チャコちゃん先生のつれづれ日記

きものエッセイスト 中谷比佐子の私的日記

着物がつなぐもの 160

2019年05月24日 18時05分40秒 | 日記
着物の柄の生い立ちがひどく気になった時期がある
どこからそれは生まれたのか
誰がそれを描いたのか
そして自分なりに理解したのは
1 旬の季節を身につける(花であったり植物や自然現象など身近に見えるもの)
2 おめでたい柄例えば瑞雲とか鳳凰などを身に付ける
3 偉い人が好んでいた柄を身につける
4 連続もの終わりのない繰り返しの柄をものを身につける
などなど

そしてそれらの柄はどこから来たものかと探っていっていると古事記だったり枕草子や源氏物語だったりする

なんでも面白いというものを柄にしてしまう日本人
ある時古代語と言われているカタカムナの文字やホツマツタエの図式を帯柄や着物の柄にして面白がっていた時がある

引き寄せの法則そのものでそういう柄をほしいという人があり差し上げた
今も手元にあればよかったと少し「チッ」と後悔
古代の人のように自由に着物に柄を描きたいと思ったのだがいかんせん自分で作れないので染色家に頼むしかなくついつい厚かましいと遠慮する気になって、そのくせが消えていっていた

ところが
ここ3年チャコちゃん先生は異常に縄文時代興味を持ちあちこちで発掘された縄文土器を見て回っている
そして気がついたことがある
縄文土器の柄全てとは言わないが多くが絣柄と同じであった!
密かにその思いを温めていたところ友人の長吉秀夫氏が「縄文の本を出すのでインタビューさせてほしい」と懇願され私の考える縄文の話をいたしたところ
なんと!
縄文土器を作っている陶芸家の大藪龍二郎さんを紹介してくれた

大藪さんの火焔土器の素晴らしさには圧倒されたけど
縄文の縄の作り方を研究されその縄での文様の出し方もほぼ縄文と同じように完成されていた

縄についてはいろんな繊維を試してみた挙げ句「大麻」であっただろうというのが一番自然だという

繊維を縒り縄にして土に転がしていく手法だが(簡単に言えば)多分それぞれの集落で柄が決まってただろうと思う
その証拠に九州で見た縄文土器、四国で。山陰で、信州で、関東で、越後で、東北で微妙に違うのだ
なんたって縄文時代は1万5000年も続いたのだ!1万5000年だぜ
いろんな文様が逢ってしかるべきだ

まえに十日町で火焔土器を見てすぐさま帯にし絣に織り上げたが皆自分の手元にはない(惜しいよな)だってその時模様の面白さにうつつを抜かしているだけで、それがすでにある絣と照合する知恵がなかったのだもの(うかつだよ)

今回大藪さんの土器の中に絣や江戸小紋の柄まであって狂喜乱舞のチャコちゃん先生
それで9月に大藪さんと長吉、中谷3人の縄文を遊ぶ会を開くことにした
場所は奥多摩の澤井
多摩川の上流で美しい川音を聞きながら楽しいトークショーをする予定 9月29日だ

#奥多摩 #縄文土器 #着物でトークショー #大藪龍二郎 #長吉秀夫 #チャコちゃん先生 #中谷比佐子 #澤井 #多摩川 #火焔土器
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする