菊 人 形
飾られて菊人形の冷たき手 栗田やすし
人形の兜被りて菊師来る 伊藤旅遊
木曽殿の首抱へ来し老菊師 石原筑波
雑兵は白ばかり着る菊人形 田畑 龍
菊を結ふ藺草くはへて人形師 不破志づゑ
手を触れて菊人形に語りかく 牧田 章
菊人形姫の胸より小蜂飛ぶ 鈴木真理子
濃姫の胸に白刺す老菊師 兼松 秀
藁舐めて菊師つくろふ姫の衿 河村惠光
横たはる菊人形の胸の骨 服部鏡子
宗春の菊人形に蜂潜む 幸村富江
菊人形鯱も小菊をまとひけり 河井久子
菊人形莟ばかりの青ごろも 能村登四郎
蛇口あり菊人形の傍らに 奥坂まや
菊人形逢瀬を照らし出されたる 大串 章
陰謀の場を煌々と菊人形 鷹羽狩行
菊人形胸もと菊のやや混みて 福永耕二
頼りなき菊人形と別れけり 秋元不死男
菊人形携帯電話を持つていた 金子兜太
飾られて菊人形の冷たき手 栗田やすし
人形の兜被りて菊師来る 伊藤旅遊
木曽殿の首抱へ来し老菊師 石原筑波
雑兵は白ばかり着る菊人形 田畑 龍
菊を結ふ藺草くはへて人形師 不破志づゑ
手を触れて菊人形に語りかく 牧田 章
菊人形姫の胸より小蜂飛ぶ 鈴木真理子
濃姫の胸に白刺す老菊師 兼松 秀
藁舐めて菊師つくろふ姫の衿 河村惠光
横たはる菊人形の胸の骨 服部鏡子
宗春の菊人形に蜂潜む 幸村富江
菊人形鯱も小菊をまとひけり 河井久子
菊人形莟ばかりの青ごろも 能村登四郎
蛇口あり菊人形の傍らに 奥坂まや
菊人形逢瀬を照らし出されたる 大串 章
陰謀の場を煌々と菊人形 鷹羽狩行
菊人形胸もと菊のやや混みて 福永耕二
頼りなき菊人形と別れけり 秋元不死男
菊人形携帯電話を持つていた 金子兜太