５月 ５日（立夏）

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　端午の節句・鯉幟・子供の日・幟、鯉幟・吹流し・矢車・幟竿


　　　　　基地囲む青田青垣鯉幟　　　　　　　　　　　　　　沢木欣一


　　　　　鯉のぼり苗代にうつる吉野谷　　　　　　　　　　　細見綾子


　　　　　人の名を思ひ出せずよ子供の日　　　　　　　　　　栗田やすし


　　　　　畳まれて四角き顔の鯉幟　　　　　　　　　　　　　河原地英武


　　　　　七度読む絵本に寝つく子供の日　　　　　　　　　　中斎ゆうこ


　　　　　磯風といふ波に乗り鯉幟　　　　　　　　　　　　　坂本酒呑里


　　　　　朝市の開く漁港や鯉幟　　　　　　　　　　　　　　武藤光晴


　　　　　子供の日見つかるやうにかくれんぼ　　　　　　　　梅田　葵


　　　　　表札に子の名を加へ五月鯉　　　　　　　　　　　　上田博子


　　　　　少年の指吸ふ癖や鯉幟　　　　　　　　　　　　　　沢田充子



　　　　　　　

　　　　　　　



　　　　　いつよりか夫婦二人に子供の日　　　　　　　　　　　白鳥順子


　　　　　三日泳がぬ山中の鯉のぼり　　　　　　　　　　　　　秋元不死男


　　　　　大河とて太郎次郎や鯉幟　　　　　　　　　　　　　　阿波野青畝


　　　　　こどもの日小さくなりし靴いくつ　　　　　　　　　　林　翔


　　　　　子供の日背を向けてゐる大ゴリラ　　　　　　　　　　藤本朋子


　　　　　だるい足組めば遠くに鯉幟　　　　　　　　　　　　　菖蒲あや 


　　　　　幟立つ男の国の甲斐に入る　　　　　　　　　　　　　能村登四郎



　　　　　　　　　　



　　　　　月おくれの端午の幟一茶の地　　　　　　　　　　　　細見綾子


　　　　　端午の日七味を買へる京の坂　　　　　　　　　　　　栗田やすし


　　　　　紙兜被る看護婦端午の日　　　　　　　　　　　　　　相澤勝子


　　　　　田に水のゆきわたりたる端午かな　　　　　　　　　　片山由美子


　　　　　雨脚の不意に密なる端午かな　　　　　　　　　　　　鍵和田釉子 


　　　　　菖蒲の日一直線のレールかな　　　　　　　　　　　　桂　信子


　　　　　端午の日崖高く行く郵便夫　　　　　　　　　　　　　中山純子



　　　　　　　　　　

　　　　　　　　　　　三たび東京・大阪・京都・兵庫に緊急事態宣言が出されました
　　　　　　　　ご自分と大切なご家族を守るために三密を忘れなく　密閉、密集、密接を避けましょう
　　　　　　　　手洗い、うがい、マスクの着用　を　日常に