二胡工房 光舜堂

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二胡への疑問。その6(花梨は安い?)

2012-07-31 11:08:29 | ■工房便り 総合 
こういう検索キーワードはかなりあります。

花梨の二胡は安い物の方に入るというのが定着してしまっているのかもしれません。

最初に教室に入って、初級者用の楽器を購入すると、それは殆どの場合花梨です。

大概は塗装してあります。

本来の花梨材の色というのはオレンジがかった朱色と茶色の薄い縞が出来た材です。

地時間が経つと次第に飴色になっていき、とてもきれいな材料で、家具など作る時には高級材として扱われるのです。

確かに紫檀系に比べるとやすいものではありますが、4人がけのテーブルを作る為の材料費としては、60万ぐらいしていまうものでもあります。

それほど安いものではありませんが、二胡にすると安い材料になってしまいます。

塗装をすると棹は滑りにくく演奏上も問題あるのですが、どうして、紫檀に見えるような色を付けて塗装をしてしまうのかが判りません。

音としては華やかな鳴りと大ボリュームが出る楽器になります。

柔らかく響きとても良いのですが、安いものとして扱われる為に、皮が良い物、(厚く伸びにくい物)を使って有りません。中には相当首のあたりのとても小さな鱗の部分を使い伸びやすいものです。

ですから重低音というのが出ず、その為にも余計軽い音になってしまいますが、本来紫檀などに使う厚い皮を張ると、重低音も出てなおかつ、華やかな良い楽器になるはずなのです。

三味線の胴は、花梨で作られています。以前は三線等も花梨の胴を使っていました。

胴を花梨にするというのは、良く響くからなのです。

やすい材料であるという固定観念を捨てて、ちゃんと作られた花梨の胴によい皮を張ればそれは、プロでも使える良い楽器になります。

その時には、棹も、硬めの所が使って有れば一番良いでしょう。

花梨材がなぜ安いかというと、大量に大きな木がいまだに取れるからでもあります。

そのうち取り過ぎて、花梨材が少なくなってきたら、ゴムの木辺りが、安い二胡の材になるのでしょう。

ゴムの木は、今三線の胴に沢山使われていますから。



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