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ウンチクがんちく<土と作物のはなし⑭>

2008-04-23 15:00:00 | うんちく・小ネタ

道立道南農業試験場研究部長 赤司 和隆                                         水田転作、窒素肥料が不可欠

100_0689 食生活の洋風化に伴い米の消費量が減少して                            います。現在、一人当たりの年間消費量は、ピ-                          ク時の1962年の約50%、60㌔㌘程度です。                            このような米離れと並行して、米の生産を止め、                           水田を畑にして作物を栽培する「水田転作」が全国的に進んでいま                    す。近年、道央の水田地帯で麦、大豆、ソバ、タマネギなどの栽培                            面積が増えたのはこのためです。水田から畑になったばかりの転換                           畑では、水田時の土壌環境を引きずっており、問題がしばしば起こり                          ます。水田の下層土は水が漏れないように硬く締まっています。                             そのため転換畑では水はけが悪く、作物の根が湿害で傷むことが                            あります。堅い下層土をこわし、水はけを良くする対策が必要です。                           また、水田では、窒素をマメ科植物に与える根粒菌がほとんど生息                            していません。これは共生関係にあるマメ科作物が栽培されていな                           かったことや、酸素不足のためです。したがって、転換後初めて栽                            培される大豆では根粒菌からの窒素供給が不十分なため、葉色が                           薄く、成育も劣りがちです。このため、7月の開花期ごろに窒素肥料                           を施す対策が空知管内長沼町の道立中央農試で開発されています。

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