万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

地球温暖化vs.地球寒冷化論争―地球が証明する

2009年05月06日 13時17分09秒 | 国際政治
長引く太陽活動の停滞、小氷期の到来か(ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト) - goo ニュース
 政治サイドでは地球温暖化対策の取り組みが進む中で、科学の世界では、地球寒冷化説がにわかに注目を集めてきているようです。その理由は、天体観察の結果から、太陽活動の衰退の兆候が見られ、現在の地球には小氷期に入る可能性が指摘されているからです。

 国連がお墨付きを与えた温暖化説ですから、温暖化を支持する科学者の側でも、いち早く寒冷化説を否定する見解が示され、火消しに躍起なようです。地球に与える太陽光の影響は微少であり、二酸化炭素の温暖化効果とは比較にならず、地球規模の影響はないはずであると・・・。しかしながら、過去のデータによりますと、マウンダー極小期には、グリーンランドへの海路は氷で閉ざされ、オランダの運河は凍結し、アルプスでも、周辺の村々が氷河に飲み込まれたと言います。こうした寒冷化現象の前例がありますので、寒冷化否定論は、いまいち、説得力に欠けているのです。

 どちらの説が正しいのかということは、やがて、地球自身が明らかにすることにありましょう。その一方で、政治サイドが莫大なコストを払って温暖化対策に躍起になりながら、寒冷化説が正しいとなりますと、これまでの政策は無駄になってしまいますし、逆に、政治サイドが寒冷化説に鞍替えしながら、やはり温暖化説がただしかったとなりますと、地球は危機的な状況に至ります。まずは冷静になって、政治サイドは、細心の注意を払いながら、客観的な観測結果を見守るべきと思うのです。

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コメント (11)
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