らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

どら平太

2012年04月12日 23時56分26秒 | DVD鑑賞(主に映画)
 2000年に公開された映画。

 1969年に市川崑、黒澤明、木下惠介、小林正樹の4人によって映画企画・製作グループ「四騎の会」が、結成されました。山本周五郎の「町奉行日記」を原作に4人で、シナリオ共同執筆し映画化を計画したが、2000年に市川崑監督によって公開されました。

 出演者は以下の通り。
 役所広司(望月小平太・どら平太)、浅野ゆう子(こせい)、宇崎竜童(仙波義十郎)、片岡鶴太郎(安川半蔵)、菅原文太(大河岸の灘八)、石倉三郎(巴の多十)、石橋蓮司(継町の才兵衛)、3代目江戸家猫八(杢兵衛)、岸田今日子(姐御風の女)、大滝秀治(今村掃部)、神山繁(本田逸記)、加藤武(内島舎人)、三谷昇(落合主水正)、津嘉山正種(佐藤帯刀)、うじきつよし(中井勝之助)、尾藤イサオ(市川六左衛門)、菅原加織(征木剛)、松重豊(乾善四郎)、黒田隆哉(鳥居角之助)、本田博太郎(伝吉)、永妻晃(壺平)、赤塚真人(源次)、横山あきお(馬方)、伊佐山ひろ子、渡辺梓、賀川黒之助、楊原京子、加藤正記

 音楽:谷川賢作

 ベルリン国際映画祭(ベルリナーレ・カメラ賞)、日本アカデミー賞(役所広司:優秀主演男優賞、片岡鶴太郎:優秀助演男優賞、五十畑幸勇:優秀撮影賞、下村一夫:優秀照明賞、西岡善信:優秀美術賞、長田千鶴子:優秀編集賞)。

 長い間、なれ合いで駄目になってしまった藩の立て直しのため役所広司~望月小平太が町奉行に就任し、型破りなやり方で立て直してゆくという痛快娯楽時代劇。

 時代劇と言えば昭和のものという印象だったが、今の時代でも優れた監督、シナリオ、役者全てが揃えば、可能だと思えるような作品でした。本当に面白かった・・・・・。
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蜘蛛巣城

2012年03月12日 23時44分08秒 | DVD鑑賞(主に映画)

 東宝が1957年(昭和三十二年)に公開した黒澤明監督作品。

 出演者は以下のとおり。
 三船敏郎(鷲津武時)、山田五十鈴(鷲津浅茅)、志村喬(小田倉則保)、久保明(三木義照)、太刀川洋一(都築国丸)、千秋実(三木義明)、佐々木孝丸(都築国春)、清水元(鷲津の郎党A)、高堂国典(武将A)、上田吉二郎(鷲津の親兵A)、三好栄子(老女)、浪花千栄子(物の怪の妖婆)、富田仲次郎(武将B)、藤木悠(鷲津の郎党B)、堺左千夫(鷲津の親兵B)、大友伸(鷲津の郎党C)、土屋嘉男(鷲津の郎党D)、稲葉義男(武将C)、笈川武夫(三木の郎党A)、谷晃(鷲津の親兵C)、沢村いき雄(鷲津の親兵D)、佐田豊(鷲津の郎党E)、恩田清二郎(三木の郎党B)、高木新平(武将D)、増田正雄(武将E)、浅野光雄(鷲津の郎党F)(東映)、井上昭文(都築の使武者A)、小池朝雄(都築の使武者B)、加藤武(都築警護の武士A)、高木均(都築警護の武士B)、樋口廸也(都築警護の武士C)、大村千吉(鷲津の親兵E)、櫻井巨郎(都築の使武者C)、土屋詩朗(武将F)、松下猛夫(武将G)、大友純(武将H)、坪野鎌之(都築の使武者D)、大橋史典(先ぶれの武者)、木村功(幻の武者A/特別出演)、宮口精二(幻の武者B/特別出演)、中村伸郎(幻の武者C/特別出演)

 音楽は佐藤勝。

     

