リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

駆け引きが透けて見えるのが政治のおもしろいところ

2023年07月22日 | 日々の風の吹くまま
7月21日(金曜日)。☀。風があるので、気温はちょっぴり下がり目。暑いのはだいたい午前中だけで、風通しが良過ぎるせいで、気を付けていないとヒーターが入って来ちゃうから困る。あっさり30度になってしまう金魚鉢オフィスも、ほんとに暑いのは午前中だけで、日が陰ると今度は涼しくなり過ぎて、気化式クーラーを止めて、次にダイニングの隅のダイソンの扇風機の強度を落として、室内のシーリングファンのスピードを落として、それでも涼しくなればダイソンを止めて、シーリングファンだけにして、夜になって最低のスピードにまで下げれば。寝るまで快適な温度だから、エアコンの必要性をあまり感じないで済むわけ。まあ、たまたま部屋の方角と間取りが絶妙だったというだけなんだけど、買おうとしていたマンションを不動産屋に横取りされたときに、このユニットを見つけたのはラッキー。幸運って、ほんとにどこに転がっているかわからないもんだ。

今月1日からずっと続いていたBC州内の港湾ストが調停によってやっと暫定的に妥結。と思ったら、組合の指導部が受入れを拒否してストに逆戻り。と思ったら、連邦政府の労働大臣が「72時間の事前通告がなかったから、ストは違法だ」と言い、それじゃあと組合が事前通告を出して、72時間後の土曜日から改めて(合法的に)スト。と思いきや、数時間後に組合があっさり通告を撤回。あれあれと思ったら、組合側からまた暫定的に合意に達したとの発表。今度は火曜日に組合指導者の会議を開いて、組合員に受け入れを勧告する方針を決めるということだけど、雇用者側によると、改めて合意した協約は先に組合が拒否したのと同じ内容なんだそうで、もしかしてまたやっぱりダメってっことになるんじゃないかと、みんな何となく疑心暗鬼。

何しろバンクーバー港はカナダ最大の貿易港だから、ストで輸出も輸入もストップすると、せっかく回復しつつあった物流がまたもや混乱して、カナダ経済は大きな打撃を受ける。一見して組合側に有利な感じだけど、原料が途絶えて困る製造業界や穀物や農産物の輸出ができなくなるサスカチュワン州が連邦政府にかなりの圧力をかけていて、組合が最初の協約を拒否した時点で、政府が労使紛争解決の最後の切り札である職場復帰命令の立法措置を取る方向に傾いだんだろうな。職場復帰命令が出ると、組合はストを継続できなくなって、交渉が妥結するまで元の協約の条件で働かなければならないので、雇用者側としては物資は動いているし、賃上げを先送りできるしで、解決を急ごうという意欲が薄れがち。つまり雇用者側が有利になるわけで、組合側としてはそれは困るということで、スト通告を撤回したんじゃないかと思うな。で、結局は行ったん蹴った妥結内容を受け入れることにしたわけだけど、組合員が投票で拒否したら、まず真っ先にスト中止命令が出そうだな。はて、どっちに軍配が上がるのか・・・。

何とも茶番劇的な展開だけど、もうひとつ川向こうのサレー市の「2つの警察の物語」はもろに茶番劇。カナダでは開拓時代からの組織であるRoyal Canadian Mounted Police(王立カナダ騎馬警官隊;RCMP)が全国の多くの市町村と警察業務の委託契約をしていて、メトロバンクーバーでも自前の市警察を持っている方が少数派なくらい。バンクーバー市を抜いて都市圏最大の都市になりそうな勢いのサレー市もずっとRCMPに警察業務を委託していたんだけど、前のマッカラム市長が自前の警察を組織して業務を移行する方針を打ち出して、実際にサレー市警察を立ち上げたところ、前回の市町村選挙でRCMP維持を旗印に立候補してマッカラム市長を破ったロック新市長が新警察への移行を中止したもので、警察が2つという前代未聞のにっちもさっちも行かない騒動に発展。まあ、新旧市長の意地の張り合いみたいなもんで、市民には迷惑な話。今週になって、州政府がサレー市に新警察への移行を進めるよう命令して、ロック市長は大むくれ。サレー市はちょっと変わったところがあるから、どうなるかな。


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