熊本レポート

文字の裏に事件あり

自民党熊本県連の圧勝で知事初四選 !

2019-12-13 | ブログ
これは令和2年3月30日の朝刊一面トップ見出しである。勿論、これは予想、仮定の報道だが、仮に現実的な結果が出たとしても、報道各社がこうした見解を字にすることはないと推察、確信しての予想見出し。
政局は一寸先は闇とか、また選挙は蓋を開けて見なければ判らないとかいうが、必要な材料が生板の上に出され、その検証の結果では直ぐ結論が出て来る場合もある。
そうした予想での明けて3月29日の熊本県知事選挙だが、上記の予想は「残された震災復興には蒲島郁夫県政が欠かせない」とか、「幸山政史元熊本市長の行政立案能力、その実行能力は蒲島氏に比べて劣る」とかいうものではなく、前回に続いて今回の知事選挙も「自民党県連VS 幸山」という背景に尽きる。

即ち、自民党県連による表向き(県民向け)の「蒲島県政の継続」には納得させられる理由もあるが、幸山氏の「対蒲島」となると、自治区行政プランがどれ程の違いを見せ、仮にそれが優れていたとしても県民には理解、納得しずらいという点だ。
「前回は知名度不足」
幸山陣営の1人は敗戦理由を語ったが、そうでない事は熊本市選挙区での低かった得票率でも明らか。前回の敗戦分析も終わってないとなると、再挑戦の戦術どころではない。
ところで熊本県知事選挙は「三選」までが常識とされて来た。知事選を前に県出納長が逮捕されたり、自民党支持候補を巡って、記者会見の場で副知事が辞職したり、また自民党本部のどんでん返しで公認候補の切り替えがあったり、自民党県連会長が反旗を翻したことまで熊本県の知事選挙史にはある。偏に「長期政権は権力、利権という弊害」としての「四選阻止」にあったわけだが、良くいえば「チェック機能が働いた」で、悪くいえば「利権争い」であり、それが熊本県知事選の『四選阻止』を後押しした。


それが変わったのは「小選挙区制度」にある。政権与党の権限が一極一強化し、中央も地方も派閥や執行部側に強く反論出来なくなり、権力闘争に意地を通せなくなった事だ。
それが今回の知事選挙。幸山陣営は、「今回が惜敗でもポスト蒲島は幸山以外に存在しない」と、再々挑戦に託す意見もあるが、二度も戦った相手を担ぐくらいなら、「新たな新人を立てる」と推察され、淡い希望には失礼ながら県政の道は限界で断たれると、そう言っても過言ではない。
ところが権力、利権の一極化を生んだ小選挙区制度において、それに立ち向かった政治家が居た。1人は「自民党をぶっ潰す」と叫んで、総理まで駆け上がった小泉純一郎氏で、もう1人は「仕組みを変える」と公約し、官労組も排除しながら自民党候補を打ち破った橋下徹元大阪府知事。何れも国民、府民受けする公約で、それが権力者を替えた。
幸山候補の行政能力に疑問があるとか、また批判するつもりはなく、明日の熊本県のために期待している面もある。しかし、そうした県民の意識を動かすだけのスタンスになく、パワーに欠けると、残念ながら政治生命までも結論とした。
「不満の県民も多い。だけど彼には、それを吸い上げるだけの覇気、意地がない」
今や自民党県連に何ら気がね不要の元国会議員2人の見解だが、それも参考にしての揺るぎない熊本県知事選挙に向けた早出し、予想見出しである…。