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雪椿
NHKで俳句大賞の表彰式が行われていた。
自然諷詠の句は見事に大景を捉え、そして誰もが見えている些細な自然を
詠っている。各句の披講の度に「なるほど」「うまいなぁ」などどうなずく。
人事句はやはり父母、子どもの句が多く、中でも母の句は惹かれるものが多かった
「母」「水」は私の句作の生涯テーマ。何故「父」ではない?それは長く軍人であり
東北人特有の言葉足らずから、父の教育は「げんこつ」であったせいでは
無いだろうか?母もよく父に殴られていた。今となって介護を受けている父の
最良のヘルパーは母。
下町、両国で佃煮の製造をしていた我が家。祖母も両親も姉弟3人もよく働いた
母に至っては、内職までしていたのだから・・働く母がいつも居た。
俳句大賞の中の一句 草餅や書き出し同じ母の文
私の句の最高のファンである母のためにもっと多くの「母」の句を詠んでいきたい。
過去に詠んだころころの母の句
巣立鳥子が泣きに来る母の膝
花菖蒲母のぬくみの裁ち鋏
夕焼けや母には母の流行り歌
母の下駄片減り癖に桐の花
白玉や母の働く音が好き
鬱に居る母の手に置く木の実かな
リハビリの胡桃に母の温みかな
お風入れ母の手擦れの古行李
厨まだ母の城てふ梅雨ごもり
白地着て一日母のよそよそし
母といて寡黙なる日の菊匂ふ
母のバス行ってしまいぬ烏瓜
茸飯母の笑みほどよく炊けり
母の文ひらがな多し泥大根
末っ子の甘え上手やつばくらめ ころころ
NHKで俳句大賞の表彰式が行われていた。
自然諷詠の句は見事に大景を捉え、そして誰もが見えている些細な自然を
詠っている。各句の披講の度に「なるほど」「うまいなぁ」などどうなずく。
人事句はやはり父母、子どもの句が多く、中でも母の句は惹かれるものが多かった
「母」「水」は私の句作の生涯テーマ。何故「父」ではない?それは長く軍人であり
東北人特有の言葉足らずから、父の教育は「げんこつ」であったせいでは
無いだろうか?母もよく父に殴られていた。今となって介護を受けている父の
最良のヘルパーは母。
下町、両国で佃煮の製造をしていた我が家。祖母も両親も姉弟3人もよく働いた
母に至っては、内職までしていたのだから・・働く母がいつも居た。
俳句大賞の中の一句 草餅や書き出し同じ母の文
私の句の最高のファンである母のためにもっと多くの「母」の句を詠んでいきたい。
過去に詠んだころころの母の句
巣立鳥子が泣きに来る母の膝
花菖蒲母のぬくみの裁ち鋏
夕焼けや母には母の流行り歌
母の下駄片減り癖に桐の花
白玉や母の働く音が好き
鬱に居る母の手に置く木の実かな
リハビリの胡桃に母の温みかな
お風入れ母の手擦れの古行李
厨まだ母の城てふ梅雨ごもり
白地着て一日母のよそよそし
母といて寡黙なる日の菊匂ふ
母のバス行ってしまいぬ烏瓜
茸飯母の笑みほどよく炊けり
母の文ひらがな多し泥大根
末っ子の甘え上手やつばくらめ ころころ
妻でもない母でもない、ひとりの人(女)がそこにいる。
口ずさむ歌は、子のよく知らない歌である。あるいは知っていても、さほど感銘を受けたりはしないのである。この歌につながる思い出が母にはあるのだろうなあ。夕焼けに照らされた面差しは、歌がはやっていたころの時代までタイムスリップしたようだ。
母には、作者の知らない年月があるのだと実感して、ちょっと寂しくも思うのである。
仰るように私の知らない母の青春の歌なのかもしれないですね。
泣く母を見たことが有っても機嫌の悪い母を覚えていないのは、きっと母の頑張りだったのでしょう。
戦時中、特攻の青年達の最後の言葉は「おかあさん」だったとある書物で読みました。
私の中では人物としての母の存在を超えて「天主」なのだと思っています。
男の子にとって母親は一番の存在であるのでしょうか?
夫を見ても母が老いてからはとてもとても優しくなりました。兄嫁も、私の夫を若い頃から見ると別人の様に母親思いになったと言います。
わが息子もそういう風に歳をとってくれるのかしら?ちょっと自信がありませんわ。。
ちなみに私はファザコンで、いつも頭の中で夫と父親を比べては「まだまだだよ・・」と思っておりますです。(これ夫にナイショ・・・)
母親を五月蝿いと思う時期が男子には必ずあります。
それは若干の巣立ちなんですが、所詮どこかで自分の
巣を確認して飛んでいたような気がします。
ちなみに男子の多くはマザコンです。
特に末っ子に至ってはその傾向は強いと思います。
言葉を趣味として遊ばせてもらっている私達にとって
コンプレックスという言葉はどうしても好きにはなれません。一生俳句にはならない言葉でしょうね。
なぎささんをはじめこのブログをご覧頂いている方々の
父母へのお句をどうぞ紹介してください。