●カンパされた金は幾らでも使って良い、如何なる戦術でも構わないという米国大統領選挙は飼い犬、猫まで駆り出される熱狂ぶりを見せたが、その背景には自由と民主主義の国際協調(ハリス)と、経済再建、移民犯罪阻止等を理由とする米国第一主義(トランプ)との大きな隔たりでの選択肢があった。
●ところが日本の衆院選では自民党の政策が、同じ増税派の立憲民主党と中共重視も含めて変わらずといった状況から今回、その自民党支持の岩盤保守層から国民民主党、他の保守派政党に変化する現象が起きた。立憲民主党が勝った訳ではなく、更に今後その自民党離れは加速すると想定される。
●だが、その選択肢が存在する選挙なら良いが、選択肢が在りながら、それを見出せない地方の首長選挙はどうなのか。自業自得という見解も外からは出るが、やはり地域社会に対する意識の欠落が最大の理由。
●この3年間、該当地域の事業問題を調査、検証して、そこに関わって来た天草市の市長選挙が3ヶ月後に迫った。
●2年間も費やして、契約された360億円もの新ごみ処理施設の建設と同監理が破棄された現市長が、異常にも再出馬を発表し、再当選への準備に入った。異常という表現に問題があるという人でも、この3年間の情報発信を理解される人らには、この「不可解な出馬」には同意と信じる。
●一方、先述の2年間も掛けて契約を破棄させた側の反執行部側はどうかというと、これまた異常で「旧倉岳町の町長が該当地出身の市議を使って現職支持の拡大を図るなど老害」、「現職支持の市議は2人」と文書配布のご苦労さまの言動。我が陣営の対抗馬を擁立して、そこで選挙事務所の片隅で語られる話ならともかく、擁立する対抗馬も居ない中で、相手陣営を批判するなど、同じく異常の見解しか出て来ない。
●後3ヶ月しかない期間での首長選挙で、反執行部派の現況がこの程度だから何の材料も与えられない99パーセントの有権者は、それ以上に争点のない首長選挙になる事は確か。そもそも執行部のチェック役の務めにある議会、その代表的な共産党市議がここまで無言不動も異常な現地で、執行部のチェック役を担う共産党市議が問題を把握していないとなると、有権者の情弱は想像以上で、理由はどうあれ有権者の「自業自得」も明らかで、そんな理由からの見解。そこがまた、ここまで断言して来た「現職再選」という理由でもある。それは黒い石を「黒」と結論出来ない永久グレー派と接しての見方であったが、ここに来ては断言となる。
●反執行部にあっては対抗馬という人材不足が最大の理由と語られたが、残す3ヶ月でも互角以上の戦いが可能な候補予定者は居た。ここまで来て詳細は避けるが、彼は天草市出身のマスコミ人。しかし、ここに来ても争点となる問題点が、有権者の99パーセントに周知されていないとなると、ホワイト候補同士の戦いでは現職候補の有利は当然。地域社会に対する意識の低さから来る自業自得、残念ながら不運としか言いようがない。
●失礼な表現の駄目出しになるが、普通なら現職失職で、新たな候補での選挙というのが想定の常識。ここで黒と断言する訳には行かないが、契約破棄された発注者を決定した入札は、官製談合が極めて濃厚と見ている。その理由①は、通常とは異なる建設と、問題となった灰の処理を含めた運転管理との2つの契約に在る。理由②は、契約破棄で、多額な損失が発生するにも拘らず(住民負担)、また破棄理由が「虚偽申請」という入札の基本を侵害するものであっても、その賠償を求めず、責も問わなかった点。そして理由③は、飲酒運転者には懲戒免職の処分を科しながら、契約破棄された入札決議に対し、調査報告を隠蔽して報告書を提出(地方自治体、公務員法違反)した職員は放置。
●この追及、実施請求が「官製談合」の証に最終的にはなると思ったが、この自治体では常識的なプロセスが最終段階で止まった。表現は悪いが、首まで絞めるのを反執行部側も止めた訳だ。
●そこで囁かれるのが、信じたくはないが「執行部側との条件要求」の談合。有権者の99パーセントが知らない中で成せる技で、先に述べた常識的な「案件を闇に隠す」、その常識的な「追求放棄」は普通なら存在しないが、それが天草では存在した。これが双方の「談合」という見解に傾くのも天草ならではの話。
●媚中という背景はあるものの政局だけで生きて来た代議士らが、挙って石破総裁を創り上げた。しかし、そこは世間に見透かれた政局。だが、ここでは住民の99パーセントが知らない広域連合での裏の話。自業自得との見解も、やはり可哀想な天草住民…。