また冬至がやってまいりました。
日本の東洋医学校では、疾病をきちんと知るための解剖、生理、病理の授業のほかに、鍼灸漢方医学の科目もまんべんなく学ばせてもらいました。
そして、東洋哲学として、「易経」を学ぶ機会を与えてもらいました。
易経は一般的に占いのための学問とされていますが、神羅万象、天地陰陽の理を学ぶことにより、小宇宙として人体をとらえて、東洋医学的な発想と哲学を身に着けることによっていっそう奥行きの深い臨床ができるようにとの配慮でした。
易学的に観て、冬至は一陽来復、陰極まって陽に転ずる最初の卦であります。
実際には、陰陽のバランスが大事でどちらも大切なものということで、陰が悪くて陽がよろしいということではないのです。しかし、これまでの寒い冬の時期がようやく終って、陽の始まりというのは、まだまだ寒さは残るものの、ある意味では希望の灯がともるという、うれしい状態と解釈することもできます。
また、冬至は天と地の距離が一番近くなって、翌年いっぱいの運勢(年筮ねんぜい)の易占が一番当たりやすい日とされています。
私が学んだ日本の学校では、普段はギンギンの科学者である解剖学の先生が、いきなり「今日は冬至だ!解剖の授業はお休みして、みんなの年筮をたててやるぞ!」といきなり筮竹を取り出して、占いが始まって、クラス全体が大いに盛り上がったものです。
そういえば、以前お話をした、命相卜仙医の話題は、最初の「命学」で止まっておりました。
http://blog.goo.ne.jp/keisclinic/e/65125911d99ff6cac5966ff1069d306c
そろそろ次を書かなければと思いつつ、時間が過ぎてしまいました。近日中にということでご容赦ねがいます。
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