ごっとさんのブログ

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「生命」とは、地球最初の生命の形

2024-08-21 10:37:05 | 自然
昔から生命には非常に興味を持っていますが、「生命の定義」は思ったより難しいものです。簡単にこういったものが生命だと言えず、色々な定義を加えて何とか生命らしさを出しているようです。

生命とは何かを考えるとき、ほとんどの人はこの地球にいる生き物のことを思い浮かべるでしょう。草や木などの植物、虫や魚、ゾウやライオン、眼に見えないほど小さな微生物、そしてヒトなど地球上はさまざまな種類の生き物がいます。

それぞれ他の生き物とは異なる特徴を持っていますが、共通点もたくさんあるので石ころやガラスや鉄などとは区別して、同じ生命だと感じます。目の前にあるものをこれは生命だとというためには、どんなルールが必要なのでしょうか。

地球の生命には、次の4つの共通点があるとされています。1.膜で外部が区切られていること、2.自分で自分の体を維持する事、3.自分の分身や子孫を残すこと、4,進化すること。これは生命の定義のようなものですが、地球上の生命もこの4つの特徴を持っています。

今は世界中の実験室で人工生命が作られています。すでにいくつもの人工生命ができたとされていますが、どれも地球の生命と同じではありません。それでも人工生命を作っている研究者たちは、それぞれ自分の決めたルールに従ってこれは生命だと考えています。

地球の生命と人工生命を比べると、そのルールはマラソンと100メートル走ぐらい大きく違います。それでもマラソン選手も100メートルの選手も同じ陸上競技です。それと同じように、地球生命とルールの違う生命があってもおかしくはありません。

いまの地球にいる生命だけが「生命」とは限らないからです。たとえば掃除ロボットは自分で充電器まで行ってエネルギーを補給します。それがさらに吸い込んだゴミを材料にして、自分の部品を作って故障したところを修理できるようになったら、それは生命のように思えるのかもしれません。

ここでは生命に自己複製と進化が不要という意見ですので、遺伝子ゲノムが絶対条件ではないとしています。親をどんどんたどっていくと、およそ40億年以上も前の地球で生まれたある生命にたどり着きます。

その生命ののことを「ルカ」と呼んでおり、「最終共通祖先」を意味する英語を略した名前です。このルカという共通祖先が何十億年もかけて進化することで、いまの地球にいる多様な生命が生まれました。

同じ親を持つ生命は同じ種類だと考えれば、動物も植物も微生物もみな「ルカの子孫」ですから、地球には1種類の生命しかいないとも言えます。

このルカがどんな生命であったか興味がありますが、あくまで想像上のですのであまり詳しくは分かっていないようです。

やはり生命発生の謎は謎のまま残っているというのが正しいといえるでしょう。

日本人の祖先はどこからやってきたのか

2024-08-16 10:31:47 | 自然
私は考古学のような過去についてはあまり興味がありません。人類や日本人が将来どうなるのかが面白く、色々調べています。それでも日本人の祖先はどうなっているのかの解析結果の一部を紹介します。

今まで日本人の祖先は縄文人と大陸から渡来した弥生人が混血したとする「二重構造モデル」が定説となっていました。そこに日本人のゲノムを解析する技術を駆使した研究が盛んになり、近年の研究がその説を修正しつつあるようです。

日本人3000人以上のゲノムを解析した結果、日本人の祖先は3つの系統に分けられる可能性が高いことが分かったと理化学研究所などの研究グループが発表しました。

これとは別に金沢大学などの研究グループは、遺跡から出土した人骨のゲノム解析から、現代日本人は大陸から渡ってきた3つの集団を祖先に持つと発表し、「三重構造モデル」を提唱しています。

日本人の祖先を探求する進化人類学はDNA解析、ゲノム解析技術という有力手段を手にして、大陸から様々な人々が渡来して現代の日本人に繋がった複雑な過程が見えてきました。

母から子へ受け継がれるミトコンドリアにはわずかながらDNAが含まれ、これを解析することにより母系の血縁の有無が分かって遺伝的なルーツを調べることができます。

細胞核に存在する核DNAは両親から半分ずつ子に伝えられるため、その配列や突然変異の規模などを解析することで人類の混血、交流や移動を調べることができます。理研のグループは、多くの人の血液や遺伝情報を集めて保存している組織「バイオバンクジャパン」を活用しました。

登録された3256人分のDNAの全配列を詳細に分析してゲノムの特徴を明らかにする膨大な作業を続けました。その結果日本人の祖先は主に、沖縄県に多い「縄文系」、関西に多い「関西系」、そして東北に多い「東北系」の3つに分けられることが分りました。

