6月7日

2006-08-07 05:36:32 | Weblog

        俳句はここから(マイデスク)

 先日の出雲崎の旅の後の句会となった。
さすが連衆、素晴らしい収穫を得ている。

 花ねむや持仏小さき良寛堂 ◎◎◎◎○ 
 夏潮や海を見晴らす無人駅 ◎◎○
 夏雲の影走りゆく大青田   ○○○

 ◎特選 ○一般選

 3句とも、Mさんのお句、今回の句会はMさんの独壇場
 だった。他の吟行句会でもご一緒するが吟行句は旨い。
 結社でしっかりその辺は勉強されているようだ。
 ご本人は3句目の季重なりを気にされているが、「夏雲や」
 なら季の比重、眼目が変わってしまうので気にするが・・
 ただ類句は多いかもしれない。

 蝙蝠や森をそびらに漁師町  ◎◎

 Hさんのお句、佳いお句です。私が頂かなかった理由は
 「や」でした。今回の兼題「蝙蝠」にかなってはいますが、
 蝙蝠の森ではと提案しました。
 長くなるので書きえませんが兼題を活かすとなると
 そうなると考えます。でもこのままでも佳句です。

 あじさゐの奥や掌に載る佐渡島  ◎◎○

 Jさんのお句、一緒に出かけた連衆には景色は
 歴然です。掌に載るほどはっきりと近くに佐渡島が
 見えました。私たちの眼前には紫陽花が見事でした。
 東京ではもう紫陽花が終わっている時期なので
 新たに感動がありました。はたして同行してない方に
 「掌に載る」が伝わるか心配です。

 日本海に落つるほかなし出水滝 ◎◎○○

 Sさんのお句、私たちが出発したのは梅雨の最中
 旅程の二日間だけが不思議と晴れていました。
 道中垣間見る川(信濃川)は梅雨出水と言っていいほど
 水量も多く、土色に濁って波立つほどの流れでした。
 私たちがこの滝を見たのは弥彦の山頂からでした。
 日本海に面する崖からその濁った水が滝となって
 海に吐き出されていました。きっと普段は滝ではないかと
 思います、梅雨の出水の水量によって現れたのです。
 日本海という大きな景色を詠いながら、それに負けない
 眼目にSさんの俳句の力を感じます。

 

 

 

 

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