万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

景気減速―国も国民も我慢の時

2008年06月29日 14時09分19秒 | 日本経済
国税収入、予算割れ1.5兆円 景気減速響く 07年度(朝日新聞) - goo ニュース
 景気後退、というよりは、資源高の直撃を受けた企業収益の悪化により、法人税による国税収入は、低下傾向にあるそうです。原油価格の高騰に歯止めがかからない現状から判断しますと、この傾向は、暫くの間続くかもしれません。それでは、この状況を、どのように乗り切ればよいのでしょうか。

 おそらく、国が、歳入を増やすために単純に消費税をアップさせれば、国内消費は減少し、さらに景気を悪化させることも当然予測されます。それでは、外需に頼ってはどうか、となりますと、アメリカ経済も減速傾向にあり、中国とて、輸出型の産業構造が改善されていませんので、先進諸国の景気後退の影響を被ります。また、当国の石油に対する補助金の支給にも、原油価格高騰の一因、ならびに、反省エネ政策として批判が寄せられており、これまでのように高い経済成長率を維持できそうにありません。唯一、消費力を持つのは、資源高で潤うイスラム諸国やロシアといった資源大国となるのですが、国内企業の全てが、これらの諸国向けの製品を生産しているわけでもありません。

 消費税率を上げた結果、逆に歳入が減少する可能性が高いのですから、政府は、物価上昇率に比例した消費税収入の増加で我慢すべきであり、予算の不足分に関しては、やはり、財政の無駄を見直し、歳出削減に努める以外に有効な方法はなさそうです(もちろん、投機規制による原油価格の低下も期待できますが、環境税をかければ効果は相殺・・・)。万が一の場合には、保険料の二分の一国庫負担分を凍結することも視野に入れなければならなくなるかもしれません。技術開発などを通して、企業が資源高に耐え得る体質に到達するまで、あるいは、市場が低エネルギー消費型に変換するまで、ここは、国も国民も我慢の時期なのではないか、と思うのです。

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