 William Shakespeare(1564~1616)の戯曲「Macbeth」が原作で、日本の戦国時代に舞台を置き換えた映画です。大規模な映画のセットは圧巻で、冒頭から目を引きます。

 これぞ黒澤映画と言えるもので、物語の中に入って、久しぶりに息抜きが出来ました。
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酔いどれ天使

2012年02月28日 23時50分31秒 | DVD鑑賞(主に映画)

 東宝が1948年(昭和二十三年)に製作した黒澤明監督作品。

 せっかくの休みなので、映画でも・・・・・・。

 出演者は以下のとおり。
 志村喬(真田)、三船敏郎(松永)、山本礼三郎(岡田)、木暮実千代(奈々江)、中北千枝子(美代~折原啓子が演じる予定だったが、病気療養のため変更となった)、千石規子(ぎん)、笠置シヅ子(ブギを歌う女)、進藤英太郎(高浜)、清水将夫(親分)、久我美子(セーラー服の少女)、飯田蝶子(婆や)、殿山泰司(ひさごの親戚)、堺左千夫(ギターの与太者)、谷晃(ヤクザの子分A)、大村千吉(ヤクザの子分B)、河崎堅男(花屋)、木匠久美子(花屋の娘)、川久保とし子(ダンサーA)、登山晴子(ダンサーB)、南部幸枝(ダンサーC)、城木すみれ(姉御)

 音楽は早坂文雄、ギター演奏は伊藤翁介、演奏は:東宝交響楽団、東宝モダンニャーズ。挿入歌「ジャングルブギ」は、作詞:黒澤明、作曲:服部良一、歌:笠置シズ子。

     

 主役の志村喬演じる中年医師:真田とデビューとなった三船敏郎演じる闇市を仕切るヤクザ:松永。

 鉄砲傷を手当てした事をきっかけに真田は松永が結核に冒されている事を知る。手当をしたい医師と意地をはるヤクザのやりとりの中で、暴力否定や命の尊さを表現する。戦後風俗を懐かしめる一作。
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犬神家の一族 2006

2012年02月25日 23時59分25秒 | DVD鑑賞(主に映画)

 本日は、なかなか楽しい一日だったのですが、奥さんが早々と寝てしまったために一人映画鑑賞となりました。

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犬神家の一族 1976

 出演者(2006)
 石坂浩二(金田一耕助)、松嶋菜々子(野々宮珠世)、富司純子(犬神松子)、松坂慶子(犬神竹子)、萬田久子(犬神梅子)、尾上菊之助(犬神佐清)、尾上菊之助(青沼静馬)、葛山信吾(犬神佐武)、池内万作(犬神佐智)、奥菜恵(犬神小夜子)、岸部一徳(犬神寅之助)、螢雪次朗(犬神幸吉)、高良健吾(犬神佐兵衛~青年時代)、嶋田豪(若林久男)、永澤俊矢(猿蔵)、松本美奈子(青沼菊乃)、石倉三郎(藤崎鑑識課員)、尾藤イサオ(仙波刑事)、三谷幸喜(那須ホテル主人)、深田恭子(那須ホテル女中・はる)、石田直也(岬の子供)、木本秀一(岬の警官)、野村信次(犬神家の主治医)、蓮佛美沙子(犬神家の女中)、星春希(赤ん坊)、清末裕之(警官A)、松田正悟(警官B)、保木本竜也(参謀)、林家木久蔵(柏屋の九平)、中村玉緒(柏屋の女房)、三條美紀(松子の母・お園)、草笛光子(琴の師匠)、大滝秀治(大山神官)、加藤武(等々力署長)、中村敦夫(古館恭三)、仲代達矢(犬神佐兵衛)

 音楽は谷川賢作、テーマ曲は大野雄二。

 横溝正史~市川崑~石坂浩二による最後の映画です。市川崑監督にとっては、遺作となりました。犬神家の一族(1976)から30年経ち、リメイクされた作品です。1976年版の方では撮影可能だった古い街並みをコンピューターグラフィックで再現したり、汽車に乗るシーンがカットされていたり、2006年版は、昭和の雰囲気を再現するのに苦労しています。

