二胡工房 光舜堂

二胡を愛する全ての人へ

自分で出来る。弓毛の張り替え、その3

2022-01-05 11:36:17 | 二胡の救急箱に書かなかったこと
皆様が楽しく今年も一年、ニ胡を、楽しく弾けますように。

さて、弓毛の張り替えの続きです。

前回は、弓毛を、竹の穴に通して、竹に固定したところです。

次は、毛の束を、手元でまとめる方法ですが、ここで、肝心なことはとにかく、梳かすことです。先端から手元まで、綺麗にまっすぐに、なるようにするためにはとにかく解かして裏面も表もまっすぐに、なるように梳かして下さい.。髪の毛と同じです。

それから、手元のチューブの加工に入ります。


これは、中国製の弓の手元のチューブを剥がしてみた状態です。


昔の弓の毛は。手元は、竹に穴を空けてそこに縛ってあるだけでしたが、弓魚と言うものが出来てから、弓魚の、フックに、決まった掛けるように成りました。ヴァイオリンを真似したのだと思います。
理由のひとつは、馬毛が伸びるからです。

馬毛は。使っているうちに伸びてきます、かなり脱色したものは。一年くらいで2.3ミリですが、無脱色のものは、7.8ミリ伸びてくるようです、(プロが毎日5.6時間も弾いて)
その伸びる弾力が弦をしっかりとらえたりして、演奏の技術をいかしてくるのでしょう。
その、馬毛が伸びてくることに、対応するために、弓魚を付けて。ネジで閉めるようにしたのだと思います。

まず、弓魚に一度絡めてみて、毛の束を、平らに固定するための金具で固定します。弓魚の位置とチューブの長さを決めてから、固定してください。



それから先に仕上がりになる11ミリのシリコン熱収縮チューブを入れてあとから、弓魚にかかる部分のチューブを入れて熱をかけます。


続いて、曲げて、弓魚の位置に合わせて縛ります、相当強く縛らないと、抜けてきてしまいます。


先に入れたシリコンチューブを全体にかぶせ、このようなプラスティックの板を外弦側に入れて、熱をかけると出来上がりです。右側は私が使っている銅板です。




コツというのは無くただ慣れるきりありません。あえて言えば、梳かすにしろ束ねるにしろ、人の髪の毛と同じだと同じだと思います。ですから長い髪の毛にしたことのある、女性たちにはお手の物ではないでしょうか。

何本かダメにすることを覚悟してやってみてください。習うより慣れろ!ですね。
私も最初20本くらいやって何とか出来るようになりました、
以上は基本です、このほかにもやり方はあると思います、この10年近くの間にも弓毛の束ね方というのは、変化してきています。各社工夫してきています。私自身も各部分でいろいろ工夫してきています。皆さんもまずやってみて工夫は重ねてください。

工房光舜堂西野和宏&ほぉ




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