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地球にとって二酸化炭素は悪者ではない

2025-02-01 10:32:59 | 自然
私は有機化学を専門にやってきましたが、二酸化炭素を使うことはないもののその固体であるドライアイスは冷却剤としてよく使っていました。

通常は固体をそのまま使っていますが、これではムラが出てしまうため溶媒に溶かしていました。この時何の溶媒に溶かすかにより温度が若干変わり、コントロールしやすい冷却剤となっていました。

ここでは二酸化炭素と気候との関連などの記事について紹介します。地球の進化には水が深くかかわってきました。水は地球の表層だけではなく、地球の内部にも取り込まれ地質学的なスケールで大循環しています。

今後6億年で海の水はすべて地球内部に吸収され、海は消失してしまうという最新研究もあります。地球温暖化の原因とされる二酸化炭素は、地球にとって悪者のように扱われていますが、大気中に二酸化炭素があるおかげで地球は穏やかな気候に保たれています。

もし大気から二酸化炭素がなくなってしまったら、地球の表面温度は氷点下となり、地球は丸ごと凍ってしまいます。また地球表層と内部の間で二酸化炭素のやりとりがあることで、液体の水が安定で生命が育まれる環境がこれまで維持されてきました。

炭素は大気、海洋、堆積物、そして生物の間を形を変えながら動いています。そのため大気中の二酸化炭素の濃度は常に一定ではなく、入れ替わり移動しています。こういった地球表層での炭素循環は、比較的短いスケールで起こります。

また炭素は化学反応や生物の代謝によって鉱物に取り込まれ、そのような炭素は地球全体を通して循環しています。海底に固定された炭素は、プレートの沈み込みによって地球内部へと運ばれ、マグマに溶け込むことで火山噴出によって表層へと再び戻ってくるのです。

気候が暖かくなると風化や浸食が激しくなり、溶けだした岩石成分が海水中の炭酸イオンと結合することで、炭素が鉱物として固定されます。大気中の二酸化炭素は鉱物に吸収され、気候はだんだんと寒くなっていきます。

この様にシステムを安定化に向かわせる仕組みを、負のフィードバックといいます。炭素循環にも負のフィードバックが働くことで、長期的な気候を調整してきたのです。

しかし現在直面している地球温暖化は、もっと短く急激な変化であるため、このシステムが働いてくれるとは言えないようです。現在の大気中の二酸化炭素濃度は400ppmくらいで、産業革命前に比べ50%ほど増えています。

これをいかに低下させるかでいろいろ議論されていますが、私はこの程度であればそれほど問題ないと思っています。特に根拠はないのですが、自然の力は想像以上に大きいという事かもしれません。


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