【日本酒は何よりも旨い!】とは漠然とした表現なのですが、この漠然とした表現こそがすべてを物語っている、すなわち日本酒の対する一番端的な表現だと思います。
日本人の一番好きな食べ物と言えば、今の若い人は除いてやっぱり魚、それも刺身が断然で、島国のわが国は山の中の旅館に行ってもお刺身が食べられるぐらい無類の魚好きの人種です。でもそんなお刺身も醤油をつけたり、塩をほんの少しふるだけで見事に調和し、ぼくらを常に魅了してくれます。そして四季によって、また、同じ魚でも産地によってみごとに味わいを変化させます。
日本酒のも季節があり、春は【しぼりたて】や【濁り酒】【活性酒】などでフレッシュ感を、夏は火入れしたお酒のまろやかさや広がりを味わうことができます。秋には【秋あがり】や【ひやおろし】と銘打って出荷されるお酒には半年熟成の落ち着いた真の旨さを体感することができ、冬は春仕込んだお酒であれば1年熟成の旨味ののりきった余韻や雄大に膨らみ奥深くもある高貴な味わいを堪能できます。そしてそれも1年熟成、2年熟成と年を重ねるごとにピークを迎えるまでさらに味わいの層を重ねていきます。
旬な魚と日本酒のマリアージュというものをレストランや飲食店に行かなくても、ご家庭で簡単に体験できる特権を日本人は持っていると思うのです。我が家はスーパーに行ってもまず旬のお魚を見ます。そしてそれに合う日本酒を選び、お金をかけずに自分たちだけしか味わうことのできない至福の時を過ごしています。
外食してもそこそこのお金はいるし、スーパーで買い物しても内容から見れば実は決して安くはない。だから低予算で少量良いものだけを買うのです。
みなさんもいろいろなお酒の楽しみ方があるでしょうが、特に【季節感を持った日本酒】選びをすると実はもっともっと深い日本酒の迷宮にはまっていきますよ。