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点数
13 菊活けて今でも母の部屋と呼ぶ
10 呼ばれたる貌で近づく冬の鹿
9 鞄から木枯しを出す郵便夫
9 神の留守巫女の胸より着信音
8 冬に入る水の底なる本籍地
8 山眠るこれっぽっちの母の骨
8 酒七斗買うて会津の冬ごもり
8 一言で擦れ違ひたる冬田道
7 冬凪に罪あるごとく烏賊吊らる
7 路地裏の光掬ひて花八手 古賀邯鄲子
6 聞き上手おだて上手やおでん酒
6 産卵の鮭はムンクの叫びする
5 鮭帰る命を繋ぐ旅の果て
5 大道芸秋天廻す皿廻す
5 秋天の一点を指しクラーク像
5 煮崩れてふろふきふっと母の顔
5 明日の米とぎて十月終りけり
5 若者の歩幅で冬の来たりけり
5 平凡な夫と暮らして毛糸編む
5 母の文ひらがな多し泥大根
これが11月の上位20句。
まず自然写生の句が少ない事に気付かれたと思う。
やはり写生句で高点を得るには、しっかりとした写生眼と詩に昇華させる
力がいる、力はいい意味でのテクニックなのだが、IT句会の場合、対象が
全国であり、詠者は当季詠のつもりが互選者には当季にならない場合もある。
それに引き換え人事、生活句が多い、つまり同感が得やすい。
句会慣れしている参加者なら、その辺は承知しているはず。
選句においても、初心者にも賛同を得易い。
私もこの句会に参加して自然写生句では3~4点の賛同を得るのがやっと、
けして人事、生活句がいけない訳ではない。
やはり、上位句はそれなりに佳句だと思う。
これが今月私が選句した5句。
95 菊活けて今でも母の部屋と呼ぶ
279 身に入むや元独房の窓見上ぐ
429 まだ先の旅へ買い足すマスクかな
585 一言で擦れ違ひたる冬田道
619 山眠るこれっぽっちの母の骨
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冬ざくら鴇色ほのか風ほのか
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俳友の邯鄲子さんのお句が高点を得た。自分のことのように嬉しい。
私より年齢的には先輩ですが、短歌、俳句、折連句、ギターなど等本当に
前向きな姿勢に頭が下がります。
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山の灯に棘生えてくる寒暮かな 飯田龍太
今回私は5句とも写生句を投句しましたが、1点句が3句、2点句が1句という結果でした。十分満足しています。
ところが、自分の選句はすべて人事句、生活句でした。やはり同感した句を選んでいたのですね。ちょっと反省。次回からは写生句を意識してみようと思います。
(追信)ころころさん選ありがとうございました。
何より、5句投句中4句に選が入るということの意味です。句が揃う。確かに俳句の力を備えたことになります。
私の現俳に参加した目的の一つがそれでした。
どうぞ、自信をもって頑張ってください。