 旧作の内容とは、一見した限りそれほど変化はなく、旧作が名作だっただけに、何故リメイクをしなくてはならなかったのか?素人にはわかりかねますが、別の横溝作品でも良かったのでは?と思ってしまいます。俳優陣も一流を集めたのにも関わらず、旧作の暗く思い雰囲気を出すのに、物足りない気がするのはどうしてなんでしょうかね・・・・。

 完成されているものを弄っちゃって、余計なことをしちゃった(辛口ごめんなさい!)、感想でした。

 このDVDは新旧~2作品を見比べられるので、大変良いものですよ。
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犬神家の一族 1976

2012年02月05日 23時59分56秒 | DVD鑑賞(主に映画)

 雪で閉じ込められる季節は、映画など見てゆっくりするのは良いものです。横溝正史~市川崑~石坂浩二による犬神家の一族には2種類あります。1976年版と2006年のリメイク版です。

 出演者(1976)
 石坂浩二(金田一耕助)、高峰三枝子(犬神松子)、島田陽子(野々宮珠世)、あおい輝彦(犬神佐清)、あおい輝彦(青沼静馬)、勝山美香子 (犬神松子(少女))、阿部義男(犬神佐兵衛(少年))、小沢栄太郎(古館恭三)、三条美紀(犬神竹子)、草笛光子(犬神梅子)、地井武男(犬神佐武)、川口晶(犬神小夜子)、川口恒(犬神佐智)、金田龍之介(犬神寅之助)、小林昭二(犬神幸吉)、坂口良子(那須ホテルの女中はる)、寺田稔(猿蔵)、大関優子(青沼菊乃)、沼田カズ子(柏屋の女房)、三木のり平(柏屋の亭主・久平)、角川春樹(渡辺刑事・ノンクレジット)、岸田今日子(琴の師匠(宮川香琴))、三谷昇(藤崎鑑識課員)、辻萬長(井上刑事)、西尾啓(若林豊一郎)、岡本健一(仮面師)、守田比呂也(主治医)、細井利雄(警察医)、北島和男(犬神奉公会の人)、宮本茂(警察官)、原泉(お園)、仁科鳩美(野々宮晴世)、那須清(野々宮大弐)、横溝正史(那須ホテルの主人:特別出演)、加藤武(橘警察署長)、大滝秀治(大山神官)、三國連太郎(犬神佐兵衛)

 音楽は、大野雄二。

 話は犬神財閥の遺産相続をめぐり、猟奇殺人が行われ、金田一耕助が謎をといてゆくという内容です。この映画の魅力はなんといっても、タイトルのテーマ曲で小さい頃に聴いたときから心に残る良い音楽だなぁと思っていました。
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 つづく・・・・。

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悪魔の手毬唄

2012年01月22日 23時59分29秒 | DVD鑑賞(主に映画)

 1977年に公開された横溝正史原作・市川崑監督による金田一耕助シリーズの中の1本です。

 出演者
 石坂浩二(金田一耕助)、岸恵子(青池リカ)、若山富三郎(磯川警部)、北公次(青池歌名雄)、永島暎子(青池里子)、渡辺美佐子(別所春江)、仁科明子(別所千恵)、草笛光子(由良敦子)、頭師孝雄(由良敏郎)、高橋洋子(由良泰子)、原ひさ子(由良五百子)、川口節子(由良栄子)、辰巳柳太郎(仁礼嘉平)、大羽五朗(仁礼直太)、潮哲也(仁礼流次)、永野裕紀子(仁礼文子)、富田恵子(仁礼路子)、加藤武(立花捜査主任)、中村伸郎(多々良放庵)、大滝秀治(権堂医師)、三木のり平(野呂十兵衛)、山岡久乃(井筒いと)、林美智子(お幹)、白石加代子(司咲枝)、岡本信人(中村巡査)、常田富士男(辰蔵)、小林昭二(日下部是哉)、辻萬長(野津刑事)、大和田獏(五郎)、木島幸(中村巡査の妻)、湯沢勉(作業服の男)、原田力(村役場の男)、日笠潤一(鑑識員)、松田春翠(活弁の声)、東静子、記平佳枝、岸本功、早田文治、武田倫一、清水のぼる、伊東しづ子、尾崎順子、梶原恵