さらに調べると縄文系の遺伝情報の割合(祖先比率)は沖縄県が一番高く28.5%、次いで東北で18.9%、関西では最も低く13.4%となっていました。

この祖先比率は縄文人と沖縄の人々の間に高い遺伝的親和性があるとの以前の研究とも一致し、関西地方は漢民族と遺伝的親和性が高いことが明らかになりました。

また東北系も縄文人との遺伝的親和性が高く、沖縄県宮古島の古代日本人や韓国三国時代ごろの古代韓国人に近かったとしています。

こうした研究成果は、縄文時代の狩猟採集民族である縄文人と弥生時代に大陸の北東アジアから渡来した稲作民族である弥生人の混血により現代の日本人が形成されたとする「二重構造モデル」に疑問を投げかける内容のようです。

これで何が変わるのかよく分かりませんが、何となくロマンがあるような気もします。

初の南海トラフ地震「注意」を発令

2024-08-12 10:32:48 | 自然
以前自宅は風雨などの災害には強い状況であることを書き、心配するのは地震だけとしました。

8日に宮崎県南部で最大震度6弱の地震が発生し、この時自宅は全く揺れませんでしたが、気象庁は、南海トラフ地震臨時情報として「巨大地震注意」を出しました。

私の家は地震対策としても、食器棚や本棚に転倒防止の処置をしているだけですが、南海トラフとはかなり離れているのであまり心配はしていませんでした。ところが次の日の9日、自宅にかなり大きな地震が発生したのです。

突き上げるような感じがした後、かなり大きな横揺れが続きました。私は自分の部屋の棚が倒れないか見ていたのですが、かみさんは食器棚の扉を抑えていたと言っていました。

すぐにNHKの地震速報を見ていましたが、南海トラフの続きであれば西の方はかなりひどい被害ではないかと心配していました。ところが震源地は自宅に近いところで、いわば直下型の地震だったようです。

震度5弱と出ていましたが、3.11の時以来の激しい揺れだったような気がします。その後専門家が解説していましたが、今回の地震は南海トラフとは無関係で、偶然重なって地震が起きたとのことでした。

詳しい震度など出てきましたが、自宅付近は震度4ということでそれほど大きな揺れではなかったようです。ただ感覚としてはかなり大きな揺れで、これが震度4ならば6などはどのくらいになるのか恐ろしい気がしました。

ただライフラインなどは全く問題がありませんので、実際はそれほど大きな地震ではなかったようです。南海トラフ地震の「巨大地震注意」は1週間程度継続されますので、あと数日は注意すべきかもしれません。

南海トラフ巨大地震は、東海の駿河湾から九州の日向灘沖にかけて海底に延びる溝状の地形(トラフ)に沿って発生する地震です。政府の地震調査委員会は、マグニチュード8〜9級の地震が30年以内に起きる確率は70〜80%としています。

ただ政府の地震調査研究推進本部のほか、多くの地震の専門家も「緊急に慌てて何か行動すべきという事ではない」と指摘しています。気象庁によると、8日午後に起きた地震の震源は深さ31キロの日向灘で、地震の規模は推定M7.1としています。

この地域で負傷者が出て、同庁は高知、愛媛、大分、宮崎、鹿児島の各県に津波注意報を出しました。その後宮崎県で約50センチの津波を観測しました。高知県や鹿児島県でも津波を観測しましたが、1月の能登半島地震のような甚大な被害は確認されていません。

今後1週間程度は震度6弱程度の地震に注意するよう呼び掛けています。ただ私は地震情報程現代の科学をもってしても当たらないものはないような気がしています。

私が生きている間巨大地震が来ないことを祈るしかないのでしょう。

海洋熱波が「最も暑い夏」をもたらしたと分析

2024-08-01 10:36:09 | 自然
今年も暑い日が続いていますが、先日外に出た時あまりにも暑いので日陰に温度計を置いていたところ、37℃になっていました。

自宅あたりの最高気温は34℃程度だったのですが、実際にはこれよりかなり高くなっているような気がします。

昨年北日本が過去最も暑い夏になったのは、三陸沖などの海面の温度が記録的に高くなる「海洋熱波」が影響した可能性が高いとする分析結果を、気象庁や東京大学などの研究グループが発表しました。

