ごっとさんのブログ

病気を治すのは薬ではなく自分自身
  
   薬と猫と時々時事

日本人の「新型コロナ後遺症」に関する大規模調査

2023-09-02 10:38:51 | 健康・医療
新型コロナは5類となり、ほぼコロナ前の日常が返ってきた感じがしますが、私はまだ外出時はマスクをしています。

コロナに関する報道もほとんどなくなりましたが、定点での患者数は徐々に増加しているようです。私の周りはあまり感染したという話しは聞きませんでしたが、長男一家が子供も含め全員が感染してしまったようです。

幸い後遺症のようなことはないようですが、国内ではかなり問題になっているようです。厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症の罹患後症状について」という報告書によれば、後遺症では疲労感・倦怠感、関節痛、筋肉痛、咳、喀痰、息切れ、脱毛など非常に多くの症状が出るとされています。

日本呼吸器学会などの研究グループが、2020年9月から2021年9月まで全国約1000人の新型コロナ中等症以上の患者を対象として行った調査研究によれば、筋力低下、呼吸困難、倦怠感、睡眠障害、思考力低下、筋肉痛の順で後遺症が多く、コロナの重症度に応じて筋力低下、呼吸困難の後遺症の患者が増加しました。

またコロナに罹って3か月後の時点で約半数に後遺症が見られ、12カ月後でも13%に後遺症が出たという結果でした。コロナの後遺症は、その後の生活に悪影響を及ぼし、仕事や家事にも支障が出るなど社会問題になっていますが、その実態はなかなかわかりません。

英国ロンドンの研究グループがコロナに過去1回だけ感染した英国の成人1581人を対象にした調査研究によれば、対象者の20.48%が後遺症を自己申告し、後遺症の患者の症状では認知困難が最も多く(62.58%)、次に移動困難(55.49%)となっていました。

今回福島県立医科大学などの研究グループが、インタ-ネットの大規模データベースを利用し、コロナの後遺症によるQOLと身体的な症状について調べた調査結果を発表しました。

研究グループが使用したのは、ネットに2022年2月に集められたアンケート調査で、日本全国から3万130人が参加しました。このうち酸素吸入などの治療を受けた患者が539人含まれています。詳細は省略しますが、QOLについて5項目、身体症状について8項目を用いています。

その結果コロナに罹ったことのある人の59%が少なくとも1項目のQOLの低下を回答し、30%が少なくとも1項目の身体症状を回答し、約半数に後遺症の症状が見られました。またコロナの症状が重かった人ほど、それぞれのスコアが悪くなっていました。

コロナのワクチン接種は、後遺症の軽減と関係していることが示唆されています。この様にかなりの確率で後遺症が出るようですが、まだこの原因は分かっていないようです。

夏にかけてコロナの感染者数は増加すると注意喚起されていますが、5類になっても後遺症の問題は重要なのかもしれません。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