 音楽は村井邦彦。編曲田辺信一。

 前作「犬神家の一族」の大ヒットから期待が高まった「悪魔の手毬唄」。
 金田一耕助が、知り合いだった磯川警部から依頼されて、二十年前に起こった殺人事件の謎解きを頼まれます。殺されたのは岸恵子演じる青池リカの旦那で、磯川警部は好意を寄せていた青池リカの力のなりたいと思ったが、金田一耕助が、動き始めたと同じくして数々の殺人事件が起きます。起こった殺人事件と二十年前の殺人事件と関連があるのか、そして犯人は誰なのか・・・。最後までわかりません。

 この手の映画を見ると、昭和の風景が和ませてくれて、映画の中に登場してくるもの~例えば黒電話など~もとても懐かしい気持ちにさせてくれます。大好きなんですよ、この昭和の雰囲気が。ただよく考えてみれば、私が今住んでいる大江町の街並みと映画の中の昭和の田舎街はよく似ています。何で大江町に住んだのか?よく人に聞かれますが、そういう昭和の雰囲気が残っている街並みに安心できたから・・・も一つの要因かもしれません。
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病院坂の首縊りの家

2012年01月20日 23時50分25秒 | DVD鑑賞(主に映画)

 1979年に公開された横溝正史原作・市川崑監督による金田一耕助シリーズの中の1本です。
 
 出演者
 石坂浩二(金田一耕助)、草刈正雄(日夏黙太郎)、桜田淳子(法眼由香利・山内小雪)、ピーター(吉沢平次)、中井貴惠(妙ちゃん)、河原裕昌(五十嵐滋)、久富惟晴(五十嵐猛蔵)、三条美紀(田辺光枝)、萩尾みどり(山内冬子)、岡本信人(阪東刑事)、清水紘治(本條直吉)、小林昭二(三之介)、白石加代子(宮坂すみ)、林ゆたか(佐川哲)、早田文次(秋山武彦)、山本伸吾(原田雅美)、常田富士男(管理人権堂)、三谷昇(石切鑑識課員)、菊地勇一(法眼琢也)、林一夫(花園海軍大尉)、横溝正史(老推理作家)、あおい輝彦(山内敏男)、加藤武(等々力警部)、入江たか子(五十嵐千鶴)、草笛光子(雨宮じゅん)、大滝秀治(加納巡査)、三木のり平(野呂十次)、小沢栄太郎(本條徳兵衛)、佐久間良子(法眼弥生)

 音楽は田辺信一。

 人間のドロドロした関係により、殺人事件が起こります。この映画は横溝正史~市川崑~石坂浩二によるシリーズの最後の作品になりました。当時アイドルだった桜田淳子二役が、ストーリーの中では重要な役所になっています。

 何回見てもこのシリーズの映画は面白いです。人間関係~系図が複雑で、登場人物が多いので、見るたびに認識が深まります。

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素晴らしき日曜日

2012年01月14日 23時59分51秒 | DVD鑑賞(主に映画)

 東宝が1947年(昭和二十二年)に製作した黒澤明監督作品。

 出演者は以下のとおり。
沼崎勲(雄造)、中北千枝子(昌子)、渡辺篤(与太者)、中村是好(饅頭屋)、内海突破(街頭写真屋)、並木一路(街頭写真屋2)、菅井一郎(闇屋風の男)、清水将夫(ダンスホールの支配人)、小林十九二(アパートの受付の男)、水谷史朗(浮浪児)、日高あぐり(ダンサー)、有山緑(闇屋の連れの女)、境左千夫(闇切符売り)、河崎堅男(ベエカリーの親爺)、森敏(アパートの主人)

       

 終戦直後の復員兵だった雄造と昌子の辛い貧乏暮らしの中の日曜日のデ~トが映画のスジ。手持ち金35円で、街を歩き、将来の夢を語ったりして、お金はなくとも現実の辛い生活から二人の想像力で抜け出してゆく。お金がないことによって、惨めな思いをするが、最後はハッピーエンド!

