5月 22日

2021-05-22 06:23:57 | Weblog
                       夏椿・沙羅の花・さらの花


        ツバキ科の落葉高木。十メートルほどの丈になる。白い花びらに黄色の蕊をもつ。
        咲いてもその日のうちに落ちてしまう一日花。花の形が椿に似ていることから「夏椿」ともいいます。
        また平家物語ではかなさの象徴としてうたわれた沙羅双樹は夏椿ではありません



     あはあはと沙羅の花びら空にあり         沢木欣一


     古備前の壺に一輪夏椿              鈴木みすず


     のびやかにひびく木魚や沙羅の花         中野一灯


     沙羅散るや鑑真廟の苔の上            角田勝代


     本堂に遠き潮騒沙羅の花             武藤光晴


     沙羅の花母の残せし硯箱             垣内玲子


     磨崖仏の裂け目に咲きし夏椿           山崎文江


     風立ちて沙羅の花ちる万願寺           岩上登代


     晩鐘の響く棚田や沙羅の花            八尋樹炎


     朱印押す僧の手白し沙羅の花           前田史江


     雨しとど沙羅の蕾の落ちるまま          小栁津民子


     沙羅は実に寺の奧処の鬼子母神          山下智子



          



     惜みなく咲くは落るは夏椿            飯島晴子


     頬杖という杖ふくよかに沙羅の花         澁谷 道


     和紙よりも縮れ微妙に沙羅の花          山下美典


     沙羅咲いて花のまはりの夕かげり         林 翔 


     湯上りの子と夏椿健気なり            飯田龍太


     沙羅の花雨の禅院に茶を賜ふ           村山故郷


     別れ来し人に文遣る沙羅の雨           西村和子 



          

            沙羅双樹


     沙羅双樹慈眼に細花莟もつ            能村登四郎


     花を拾へばはなびらとなり沙羅双樹        加藤秋邨




          

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コメント (4)
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