大阪大学などの研究チームが、パーキンソン病の原因物質の検出法が確立できたと発表しました。
パーキンソン病は、手の震えや身体のこわばり、遅い動きなどの症状が現れる病気ですが、脳内に蓄積してこの病気を引き起こす物質は特定できているものの、測定ができませんでした。
脳脊髄液を背中から注射器で採取し、脳内の原因物質の量を推定できるようになったようです。病気の重症度の評価や治療薬を開発する際の指標として役立つと期待されています。
パーキンソン病は国内では10万人当たり100~150人が発症するとされています。患者の脳内では、「α-シヌクレイン」というタンパク質が異常な構造になった「凝集体」が蓄積し、神経がダメージを受けています。
解剖検査などから、蓄積量が多いほど重症であることが分かっています。このα-シヌクレインは、アミノ酸140残基からなるタンパク質で、アルツハイマー病に蓄積するアミロイド中の別な成分として発見され、他の動物で知られているタンパク質と相同であることが分かっています。
このタンパク質は主に大脳新皮質、海馬、黒質、視床および小脳に発現し、細胞質中の約1%に上ることが分かっていますが、その機能についてはまだ解明されていません。凝集体の量が分かれば診断に役立ちますが、脳内の量は直接は調べられず、脳脊髄液からの検出方法も確立していませんでした。
研究チームは、脳脊髄液内の微量な凝集体を超音波で増幅し、一定に達する時間から液内の量を推定する方法を開発しました。患者33人で調べたところ、重症と診断されている患者ほど液中の凝集体の量が多い傾向がありました。
パーキンソン病の早期発見や、原因物質を壊す薬の候補の有効性の判定などで活用が想定されています。
研究チームは、これまで研究されていた手法では検査に5日かかるが、新しい方法では10時間に短縮され、人件費などのコストも大幅に削減できるとしています。
パーキンソン病は脳内のドーパミンが減少することにより色々な症状が出るため、これを補充してやるという対症療法が行われています。この治療により症状は改善されるものの、根本原因の解決にはなっていませんでした。
今回の原因物質であるタンパク質の定量が可能になったことにより、新たな薬剤研究が進むような気もします。場合によっては、アルツハイマー病のアミロイド類を減らす薬剤は多数見つかっていますので、このシヌクレインを抑制する薬も比較的早く発見されるのかもしれません。
私の知人も何人かパーキンソン病になっていますので、早く根本治療薬を見つけてほしいものです。
パーキンソン病は、手の震えや身体のこわばり、遅い動きなどの症状が現れる病気ですが、脳内に蓄積してこの病気を引き起こす物質は特定できているものの、測定ができませんでした。
脳脊髄液を背中から注射器で採取し、脳内の原因物質の量を推定できるようになったようです。病気の重症度の評価や治療薬を開発する際の指標として役立つと期待されています。
パーキンソン病は国内では10万人当たり100~150人が発症するとされています。患者の脳内では、「α-シヌクレイン」というタンパク質が異常な構造になった「凝集体」が蓄積し、神経がダメージを受けています。
解剖検査などから、蓄積量が多いほど重症であることが分かっています。このα-シヌクレインは、アミノ酸140残基からなるタンパク質で、アルツハイマー病に蓄積するアミロイド中の別な成分として発見され、他の動物で知られているタンパク質と相同であることが分かっています。
このタンパク質は主に大脳新皮質、海馬、黒質、視床および小脳に発現し、細胞質中の約1%に上ることが分かっていますが、その機能についてはまだ解明されていません。凝集体の量が分かれば診断に役立ちますが、脳内の量は直接は調べられず、脳脊髄液からの検出方法も確立していませんでした。
研究チームは、脳脊髄液内の微量な凝集体を超音波で増幅し、一定に達する時間から液内の量を推定する方法を開発しました。患者33人で調べたところ、重症と診断されている患者ほど液中の凝集体の量が多い傾向がありました。
パーキンソン病の早期発見や、原因物質を壊す薬の候補の有効性の判定などで活用が想定されています。
研究チームは、これまで研究されていた手法では検査に5日かかるが、新しい方法では10時間に短縮され、人件費などのコストも大幅に削減できるとしています。
パーキンソン病は脳内のドーパミンが減少することにより色々な症状が出るため、これを補充してやるという対症療法が行われています。この治療により症状は改善されるものの、根本原因の解決にはなっていませんでした。
今回の原因物質であるタンパク質の定量が可能になったことにより、新たな薬剤研究が進むような気もします。場合によっては、アルツハイマー病のアミロイド類を減らす薬剤は多数見つかっていますので、このシヌクレインを抑制する薬も比較的早く発見されるのかもしれません。
私の知人も何人かパーキンソン病になっていますので、早く根本治療薬を見つけてほしいものです。