軌道を回りながら上に上がってゆく、だれもが良くなってゆく、幸せになってゆくという方向性です。スパイラルアップともいえましょう。
非常にポジティブな考え方を養う学問です。
正確なセリフは失念しましたが、映画「花よりもなほ」を観た時に、映画の終盤で仇討ちを手伝って一儲けをした長屋の連中が、今年の桜が散ってしまって感傷的なっている場面がありました。その時、キム兄演ずるすこ~し頭の弱い感じの役の孫三郎が
「みんなそういうけどさあ、サクラって来年また綺麗に咲くために散るんでね~の?」といって、長屋のみんなをハッとさせる場面を思い出しました。
新型コロナウィルスでは死にません。
どっしりと構えておりましょう。
大丈夫、だいじょうぶ。。
漢方アメリカOnline
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