国連は、しばしば、国際社会における唯一の”普遍的な機構”、という惜しみない賛辞を受けてきました。しかしながら、この国連の”普遍性”の内容を問う時、そこには、解き難いジレンマが横たわっていることに気付かされるのです。
それは、価値観の普遍性と組織としての普遍性は両立しない、というジレンマです。国際機構としての普遍性を追求するあまりに、価値観の異なる国々を次々と加盟させますと、国連の内部において、普遍的な価値を共有することはできなくなります。反対に、加盟国間における普遍的な価値の共有を追い求めますと、今度は、国連から脱退したり、追放される加盟国が発生してしまうのです。
こうした国連の普遍性のジレンマは、実のところ、国連が機能しない隠れた要因なのです。
それは、価値観の普遍性と組織としての普遍性は両立しない、というジレンマです。国際機構としての普遍性を追求するあまりに、価値観の異なる国々を次々と加盟させますと、国連の内部において、普遍的な価値を共有することはできなくなります。反対に、加盟国間における普遍的な価値の共有を追い求めますと、今度は、国連から脱退したり、追放される加盟国が発生してしまうのです。
こうした国連の普遍性のジレンマは、実のところ、国連が機能しない隠れた要因なのです。