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万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

国家と市場のたてよこ関係

2007年08月23日 19時42分53秒 | 国際経済
市場の透明性向上に、国家関与の強化必要=仏経済財務雇用相(ロイター) - goo ニュース

 政府と市場との関係を考える時、そこには、方向性の違うふた通りの関与パターンがあるように思えます。

 ひとつは、たて型の関与であり、政府と市場が上下に配置します。この場合、政府は市場に対して、政治的、あるいは、政策的な目的を達成するための命令的な規制や指導を行うことになります。もう一方のパターンは、よこ型の関与です。このパターンですと、政府は、レフェリーの役割を果たしますので、プレーヤー達と同じレベルの市場というフィールドに立っていることになります。

 市場経済における政府の関与のあり方は、後者の方にシフトしてきていますが、”市場の透明性向上”においても、おそらく、よこ型の関与の方が適していましょう。プレーヤー達が、お互いの姿を見ることができ、そうして、周囲の観客にもゲームが良く見えることによって、市場では、フェアな競争が実現するのですから。

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