筋委縮側索硬化症(ALS)は知人などにこの病気の人はいませんので、あまり詳しく知りませんが本当に大変な難病といえます。
テレビなどで見るだけですが、国内に1万人程度の患者がおり、遺伝性のものと「孤発性」の物があるようです。
ALSは筋肉を動かす命令を伝える神経が障害を受けることで、筋肉が痩せていき筋力がなくなり最終的に呼吸が出来なくなり呼吸困難となります。この疾患の原因は詳細に解明されていませんが、いくつか仮説が提唱されており、それに基づく治療薬も存在しています。
リルゾールはグルタミン酸の遊離を阻害する作用や受容体の阻害作用などにより、神経細胞の保護作用があるとされています。またエダラボンはフリーラジカル消去による脂質過酸化を抑える作用により、神経細胞の酸化的障害を制御する作用があるといわれています。
しかしこういった治療薬は、治すことはできず進行を遅らせる効果があるにすぎません。最近自治医科大学のチームが、ALSの患者に病気の進行を制御する効果が見込める「遺伝子」を投与する治験を開始したと発表しました。
遺伝性でない孤発性の患者が9割を占めますがこれは脊髄や脳の運動神経にある酵素が減り、これが発症原因のひとつとされています。同大学のチームは、酵素を作る働きのある遺伝子を入れた「遺伝子薬」を作成しました。
遺伝子の運び役にアデノ随伴ウイルスという無害なウイルスを活用し、カテーテルで脊髄周辺に投与しました。神経細胞内で遺伝子を働かせ、減った酵素を補うことで症状進行を抑えます。
チームは今年3月に発症2年以内の50歳代の男性患者に遺伝子薬を投与しましたが、計画ではこの男性を含め計6人に治験を行い、約半年かけて安全性や効果を調べるとしています。
前述のように既存薬は症状の進行を数カ月遅らせる効果しかありません。この遺伝子薬は効果がより持続し、症状の進行を止める可能性もあり、研究チームは新たな治療法に繋げたいとしています。
このようにまだ臨床試験中ですので、本当に効果が出るのかとか安全性も確認されていませんが、ALSのような難病に関しては可能性のありそうな試みはどんどんやるべきと思っています。
ただし酵素を補うために、酵素製剤ではなくそれを合成するための遺伝子を投与するという方法はうまく機能するかかなり難しい挑戦といえるでしょう。神経細胞内への取り込みなど、タンパク質である酵素自体よりは遺伝子導入の方が可能性が高いのかもしれません。
こういった難病の治療方法は、どんどん新しい試みが出てくることを期待しています。
テレビなどで見るだけですが、国内に1万人程度の患者がおり、遺伝性のものと「孤発性」の物があるようです。
ALSは筋肉を動かす命令を伝える神経が障害を受けることで、筋肉が痩せていき筋力がなくなり最終的に呼吸が出来なくなり呼吸困難となります。この疾患の原因は詳細に解明されていませんが、いくつか仮説が提唱されており、それに基づく治療薬も存在しています。
リルゾールはグルタミン酸の遊離を阻害する作用や受容体の阻害作用などにより、神経細胞の保護作用があるとされています。またエダラボンはフリーラジカル消去による脂質過酸化を抑える作用により、神経細胞の酸化的障害を制御する作用があるといわれています。
しかしこういった治療薬は、治すことはできず進行を遅らせる効果があるにすぎません。最近自治医科大学のチームが、ALSの患者に病気の進行を制御する効果が見込める「遺伝子」を投与する治験を開始したと発表しました。
遺伝性でない孤発性の患者が9割を占めますがこれは脊髄や脳の運動神経にある酵素が減り、これが発症原因のひとつとされています。同大学のチームは、酵素を作る働きのある遺伝子を入れた「遺伝子薬」を作成しました。
遺伝子の運び役にアデノ随伴ウイルスという無害なウイルスを活用し、カテーテルで脊髄周辺に投与しました。神経細胞内で遺伝子を働かせ、減った酵素を補うことで症状進行を抑えます。
チームは今年3月に発症2年以内の50歳代の男性患者に遺伝子薬を投与しましたが、計画ではこの男性を含め計6人に治験を行い、約半年かけて安全性や効果を調べるとしています。
前述のように既存薬は症状の進行を数カ月遅らせる効果しかありません。この遺伝子薬は効果がより持続し、症状の進行を止める可能性もあり、研究チームは新たな治療法に繋げたいとしています。
このようにまだ臨床試験中ですので、本当に効果が出るのかとか安全性も確認されていませんが、ALSのような難病に関しては可能性のありそうな試みはどんどんやるべきと思っています。
ただし酵素を補うために、酵素製剤ではなくそれを合成するための遺伝子を投与するという方法はうまく機能するかかなり難しい挑戦といえるでしょう。神経細胞内への取り込みなど、タンパク質である酵素自体よりは遺伝子導入の方が可能性が高いのかもしれません。
こういった難病の治療方法は、どんどん新しい試みが出てくることを期待しています。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます