私の工房に届く蛇は、尻尾の部分から下は切り取られています。
頭から、肛門の処までです。
大体その長さでも、4メートルは有ります。
大きい物は、7メートルぐらいです。
そのうち、私が使うのは、大体6台分、1メートル程です。
お腹のあたりは使いません。
たぶん中国でも工房物の高級品は同じところだけ使っています。
理由は、以前書きましたように、横方向の伸びが、縦より良く伸びます。
ですから均一に張りにくいのと、厚みも尻尾に近いところよりは薄いということも有ります。
勿論、7メートル位の大物になれば、全体に渡って厚みは、4メートルの物などよりは厚いのです。
ですから、そのくらいに大きい物は、10枚以上も取ったりもするようです。
先日お会いした、中国人の二胡愛好家も私の二胡は鱗がもっと大きい、どうしてこの二胡(西野二胡)はこのくらいの大きさの鱗なのに、良く鳴るのだろうと不思議がっていました。
7mの蛇と言いますと、殆ど、7歳から8歳ぐらいにはなっています。
ここで問題は、このような蛇が養殖ではほとんどいないと言うことなのです。
理由は、餌代との皮の販売とのバランスの問題です。
採算が合わなくなるのだと言います。
今から15年前には、天然の物も有りました。
ですから、古い二胡にはこの天然の大きな蛇の皮の二胡も有ったと思います。
天然の蛇皮は弾力も有り、強さも有ると言われます。
長持ちもすると言われます。
30年近く弾きこむことが出来るそうなのです。
今の養殖の蛇皮では、殆どの物が、20年以内に振動膜の役割が果たせなくなると言います。
さて、私の手元に来た蛇皮は、殆ど5歳物です。
長さは、4メートル程です。
まず、これを光に透かして見ます。
生の段階で皮を伸ばしすぎたものは、鱗と鱗の間が広くなっています。
にしてもそれは比較的なものですので、このあたりは感で判断するしか有りません。
これは怪しいと思われるものは、とりあえず省きます。
選んだものを今度は叩きます。
指ではじいたり、手で叩いたりします。
この時に比較的、パンっと鳴る物を選びます。
それから肝心な事は、粘りです。
手で、尻尾の方から丸めていくと、跳ね返りの強い物と、弱い物が有ります。
やはりこれも跳ね返りの強い物を選びます。
最終的に選択の基準になるのは、もう一つの基準、
脱皮してからどのくらい経っているかということです。
二胡作り始めて最初の頃はこれが解りませんでした。
最近、150枚ぐらいの皮を調べてから分かった事は、
と言っても二胡に張る途中の段階で分かるようになって、
最近では、皮が手元に来てすぐにでもそこそこわかるようになりました。
それは、鱗の剥がれぐあいです。
脱皮してすぐの物は、表面の鱗がはがれないのです、はがれにくいのです。
水でぬらしても、なかなかはがれません。
反対に脱皮してから半年以上したものは、直ぐに、手で擦っただけでも剥がれます。
この脱皮してから半年以上したものは、鱗も高く盛り上がり、二胡に張ってからも鱗が一枚一枚シッカリと形が残ります。
そして硬いです。
脱皮してすぐの物は、鱗が比較的平板で、二胡に張るくらいにピンと張ると、全体として、平らな感じで、
鱗一つ一つがはっきり分かれると言う感じは有りません。
この二つの違いは音に大きく影響します。
脱皮したばかりの蛇皮は、柔らかく粘りも有りますから、出来上がって直ぐに音が鳴り始めます。
2~3ヶ月もすればもうかなり良く低音も出てきます。
反対に脱皮寸前の物は、育つのに時間がかかります。
1年以上弾きこんでやっと、低音と言う感じになってきます。
その代わり出始めるとうるさいくらいな重低音になる物も有ります。
蛇を育てている人に聞くと、脱皮してすぐの物は、弾力が長くつづき、
脱皮寸前の物は、弾力が有る時フッと抜ける事が多いと言います。
それにしても弾きこんで弾きこんで10年以上かかりはします。
脱皮したばかりの物の方が、数年は音の抜けまでが長持ちすると言います。
この脱皮の時期の問題は、まだまだ私一代では研究し尽くされないと思います。
誰か、引き継ぐ人いませんか?
中国では、この脱皮の時期を考えると言うことは、二胡を作る上で考慮に入れられていないと言います。
単純に、職人さんの目と手の感触、はずみ、厚み、音として取り扱われるのだそうです。
後発の私としては、追いつくためにも、様々な可能性をなるべく単なる感の世界だけでなく、
データをも取り込んで、その上で経験、そして、どのくらいの無駄を出せるかと言う失敗例をたくさん作れば、更に良い物が作れるのではないでしょうか。
このようにして、先ず送ってもらった10枚ほどの中から、3枚ぐらいを選びます。
残りは、、どうしましょう?
