前の項まで良い楽器というのを考えるうえで、特別に良く鳴る、良く響き、音色の深い、弾いただけで体にまで振動を感じる楽器について書いてきました。
しかしこれらは、それこそ、中国のプロの演奏家たちに供給される楽器だと考えられます。
日本で手に入れられるにしても、それこそ工房と直接何らかのコネクションを持っているという事が必要でしょう。
中にはそのことを売り物にしている業者さんもいるはずですが。
ただそれらは日本ではかなりな高額になると思われます。
現在日本で発売されている、量産の二胡は、材料によっても金額の違いはあるでしょうが紫檀系だとして20万円から、30万円
黒檀系で、15万円から25万円くらいの物が普通なようです。
それぞれの業者さんによって、入手ルートも違いますから、中国で販売している、高級品でも1万元(15万円)くらい、とは金額に大きな差が出ます。
また楽器は、いくら量産品とは言えそれぞれ個性あるものですから、本来は一台一台金額が違うものなのでしょう。
そういう中で、先日話したように、15万円なのですが、名人の作った特急品に、比較できるようなものもあるというのが二胡の楽器としての面白いところなのかもしれません。
ヴァイオリンなどの量産の物の中には、あまりそのような話は聞いたことがありません。
その先日の15万円の老紅木、
楽器をよく見ると、千金の位置もかなり高く、たぶん胴の上から40センチくらい、そして駒もちょっと変わった松節を使っていました。
ちょっと変わったというのは普通の松節にある木目よりかなり荒いのです、9ミリ近くの高さの中に冬目の濃い茶色が3本入っているくらいです、普通は5本から6本入っています。
それを調整したのが、お店の助手さんでした、その方にお願いして、その楽器をごくごく普通の調整に戻してもらいました。
この助手の方とても調整が上手な人でしたが今は止めてしまって、そのお店にはいらっしゃいません、残念ですね。
いわゆる老紅木の駒に代え、千金も37センチくらいの高さにしてもらったのです。
一気に鳴りが落ちました。
体にまで感じる振動というのが無くなったのです。特急品の二胡から、ごくごく普通の二胡に変わってしまったのです。
その方と色々話して、弦によっては多少(数ミリ)の差は出るものの、やはり40センチくらいの千金の位置というのは、二胡が一番よく振動するのではないかと、そして良く振動するという点で駒としては、松節が一番。
駒はそれこそ音色が変わるくらいの力を持っています。同じ楽器とは思えないほど変わる場合もあります。
しかし、良く振動して深い感銘を与えるという点で、松節、そして、真黒の黒檀それも木の芯に近い方
真黒の場合内部にマイクロクラックといわれる細かい罅がたくさん入っていますからそれが振動するのでしょう。
そして松節の場合、硬い冬目とその間の柔らかい夏目(秋材春材という場合もあります)
それらの組合わせが発条を作り出し、皮を大きく振動させるのだと言う気がします。(その発条の作用を構造的に彪駒などは作っているのです)
販売されている松節で細かい木目の物と荒い木目の物比べてみてください。
この老紅木もともとの木の質がとても密度が高いというのはありますが、調整でここまで鳴りが変わるのです。
普通に量産の物として発売されているものでも、むしろきちんと調整さえすれば、二胡はとても良く振動します。
それには、弦を支えている木軸と台が、しっかり固定されていること、そして皮に合った高さの駒と、千斤の位置が40ち前後であること。
確かに二胡は千斤の位置が変わっても、その幅や糸の種類そして巻き数などに変化を付ければ、同じようには振動します。
それでもです、やはりその中でも一番楽器が振動するというところもあります。
ユーチューブなどで中国人の人たちの千金の位置みてみてください。
元々からして民族楽器だったわけですから、どちらかというとそれほど楽器として厳密には、考えられてきていなかったのでしょうか?
あるいは日本人の女性たちに合わせて、運指に合わせて、という風になって来たからなのでしょうか?