海面水温の極端な高温により、低い位置の雲の形成が妨げられて日射が増したほか、水蒸気が増えるという複数の気象要因が重なって危険な高温をもたらしているとしています。

海洋熱波は過去の記録と比較して、その時期としては異常に高く、極端な高温が数日から数カ月維持する現象です。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の最新の第6次評価報告書で地球温暖化に伴う海洋熱波の頻度や強度が増大すると分析されていました。

気象庁によると、日本周辺の海面水温を過去100年の推移でみると平均1.28℃上昇しています。特に近年は日本近海の暖かい海域が広がったために、台風の強度が強くなっているとの指摘もあります。昨年の夏の日本の平均気温は1898年の統計開始以降で最も高くなりました。

北日本は1946年の統計開始以後で最も暑い夏となり、特に太平洋側で異常な高温となっています。昨年は高度約3000メートル以下の低い大気の気温が過去と比べて際立って高く、特に地表付近で平年差が最大になっていたことから、昨年夏の異常高温は、上空の大気循環の変動の他大気と接する海洋側の要因も関係があることが判明しました。

海面水温は黒潮の流れが北上して冷たい親潮が後退し、三陸沖から北海道沖にかけて海洋熱波が発生したことが分りました。さらにこの海洋熱波により海面付近の大気が不安定になり、北日本の夏に見られる大気下層の雲の量が場所によって20%程度減少し、このため地表に届く日射量が増えて海面水温がさらに上昇しました。

大気を加熱したほか海面から水蒸気量も増えて熱がこもる温室効果が高まったとしています。気象庁や異常気象分析検討会によると、今夏も海洋熱波は最強レベルで続いています。

暑さのピークは7月下旬から8月上旬と予想されていますが、同庁が7月23日に発表した10月までの3か月予報では、ラニーニャ現象が発生する可能性が高いことなどから、9,10月も高温が続いて厳しい残暑になる見込みとしています。

同庁の分析結果による予測では、ラニーニャ現象の影響で海面水温は西部太平洋熱帯域で高く、中東部太平洋赤道域で低いようです。

昨年夏がどんなに暑かったかは忘れてしまいましたが、今年は当分この異常な暑さが続くことは確かなようです。

体内時計の狂いが老化の原因に

2024-07-26 10:34:46 | 自然
私はほとんど夜食を食べるという習慣はありません。風呂から出てくると水割りを飲みますが、基本的におつまみを食べることもありません。

よく深夜のラーメンは体へのダメージが大きいと言いますが、この辺りは体内時計が関係しているようです。

ヒトは夜になると眠り、朝が来ると目を覚まします。ネズミなどの夜行性動物は逆に、夜になると動き出し朝には眠りにつきます。いずれにしても生物は、地球の自転周期24時間に同調して、ほぼ24時間で体内環境を循環させる機能を持っています。

この24時間周期のリズムは「概日リズム(サーカディアンリズム)」と呼ばれ、生物の体内には1日の周期でリズムを刻む体内時計が備わっています。こういった体内時計が、進化上有利だったと考えられています。

たとえば光合成と窒素固定を行うシアノバクテリアの場合、この2つの反応を同時進行させるのは得策ではありません。光合成によって生成される酸素が窒素固定に必要な酵素を阻害します。

大雑把でも光の当たる12時間ぐらいで光合成をおこない、それ以外の時間で窒素固定をした方が生存上有利となります。動物の場合も食事ができる時間帯にはグルコースをどんどん使い、食事ができない時間帯はグリコーゲンを蓄えるといったことが必要となるわけです。

つまり動物も植物も地球の24時間周期に対応したほうが有利で生存確率が高まるといえるのです。シアノバクテリアを使った興味深い実験があります。シアノバクテリアの遺伝子を改変し、概日リズムを22時間周期に変えた変異株を作りました。

これを12時間は明るく12時間暗くしたボックスの中で飼育したところ、24時間周期のワイルドタイプは生き残り、22時間に改変された変異株は死んでしまいました。マスタークロックともいうべき器官が、視交叉上核という視床下部にある神経核です。

これが光に同期して体内時計のリズムを作り出しています。目から入った光情報が視交叉上核に届けられて、体内時計のリズムがセットされるとしています。その他各細胞内にある時計タンパク質があり、ほとんどすべての細胞が時計タンパク質によってコントロールされているようです。

この様にある意味厳密にコントロールされている体内時計が、夜中にラーメンを食べることによって乱されてしまうことになります。たかがラーメンでという気もしますが、食事時間というのは体にとってかなり重要な要素のようです。

私の感覚としては、グルコース不足になった体内に補給するのと、体内時計の乱れのどちらが重要かという気もします。