 映画の中で、効果的にF.シューベルトの未完成交響曲が使われている。登場人物達が、演奏会に行ったりしてこの曲を好きというのと、お金も名誉もない若い二人が未完成というのもかけているのかもしれない。終戦直後の街並みなど私の子供の頃に見た街の風景に近い。懐かしい。映画音楽担当は服部正(1908~2008)。
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功名が辻 DVD

2011年03月13日 23時59分00秒 | DVD鑑賞(主に映画)
 TVをつけると被災地の被害状況がどのチャンネルでも放送されています。地震の時の映像、津波の時の映像、避難所でのインタビュー映像など。この地震と津波が東北地方の東側の県に多大な被害をもたらしたことは、日に日に明らかになってきています。それでも津波の時の映像などを繰り返し流しているだけのTV局にはうんざりしてきます。どんなに悲惨だったのかを放送するのは多少理解出来ますが、どのチャンネルもず~~~と同じ画像ばかり。一つ位は、避難所に避難している方の名簿を作成して、どこに誰がいるか名前を読み上げたりして、安否確認のお役に立とうとする位の貢献をしてくれませんかね。湾岸戦争の時もそうだったですけど、より悲惨さを伝えようとしていて、被災した地域・および周辺の人達の消えない恐怖心を煽っているような気がしてしまいます。

 被災地に近いとはいえ、山形県はさほど大きい被害もなく、物不足を除いては日常生活が出来るくらいの環境になってきています。ただし、家の中にいれば。コンビニやスーパーでは長蛇の列・ガソリンスタンドの渋滞などはありますが、隣の県の被害に比べれば無傷といってもいいくらいです。もちろんその事に感謝はしていますが、隣人として出来る限りの援助はするべきでしょう。偽善と言われようが、電気の節約や献血や義援金など出来る範囲のことはしようと思っています。

 題名の話が全然出てきませんね。少しずつでも日常生活にもどった話題も書いてゆきましょうかね。

 最近読み終わった司馬遼太郎の「功名が辻」のNHK大河ドラマのDVDが中古品で出ていましたので購入してまいりました。少しでも気分をあげるために第10話まで見ました。私は残念な事にリアルタイムでこの大河ドラマを見ていません。原作の小説と違う部分も多くて、この先なかなか楽しみが増えています。全50話くらいあるので、何回見ても面白そうです。

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司馬遼太郎「巧名が辻」
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どですかでん

2011年03月05日 23時59分40秒 | DVD鑑賞(主に映画)
 DVD鑑賞のカテゴリーはなかなか更新できません。それもスケジュール的に余裕が出る時期しか映画を見る時間をとれないし、なかなかその気持ちが湧いてこないのが原因かも知れません。今月~来月は比較的スケジュールに余裕が生まれたので、やっと昨日1本映画を楽しむ事が出来ました。

 黒澤明監督作品「どですかでん」は、1970年の秋に公開された映画で、山本周五郎の「季節のない街」が原作となっています。黒澤明監督映画では、初のカラー映像になっています。音楽は武満徹。

 出演者は以下のとおり。
頭師佳孝(六ちゃん)、菅井きん(おくにさん)、加藤和夫(絵描き)、伴淳三郎(島悠吉)、丹下キヨ子(ワイフ)、下川辰平(野本)、三波伸介(沢上良太郎)、楠侑子(沢上みさお)、芥川比呂志(平さん)、奈良岡朋子(お蝶)、三谷昇(乞食の父親)、川瀬裕之(その子)、井川比佐志(益夫)、沖山秀子(たつ)、田中邦衛(初太郎)、吉村実子(良江)、松村達雄(綿中京太)、辻伊万里(妻・おたね)、山崎知子(姪・かつ子)、亀谷雅彦(岡部少年・酒店員)、渡辺篤(たんばさん)、藤原釜足(老人)、ジェリー藤尾(くまん蜂の𠮷)、園佳也子(くまん蜂の女房)、根岸明美(渋皮のむけた女)、三井弘次(屋台のオヤジ)、荒木道子(小料理屋の女将)、桑山正一(レストランの主人)、塩沢とき(ウェイトレス)、小島三児(泥棒)、江角英明(刑事)、人見明(みさおに声をかける男1)、二瓶正也(みさおに声をかける男2)、江波多寛児(みさおに声をかける男3)