しかし日本の二胡愛好家は、明治以後に入ってきたヨーロッパの音楽とその楽器の完成度を、あらゆる楽器に対して持っているのだと思うのです。
二胡の場合糸千斤が自由に移動できるということもあり、みなさん指の長さによって千金の位置をかなり自由に変えています。
37センチくらいの高さで幅20ミリくらいで巻いていた千斤を何も考えずにそのまま下げたり上げたりもしています。
せめて幅だけでも考慮したら、少しは楽器が鳴るということろに近づくとは思うのですが。
二胡は調整がとても大切なのです。
もしかしたら、もしかしたら、みなさんの二胡も調整次第では、とんでもない名器に生まれ変わるかもしれません。
しかしこれらは、それこそ、中国のプロの演奏家たちに供給される楽器だと考えられます。
日本で手に入れられるにしても、それこそ工房と直接何らかのコネクションを持っているという事が必要でしょう。
中にはそのことを売り物にしている業者さんもいるはずですが。
ただそれらは日本ではかなりな高額になると思われます。
現在日本で発売されている、量産の二胡は、材料によっても金額の違いはあるでしょうが紫檀系だとして20万円から、30万円
黒檀系で、15万円から25万円くらいの物が普通なようです。
それぞれの業者さんによって、入手ルートも違いますから、中国で販売している、高級品でも1万元(15万円)くらい、とは金額に大きな差が出ます。
また楽器は、いくら量産品とは言えそれぞれ個性あるものですから、本来は一台一台金額が違うものなのでしょう。
そういう中で、先日話したように、15万円なのですが、名人の作った特急品に、比較できるようなものもあるというのが二胡の楽器としての面白いところなのかもしれません。
ヴァイオリンなどの量産の物の中には、あまりそのような話は聞いたことがありません。
その先日の15万円の老紅木、
楽器をよく見ると、千金の位置もかなり高く、たぶん胴の上から40センチくらい、そして駒もちょっと変わった松節を使っていました。
ちょっと変わったというのは普通の松節にある木目よりかなり荒いのです、9ミリ近くの高さの中に冬目の濃い茶色が3本入っているくらいです、普通は5本から6本入っています。
それを調整したのが、お店の助手さんでした、その方にお願いして、その楽器をごくごく普通の調整に戻してもらいました。
この助手の方とても調整が上手な人でしたが今は止めてしまって、そのお店にはいらっしゃいません、残念ですね。
いわゆる老紅木の駒に代え、千金も37センチくらいの高さにしてもらったのです。
一気に鳴りが落ちました。
体にまで感じる振動というのが無くなったのです。特急品の二胡から、ごくごく普通の二胡に変わってしまったのです。
その方と色々話して、弦によっては多少(数ミリ)の差は出るものの、やはり40センチくらいの千金の位置というのは、二胡が一番よく振動するのではないかと、そして良く振動するという点で駒としては、松節が一番。
駒はそれこそ音色が変わるくらいの力を持っています。同じ楽器とは思えないほど変わる場合もあります。
しかし、良く振動して深い感銘を与えるという点で、松節、そして、真黒の黒檀それも木の芯に近い方
真黒の場合内部にマイクロクラックといわれる細かい罅がたくさん入っていますからそれが振動するのでしょう。
そして松節の場合、硬い冬目とその間の柔らかい夏目(秋材春材という場合もあります)
それらの組合わせが発条を作り出し、皮を大きく振動させるのだと言う気がします。(その発条の作用を構造的に彪駒などは作っているのです)
販売されている松節で細かい木目の物と荒い木目の物比べてみてください。
この老紅木もともとの木の質がとても密度が高いというのはありますが、調整でここまで鳴りが変わるのです。
普通に量産の物として発売されているものでも、むしろきちんと調整さえすれば、二胡はとても良く振動します。
それには、弦を支えている木軸と台が、しっかり固定されていること、そして皮に合った高さの駒と、千斤の位置が40ち前後であること。
確かに二胡は千斤の位置が変わっても、その幅や糸の種類そして巻き数などに変化を付ければ、同じようには振動します。
それでもです、やはりその中でも一番楽器が振動するというところもあります。
ユーチューブなどで中国人の人たちの千金の位置みてみてください。
元々からして民族楽器だったわけですから、どちらかというとそれほど楽器として厳密には、考えられてきていなかったのでしょうか?
あるいは日本人の女性たちに合わせて、運指に合わせて、という風になって来たからなのでしょうか?
しかし日本の二胡愛好家は、明治以後に入ってきたヨーロッパの音楽とその楽器の完成度を、あらゆる楽器に対して持っているのだと思うのです。
二胡の場合糸千斤が自由に移動できるということもあり、みなさん指の長さによって千金の位置をかなり自由に変えています。
37センチくらいの高さで幅20ミリくらいで巻いていた千斤を何も考えずにそのまま下げたり上げたりもしています。
せめて幅だけでも考慮したら、少しは楽器が鳴るということろに近づくとは思うのですが。
二胡は調整がとても大切なのです。
もしかしたら、もしかしたら、みなさんの二胡も調整次第では、とんでもない名器に生まれ変わるかもしれません。