
俳句はここから(マイデスク)
先日の出雲崎の旅の後の句会となった。
さすが連衆、素晴らしい収穫を得ている。
花ねむや持仏小さき良寛堂 ◎◎◎◎○
夏潮や海を見晴らす無人駅 ◎◎○
夏雲の影走りゆく大青田 ○○○
◎特選 ○一般選
3句とも、Mさんのお句、今回の句会はMさんの独壇場
だった。他の吟行句会でもご一緒するが吟行句は旨い。
結社でしっかりその辺は勉強されているようだ。
ご本人は3句目の季重なりを気にされているが、「夏雲や」
なら季の比重、眼目が変わってしまうので気にするが・・
ただ類句は多いかもしれない。
蝙蝠や森をそびらに漁師町 ◎◎
Hさんのお句、佳いお句です。私が頂かなかった理由は
「や」でした。今回の兼題「蝙蝠」にかなってはいますが、
蝙蝠の森ではと提案しました。
長くなるので書きえませんが兼題を活かすとなると
そうなると考えます。でもこのままでも佳句です。
あじさゐの奥や掌に載る佐渡島 ◎◎○
Jさんのお句、一緒に出かけた連衆には景色は
歴然です。掌に載るほどはっきりと近くに佐渡島が
見えました。私たちの眼前には紫陽花が見事でした。
東京ではもう紫陽花が終わっている時期なので
新たに感動がありました。はたして同行してない方に
「掌に載る」が伝わるか心配です。
日本海に落つるほかなし出水滝 ◎◎○○
Sさんのお句、私たちが出発したのは梅雨の最中
旅程の二日間だけが不思議と晴れていました。
道中垣間見る川(信濃川)は梅雨出水と言っていいほど
水量も多く、土色に濁って波立つほどの流れでした。
私たちがこの滝を見たのは弥彦の山頂からでした。
日本海に面する崖からその濁った水が滝となって
海に吐き出されていました。きっと普段は滝ではないかと
思います、梅雨の出水の水量によって現れたのです。
日本海という大きな景色を詠いながら、それに負けない
眼目にSさんの俳句の力を感じます。
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