しるしのないカレンダー

定年退職した自由人のBLOGです。庶民の目線であんなこと、こんなこと、きままに思ったことを書いてみたい。

何もわからない。

2012年01月22日 | Weblog
死は突然訪れる。
1時間前まで談笑していた。
午前中一緒に作業し、午後一番で又、続きの作業をしましょう。と別れた。

1時間後昼食を自宅で終え、作業をする集会所へ赴く。
入口は鍵がかかっており入れない。鍵は一緒に作業する人が持ってくる筈だった。
寒い日だった。凍えてしまいどうしたのかと自転車でこの人の自宅へ向かった。
向かった方向に白煙が見える。人が車が向かってゆく。
煙の方向の付近に辿りつく。そこには数多くの消防車と野次馬の姿が見えた。
知人が私を見つけて教えてくれた。

「そこで~さんが突然倒れて救急車で運ばれた。AED処置を受けていた。
様子からすると心配だ。」と

火事は1軒が全焼、3軒が一部焼の昼火事だった。
夕刻には搬送先の病院で亡くなった旨の連絡が入った。
病名は「急性心筋梗塞」70才だった。
火事場の野次馬で現場を見ていて突然の発作。
本人も意識することなく別の世界に旅立った。

通夜式、告別式、お斎と参列。
故人の息子さんより故人の携帯電話の最終発信履歴が私だったと告げられた。
恐らく火事場から私宛に作業に遅れる旨の電話をしたかったのだろう。
遺品に壊れたメガネと携帯電話があった。

残された家族にも私にも残されたものは何もない。
「突然の無言」
私にとっても作業を始め段取りが何もわからない仕事が残った。

棺の顔は笑っていた。
「~さん!寝ていないで起きて下さい!笑ってないで教えて下さい!」
ここまで言ったら涙で後が続かなかった。

70才を過ぎたら遺書を書いておこう。自分の為、家族の為、関係する人々の為。
そう思って過ごした数日でした。

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