●仮にZ女史とするが、自称ITジャーナリストのZ女史が9月13日、Xとユーチューブで「熊本は漁協を騙してTSMCの汚染水は菊池川に垂れ流し。毒、発癌、重金属含有量は不知で、細かな点は国交省に託すと熊本県は語った」と発信。
●これに加えて「第二の水俣病」と添えて発信された事で、Xには『熊本の農水産物は食べられない』と炎上に近い数のポストが寄せられた。
●ところが現実はどうかというと毎日、地元の農産物が食卓に並び、生産者は相も変わらず県外に出荷していた訳で、これが事実なら警鐘の通り第二の水俣病だが、デマなら『風評被害』として、それは大変な迷惑。
●しかもX仲間での話によると、恐怖心を煽って炎上化を図る地元農家のユーチューバーが情報源という事で、クリエイター向けのブログnoteでは同情報源に批判が殺到。炎上ユーチューバーと称されるへずまりゅうとは異なる悪質で、同じ農水生産者にとっては生活権に及ぶ非道行為。
●確かに放流先の白川を菊池川と間違ったり、熊本県が被肉ったかはともかく、国の所轄である環境省を「国交省」と名指ししたり、その表現は情報発信者としては素人。
●そもそもJASM第一工場の稼働前から「農家の井戸水が涸れた」と、その原因をJASMに転嫁するなど笑い話にもならない。
●こうした情報をそのままXやユーチューブで発信するZ女史もどうかと思うが、いま彼女が「脅迫された。名誉毀損」と話題作りをしている萩生田前自民党政調会長側に逆に言わせると、「彼女は得体の知れない不審者」。その話の中身を簡単に述べると、彼女がビジネスパートナーであるジェイソン・ホー(中国人・要検索)を帯同して面会を求めたが、萩生田事務所は拒否。それが「不審者」、そして「名誉毀損」、「脅迫」に発展。
●当初、彼女は藤井一良氏をパートナーとしていたが、ビジネス上から離反。藤井氏は中国残留孤児三世を主張するが、彼女は「背乗り」(要検索)だとWillに掲載(同誌とも決別し攻撃中)し、そして二人は訴訟。
●また彼女は2016年、ツイッター(現X)で「台湾では400万人が薬害中毒。小学校の給食では麻薬を混入」と発信し、台湾から総反発を受けた。その台湾のIT産業について彼女は出版したが、それが「盗作、捏造、資料の歪曲」と批判が上がり、蔡英文前総統の側近、金美齢女史まで彼女を敬遠し、『彼女はTSMCの日本進出に反対が目的』(現地言論人の見解)と出て来ると、ここで彼女の立ち位置が幾らかは判って来る。
●彼女の実兄は中国人女性と結婚して中国在住だが、先に述べたビジネスパートナーも参考ながら、彼女自身にも帰化人という説が在る。台湾人の間では「中国解放軍のスパイ」も浮上するが、半分は冗談でも日本国土の紹介を中国バイヤーに繋いだZ女史という噂まで浮上すると、維新の足立議員との訴訟を出すまでもなく、萩生田議員や高市議員が面会を断る理由も判る気がして来る。
●さて、その高市早苗議員だが、総裁選前から執拗な攻撃をZ女史から受けた。エルピーダ倒産は、産活法に絡んで高市議員に責任が在ったというのだ。
●しかしIC関連の台湾への技術移動についても、民主党政権時での改法と時系列的に考えても産活法と結びつけるのは困難で、エルピーダ倒産にしても故坂本社長が回想で異なる倒産理由を語っている以上、高市議員の責任論には無理がある。
●それでは冒頭のJASMによる汚水垂れ流しに戻るが、アセスに関係なく大規模事業所の建設は1日の用水使用量、廃棄物の種類、同処理の計画書提出から始まる。建設に入り、稼働している以上、浄化処理施設も同じく運転している訳で、新たに1080億円を投下して浄化施設を建設する熊本県が、「資料、専門知識がないので国交省(環境省)に聞いてくれ」など言わないと思うのが常識。希望通り応えなかったのは、「機密情報の仮想敵国への流失」を懸念したのか、または小学生への説明までは不要と軽んじられたかの選択。
●仮に後者だと訴訟通のZ女史からして詳細な資料を請求し、現場確認と徹底したチェックは可能だと思われるが、それは熊本県民の期待でも在る。
●共存共栄を語るTSMCの挨拶とは裏腹に、用地収用での異常な限定バブルは、それが低レベルな自治能力の結果と確認し、030年以降の第三工場は県外と推察しても、汚水の汚点は全国紙と週刊誌を帯同でも出て来なかった。それでも疑えば、TSMCの「リスク」とした「環境規制の厳しい日本」が、念頭に在った結果でのミスも無い訳ではない。そういう意味で活字とした以上、同解明を切に希望する。メガソーラーは環境破壊、汚水の垂れ流しがあったら困ると外側からの見解だけなら、それはアイドル新聞…。