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私が句会というものに初めて参加した「レッドポニー句会」
その中の最高齢の余年さん。句会になると私の隣が定席でであった
。私は寛ちゃんの隣・・そんな風に言ってた。
始まる少し前にお気に入りにのお煎餅やら手作りのお菓子を提げて
現れる。句会が始まる、兼題は前月の句会で主宰から発表があるため
まずは投句、短冊に書く役どころは兄野仏と私(当時は寛歩)、そして
選句に入る。いつも余年さんのところに短冊が滞る。ふと気付くと寝ている。
最初の内は皆驚いていたが,回を重ねるごとに余年さんの前を短冊が素通り
していく、さすが大人の集団!!誰一人として苦情を言うわけでもなく、
ましてや主宰はニコニコしている。
選句に入る、各自選披講・・「早春の菜を取り合せ喜寿の膳」
少しの間合い・・はい!余年です。おっ,起きてる。
するとすかさず主宰「長考でしたねぇ,余年さん」一同大笑い。
いつもこの通りである。
仕事の関係で句会に参加出来なくなった。その時余年さんから句集を頂いた。
「比翼」と題された余年さんらしい清楚な装丁である。
須賀余年さん,平田拾穂の愛弟子,帆船の発刊に携わっている。
大正2年埼玉県上福岡生まれ,南柯同人,帆船同人。
その後、お体を悪くされて入院生活をされていたが、近況は分からない。
ふっと、昔の句会の事を考えていると優しい皺のお婆ちゃんの顔が浮ぶ。
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夕野分仔馬は睫毛ふせて過ぐ
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俳句をやってて良かったと思う事。それは素晴らしい人たちに
巡り会えたこと。
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秋の夜の障子に鳴かす指きつね 須賀余年
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