万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

日韓スワップ終了-日韓関係転換の象徴

2015年02月17日 15時25分42秒 | 国際経済
日韓スワップ終了へ…前支局長問題も影響か(読売新聞) - goo ニュース
 延長の行方が注目されてきた日韓スワップ協定。この協定、日本国による韓国支援の意味合いが濃いと指摘されてきましたが、協定の打ち切りは、日韓関係の将来を暗示しております。

 韓国経済は、ウォン高の影響でサムスンをはじめ、輸出産業に陰りが見えているとも指摘されております。とは言うものの、公表されているデータの数字によれば、貿易は黒字を計上しており、外貨準備高も危機的な状況というわけではなさそうです。韓国は、中国とも日韓のスワップ枠を大幅に上回るスワップ協定を締結していますので、いざとなれば、中国から外貨の融通を受けることができます。ですから、日韓スワップを延期しなくとも、経済的には目に見える影響はないのでしょうが(市場の反応は?)、この件で注目すべきは、日韓スワップ終了の象徴的な意味ではないかと思うのです。これまで、日本国政府は、経済危機の度に韓国を支援し、後ろ盾となることで、国際的な信用をも支えてきました。日韓請求権協定以来、日本から韓国への支援策は数限りなく、スワップ協定の締結もその一環でした。反日政策を徹底している韓国に対する支援には、国内的な批判がありながらも、日本国政府は、韓国支援策を続けてきたのです。しかしながら、今回の対応は、以前とは違っています。国内世論にも応え、日韓スワップを終了させたのですから。

 日本国政府が、韓国の要請を断ったにせよ、経済的に不要となったにせよ、日韓スワップの終了は、日韓関係の根本的な転換を象徴していると思うのです。遂に、日本国は、韓国を特別に優遇することを止めたのですから。

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コメント (4)
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