いずれ何か加工方法を考え出すかしないと、もったいない事になります。
それにしても、早く二胡作りに戻りたいものです。
頭から、肛門の処までです。
大体その長さでも、4メートルは有ります。
大きい物は、7メートルぐらいです。
そのうち、私が使うのは、大体6台分、1メートル程です。
お腹のあたりは使いません。
たぶん中国でも工房物の高級品は同じところだけ使っています。
理由は、以前書きましたように、横方向の伸びが、縦より良く伸びます。
ですから均一に張りにくいのと、厚みも尻尾に近いところよりは薄いということも有ります。
勿論、7メートル位の大物になれば、全体に渡って厚みは、4メートルの物などよりは厚いのです。
ですから、そのくらいに大きい物は、10枚以上も取ったりもするようです。
先日お会いした、中国人の二胡愛好家も私の二胡は鱗がもっと大きい、どうしてこの二胡(西野二胡)はこのくらいの大きさの鱗なのに、良く鳴るのだろうと不思議がっていました。
7mの蛇と言いますと、殆ど、7歳から8歳ぐらいにはなっています。
ここで問題は、このような蛇が養殖ではほとんどいないと言うことなのです。
理由は、餌代との皮の販売とのバランスの問題です。
採算が合わなくなるのだと言います。
今から15年前には、天然の物も有りました。
ですから、古い二胡にはこの天然の大きな蛇の皮の二胡も有ったと思います。
天然の蛇皮は弾力も有り、強さも有ると言われます。
長持ちもすると言われます。
30年近く弾きこむことが出来るそうなのです。
今の養殖の蛇皮では、殆どの物が、20年以内に振動膜の役割が果たせなくなると言います。
さて、私の手元に来た蛇皮は、殆ど5歳物です。
長さは、4メートル程です。
まず、これを光に透かして見ます。
生の段階で皮を伸ばしすぎたものは、鱗と鱗の間が広くなっています。
にしてもそれは比較的なものですので、このあたりは感で判断するしか有りません。
これは怪しいと思われるものは、とりあえず省きます。
選んだものを今度は叩きます。
指ではじいたり、手で叩いたりします。
この時に比較的、パンっと鳴る物を選びます。
それから肝心な事は、粘りです。
手で、尻尾の方から丸めていくと、跳ね返りの強い物と、弱い物が有ります。
やはりこれも跳ね返りの強い物を選びます。
最終的に選択の基準になるのは、もう一つの基準、
脱皮してからどのくらい経っているかということです。
二胡作り始めて最初の頃はこれが解りませんでした。
最近、150枚ぐらいの皮を調べてから分かった事は、
と言っても二胡に張る途中の段階で分かるようになって、
最近では、皮が手元に来てすぐにでもそこそこわかるようになりました。
それは、鱗の剥がれぐあいです。
脱皮してすぐの物は、表面の鱗がはがれないのです、はがれにくいのです。
水でぬらしても、なかなかはがれません。
反対に脱皮してから半年以上したものは、直ぐに、手で擦っただけでも剥がれます。
この脱皮してから半年以上したものは、鱗も高く盛り上がり、二胡に張ってからも鱗が一枚一枚シッカリと形が残ります。
そして硬いです。
脱皮してすぐの物は、鱗が比較的平板で、二胡に張るくらいにピンと張ると、全体として、平らな感じで、
鱗一つ一つがはっきり分かれると言う感じは有りません。
この二つの違いは音に大きく影響します。
脱皮したばかりの蛇皮は、柔らかく粘りも有りますから、出来上がって直ぐに音が鳴り始めます。
2~3ヶ月もすればもうかなり良く低音も出てきます。
反対に脱皮寸前の物は、育つのに時間がかかります。
1年以上弾きこんでやっと、低音と言う感じになってきます。
その代わり出始めるとうるさいくらいな重低音になる物も有ります。
蛇を育てている人に聞くと、脱皮してすぐの物は、弾力が長くつづき、
脱皮寸前の物は、弾力が有る時フッと抜ける事が多いと言います。
それにしても弾きこんで弾きこんで10年以上かかりはします。
脱皮したばかりの物の方が、数年は音の抜けまでが長持ちすると言います。
この脱皮の時期の問題は、まだまだ私一代では研究し尽くされないと思います。
誰か、引き継ぐ人いませんか?
中国では、この脱皮の時期を考えると言うことは、二胡を作る上で考慮に入れられていないと言います。
単純に、職人さんの目と手の感触、はずみ、厚み、音として取り扱われるのだそうです。
後発の私としては、追いつくためにも、様々な可能性をなるべく単なる感の世界だけでなく、
データをも取り込んで、その上で経験、そして、どのくらいの無駄を出せるかと言う失敗例をたくさん作れば、更に良い物が作れるのではないでしょうか。
このようにして、先ず送ってもらった10枚ほどの中から、3枚ぐらいを選びます。
残りは、、どうしましょう?
いずれ何か加工方法を考え出すかしないと、もったいない事になります。
それにしても、早く二胡作りに戻りたいものです。
但し、2月ですね
宜しくお願いします