乾燥は、殆ど自然乾燥で行きます。
普通の、ヒノキや杉などは、1年も乾しておけばある程度は、乾燥度が17%ぐらいには落ちますが、
この二胡に使う紫檀黒檀は、そのまま自然に干しておいても、使う大きさに製材したとしても、10年ぐらいは乾燥にかかります。
それでもまだ動きます。
いろいろな文献にあるような、明清材のように古い家具などにしておいた、100年以上たった紫檀黒檀は殆ど動きませんが、水気に当たるとそれほど干してあった物でも木は動くのです。。(二胡に水気は厳禁です。)
今、皆さんが使われている家具などはそのほとんどが人工乾燥されています。(人工乾燥すると木の含水率は12%以上には戻りません)
方法は色々あって、一番良いのは、水蒸気を当てながら温度30度~40度ぐらいで乾かすのが一番良いのですが、
これでは大変な時間がかかり、最近では真空乾燥や、熱風乾燥などかなり強力な熱で乾かしてしまうことも多いようです。
うちでは、二胡に使う木をその部材に挽いて自然乾燥してから、3年ほど経ちました。
或いはたまたま手に入った、アフリカンブラックウッドなどは、元々が薄く製材されていたものですから、1年ぐらいでこの工程は終わりました。
それから、私独自の乾燥に掛けます。
30度くらいの温風と、時々蒸気をやりながら、3ヶ月ほど二胡にして10台分くらいを、乾燥させます。
それから、胴の部材の、55ミリ×15ミリぐらいにして、1ヶっ月ほどまた乾燥です。
次に、最終の、53ミリ×、14ミリ×130ミリに製材して、棹の穴開け、私はレーザー屋さんに頼みます、これはもの凄い精度です。
中国ではこの穴開けを先ずドリルで近い穴の大きさを開け、それから棹の形の焼き鏝で穴を開けます。
焼いてしまうのです。
熱で焼くという点ではレーザーも同じことですが、レーザーと焼き鏝では精度が大変違いますね。
それから6角形に組むための角度付けをします。
これはいろいろな方法が有りますが、最終的には手やすりを使います。
と言いますのは、これらの二胡を作るための紫檀黒檀というのは、ヒノキなどのように刃物は効きません。
削れはしますがすぐ刃がボロボロになってしまいます。普通、これらの硬い木を仕上げるには、超硬という刃物を使います。
鉄を切る刃物です。
鉄では無くタングステンの刃物なのです。この超硬という刃物は砥石ではとても砥げません。
ダイヤモンドの砥石を使います。それくらいに硬い刃物なのです。
この超硬で削って、更に、金ヤスリで、仕上げます。
この時に完全な平面というのを作らないのも一つのコツでしょう。
多少、と言ってもほんの半削り、多分0,005ミリくらいに真ん中をへこませます。
これは6角形に組み上げる時に、クランプで締めあげますから、締め上げた時に平らになるようにするためです。いくら硬いとは言え木ですから締め上げるとそのクランプの部分だけが強く締め上げられ、木全体が平面にはならなくなるからです。
組み上げる前の最終工程が、内部の削りです。
この内部の削りのいかんでは音が相当変わります。
その材に合わせた削り方が必要とされます。
これだけは教えるわけにはいかないのです。
削りながら木を叩いて、その音を聞きながらまた削りますから、これは個人技でしかありません。
いくら名人という人が作る二胡でも、中国ではこれはやっていません。
この部分はすべて機械で削っていますから皆同じ形になります。
中国の場合、あくまでもこの木の部分は、幾ら良い木を使ったとしても、量産体制なのです。
ですからいくら良い皮を使ったとしても、楽器のできにかなり大幅な斑が出来ます。
理由は、木が一枚一枚多少は硬さも重さも違うからです。
楽器を作る時、良い物はいまだに世界中どんな楽器であろうと、ハンドメイドです。
バイオリンもギターも皆良い物はハンドメイドです。
それは、この部分に板の削りというのに手の技術が必要だからです。
本来、楽器はハンドメイド以外はあり得ないはずなのですが、世の中の需要というのに合わせた資本主義的な考えの中から機械生産の量産品というのが出来て来ました。
これは、いた仕方ないのかもしれませんが、折角の一生連れ添う楽器ですから、出来たら量産はしないで欲しいと願うのは楽器作り全ての願でしょう。
ギターもバイオリンも表と裏の板は同じ厚みでは無いのです。微妙に厚みを変えていきます。
バイオリンの表板の場合、駒が乗るあたりは、3,5ミリぐらいですが、外側の方は2,4ミリぐらいですし、バフリングのあたりは1,4ミリぐらいになってしまいます。
それも、たたいて音を聞きながら、削って行きます。
木は一枚一枚持っている基本の音が違いますから。
