゛まるかん人゛プラトーク

元気とキレイを追求すると、人生は楽しく過ごすことと・・・!?

快走知内ニラ <上>

2008-04-16 18:30:00 | ほっかいどう関連情報

8人衆 試行錯誤重ね主力作物に

100_0662 「知内のニラ、もっと出してほしいんだ」。今年2                           月、中国製冷凍ギョ-ザ中毒事件のさなか、渡                           島管内知内町の新函館農協知内基幹支店には、                          こんな電話が相次いだ。「北の華」ブランド名で                            出荷される知内ニラは、作付面積で道内4割、出荷量は6割を超                 す。取引拡大を求める電話は、知内ニラの存在感をあらためて印象                           づけた。73戸の組合員を束ねる知内町ニラ生産組合の石本顕生組                           合長(54)は「知内ニラの歴史は8人の若者の存在なしには語れな                            い」と話す。1971年の冬、知内町重内の集会所に8人の農家が集                           まった。前年、国の減反政策が始まっていた。「転作として何か取り                           組もう」。若者たちは熱く語り合った。その時、農業雑誌の記事が話                            題になった。群馬県のニラ農家が10㌃当たり百万円近い販売額を                            上げたという内容だった。8人衆の一人、城地俊光さん(62)「小さな                           面積で収益も高い。魅力的な作物に思えた」と振り返る。すぐにニラ                            の研究会を設立し栽培を始めた。しかし、初年度は半分近くの芽が                           害虫に食われた。「ヤマセ」と呼ばれる地域特有の海からの強風で                           ビニ-ルハウスの大半が空中に舞った。周囲の目も冷ややか。なん                           でわざわざニラやるのよ」と陰口もたたかれた。栽培から三年目の初                           収穫で、8人が手にしたのは計百四万円。宮下孝さん(64)は『何く                           そ』と意地になっていた。失敗続きでもみんなが集まると、勇気がわ                           いてきたんだ」と語る。道外の先進地視察では、農家は警戒して何                            も教えてくれない。ハウスの橋に落ちていた肥料袋を目に焼き付け、                           知内に帰って試した。手探りで技術を一つずつ積み重ねた。強風や                           雪でつぶれないようハウスの骨組みの間隔を当時一般的だった60                           ㌢から45㌢に変え、強固なものにした。78年、新品種「たいりょう」                            に出合った。北海道の寒さに負けない、この品種を見つけたことが、                           大きな転機となつた。栽培方法も確立され、生産量は伸びた。栽培                           開始から15年後の86年、販売額は一億円を超えた。2007年には                          八億円を突破した。ギョ-ザ事件を契機に、4月からは首都圏でチェ                           -ン展開する中華料理店に向けて、1日約2百㌔のニラを出荷するこ                           とが決まった。「消費者に生産者の顔が見える取り組みで知内ニラは                           全国トップクラス」。札幌の青果仲卸「森哲」の矢萩達也社長(46)は                           太鼓判を押す。37年前、「米の減収を補う作物」として始まった知内                           ニラは、2000年に町内の農業生産額で米と逆転した。かっての田ん                          ぼ跡には、ハウスの棟が続く。

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山・海・幸めぐり<幕別のニラ>

2008-04-16 16:00:00 | ほっかいどう関連情報

鮮度高い早朝に収穫

100_0660 万葉集や古事記にも登場するニラは、日本で古                            くから親しまれてきた野菜のひとつだ。独特のに                           おいから、邪気を追い払う力があると信じられて                           きた。道東の主産地・十勝管内幕別町では一番                           ニラの収穫がピ-クを迎えている。旬の味を求め、                          同町を訪ねた。                                              取材前に素朴な疑問を抱いていた。「ニラ畑は香                           りが漂っているのだろうか。それとも案外無臭な                           のか」。ハウスに入り、つんとする香りに包まれた瞬間、疑問は解消し              た。収穫を見せてくれたのは、ハウス3棟で約10㌃を栽培する漆原                           学さん(40)=町内相川=。漆原さん宅では家族3人で、毎朝6時か                          ら、高さ40㌢ほどのニラの刈り取りをしている。

       ◇ ◇ ◇

実は取材をお願いした際、やや戸惑った。窓口のJA幕別町の担当                            者に「6時に現地集合」と念を押されたからだ。夜更かし朝寝坊の記                           者にはつらい。だが、説明を聞いて納得した。漆原さんは「ハウスの                           温度が上がると鮮度が落ち、シャキシャキ感も失われる。早起きは                            つらいのですが、気温の低い早朝に作業しなければ」と話す。同農                           協によると町内のニラ生産者は13戸で、総作付面積は約2㌶、年間                           出荷量約60㌧。3月に種をまき、6月に定植。ハウスビニ-ルをかけ                          て越冬し、2年目から収穫する。一番駆りは3月上旬から4月まで。                           以降は刈り取った株から伸びる二番ニラなどを収穫、10月まで断続                           的に出荷する。ニラは高温に弱いためハウスの喚気など温度管理が                          重要だ。漆原さんは「追肥のタイミングや、手作業など結構手間のか                          かる作物」という。

       ◇ ◇ ◇

道内各地に出荷される同町のニラは葉幅が厚く甘みがあるのが特徴。                         地元産品にこだわる同町内のそば店「食膳場 森脇」(本町)の店主、                         森脇恵治さん(49)と妻の真利子さん(50)にニラ料理を紹介してもらっ                         た。印象的だったのはニラのおひたしに、卵の黄身と三杯酢を練って作                         る黄身酢をかけた一品。サラダ感覚であっさり食べられる。そのほかの                         料理も臭みはなく、甘みや歯応えを楽しめた。恵治さんは「ニラの甘さ                          を失わないため、火の通しすぎに注意して」と話す。

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