普通の、ヒノキや杉などは、1年も乾しておけばある程度は、乾燥度が17%ぐらいには落ちますが、
この二胡に使う紫檀黒檀は、そのまま自然に干しておいても、使う大きさに製材したとしても、10年ぐらいは乾燥にかかります。
それでもまだ動きます。
いろいろな文献にあるような、明清材のように古い家具などにしておいた、100年以上たった紫檀黒檀は殆ど動きませんが、水気に当たるとそれほど干してあった物でも木は動くのです。。(二胡に水気は厳禁です。)
今、皆さんが使われている家具などはそのほとんどが人工乾燥されています。(人工乾燥すると木の含水率は12%以上には戻りません)
方法は色々あって、一番良いのは、水蒸気を当てながら温度30度~40度ぐらいで乾かすのが一番良いのですが、
これでは大変な時間がかかり、最近では真空乾燥や、熱風乾燥などかなり強力な熱で乾かしてしまうことも多いようです。
うちでは、二胡に使う木をその部材に挽いて自然乾燥してから、3年ほど経ちました。
或いはたまたま手に入った、アフリカンブラックウッドなどは、元々が薄く製材されていたものですから、1年ぐらいでこの工程は終わりました。
それから、私独自の乾燥に掛けます。
30度くらいの温風と、時々蒸気をやりながら、3ヶ月ほど二胡にして10台分くらいを、乾燥させます。
それから、胴の部材の、55ミリ×15ミリぐらいにして、1ヶっ月ほどまた乾燥です。
次に、最終の、53ミリ×、14ミリ×130ミリに製材して、棹の穴開け、私はレーザー屋さんに頼みます、これはもの凄い精度です。
中国ではこの穴開けを先ずドリルで近い穴の大きさを開け、それから棹の形の焼き鏝で穴を開けます。
焼いてしまうのです。
熱で焼くという点ではレーザーも同じことですが、レーザーと焼き鏝では精度が大変違いますね。
それから6角形に組むための角度付けをします。
これはいろいろな方法が有りますが、最終的には手やすりを使います。
と言いますのは、これらの二胡を作るための紫檀黒檀というのは、ヒノキなどのように刃物は効きません。
削れはしますがすぐ刃がボロボロになってしまいます。普通、これらの硬い木を仕上げるには、超硬という刃物を使います。
鉄を切る刃物です。
鉄では無くタングステンの刃物なのです。この超硬という刃物は砥石ではとても砥げません。
ダイヤモンドの砥石を使います。それくらいに硬い刃物なのです。
この超硬で削って、更に、金ヤスリで、仕上げます。
この時に完全な平面というのを作らないのも一つのコツでしょう。
多少、と言ってもほんの半削り、多分0,005ミリくらいに真ん中をへこませます。
これは6角形に組み上げる時に、クランプで締めあげますから、締め上げた時に平らになるようにするためです。いくら硬いとは言え木ですから締め上げるとそのクランプの部分だけが強く締め上げられ、木全体が平面にはならなくなるからです。
組み上げる前の最終工程が、内部の削りです。
この内部の削りのいかんでは音が相当変わります。
その材に合わせた削り方が必要とされます。
これだけは教えるわけにはいかないのです。
削りながら木を叩いて、その音を聞きながらまた削りますから、これは個人技でしかありません。
いくら名人という人が作る二胡でも、中国ではこれはやっていません。
この部分はすべて機械で削っていますから皆同じ形になります。
中国の場合、あくまでもこの木の部分は、幾ら良い木を使ったとしても、量産体制なのです。
ですからいくら良い皮を使ったとしても、楽器のできにかなり大幅な斑が出来ます。
理由は、木が一枚一枚多少は硬さも重さも違うからです。
楽器を作る時、良い物はいまだに世界中どんな楽器であろうと、ハンドメイドです。
バイオリンもギターも皆良い物はハンドメイドです。
それは、この部分に板の削りというのに手の技術が必要だからです。
本来、楽器はハンドメイド以外はあり得ないはずなのですが、世の中の需要というのに合わせた資本主義的な考えの中から機械生産の量産品というのが出来て来ました。
これは、いた仕方ないのかもしれませんが、折角の一生連れ添う楽器ですから、出来たら量産はしないで欲しいと願うのは楽器作り全ての願でしょう。
ギターもバイオリンも表と裏の板は同じ厚みでは無いのです。微妙に厚みを変えていきます。
バイオリンの表板の場合、駒が乗るあたりは、3,5ミリぐらいですが、外側の方は2,4ミリぐらいですし、バフリングのあたりは1,4ミリぐらいになってしまいます。
それも、たたいて音を聞きながら、削って行きます。
木は一枚一枚持っている基本の音が違いますから。