 貧乏の人達が集まる街の出来事。知的障害のある六ちゃんは、自分が電車の運転手だと毎日出かけては、他人には見えない電車を運転してその街中を動きます。その時の六ちゃんの発する言葉が「どですかでん」という電車が動く音で、最初彼の家の場面で始まる映画は六ちゃんが主人公の物語が進むと見る人を思わせてしまうのです。しかし、この六ちゃんはこの映画の物語の合間にたまに登場するだけでいわば狂言師のような役割を担っている人物です。

 物語は、その他のこの貧しい街に住む人達の家庭一つ一つの出来事をオムニバスのようになっていて、それぞれが少しずつ関係して進みますが、事の真相はほとんど分からずじまいで、見る側の想像に委ねられています。さらに物語一つ一つが短くて、登場人物のキャラ設定を説明する時間も無く大勢の俳優達が出るので、昭和の名優達の個性溢れる演技がなければ、話がとんちんかんになる可能性もあるような作りになっています。こういう映画は、昭和の名優達が沢山いた時代だからこそ出来た映画で、今の横並びの没個性的な俳優達がいくら努力してもなかなか難しい事かも知れません。

 最初、六ちゃんがパントマイムのように電車運転をするシ~ンが長い時間流れて、これはなんだ?と思いましたが、映画の端々に六ちゃんが出てくる度にホットするような気持ちになったのは、生活している人々の葛藤ややりきれなさ、苦しさ、情けなさなどを打ち消してくれる清涼剤になっていたからでした。

 この映画、見終わった時に、もの凄く何かを感じる事が出来ました。良い映画です。
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妖怪人間ベム

2011年02月12日 23時59分38秒 | DVD鑑賞(主に映画)
 子供の頃に見たアニメの中では、一番と言って良いほど印象に残っていました。昭和43年10月7日から昭和44年3月31までフジテレビで毎週月曜日に放送されていたらしいですから、たぶん私の記憶は再放送のものでしょう。子供の時に見た印象はとにかく怖くて、夜にトイレに行くのも億劫になったほどです。

 「早く人間になりたい!」というのが子供間で流行語になって、よく妖怪人間ごっこをして遊んだ記憶もあります。

 このアニメは放送禁止用語・差別用語などの問題で再放送しづらいらしく、DVD等で再発売されていてもピ~~を入れてしまう処置をしていたそうです。最近、その処置をしないで放送時のままの内容でDVDが再発売されるというのを知って、大人買いしてしまいました。汗。

 子供の頃に怖かったものが、今では懐かしい気持ちの方が強くなってしまうのはしょうがないですが、内容は面白いですぞ。登場人物が、グリム童話風の西洋的なキャラクタ~なのに吃驚。もう少し日本人ぽい感じだったと思っていたのですが、この西洋風なアニメの雰囲気が子供心に怖さを増長させていたのだと想像できます。

 こういう子供のためのアニメの中でも当時は、いじめは駄目だよ、人に迷惑はかけちゃいけないよ、悪いことをすると自分に跳ね返ってくるよ、悪はいけないとか毎話少しずつ教育的な内容もあり、なまはげやあまはげのような効果があったのだと思われます。ただの娯楽的アニメでは無いというのも時代が感じられて興味深かったところです。
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生きる

2010年03月06日 23時54分04秒 | DVD鑑賞(主に映画)
 1952年(昭和二十七年)の黒澤明監督作品。東宝二十周年記念映画です。

 東宝争議の影響で、東宝から去っていた黒澤明が東宝に復帰した第1作です。

出演者は以下のとおり。
志村喬( 渡邊勘治~市役所市民課長)、金子信雄(渡邊光男~勘治の長男)、関京子( 渡邊一枝~光男の妻)、小堀誠(渡邊喜一~勘治の兄)、浦辺粂子(渡邊たつ~勘治の兄嫁)、南美江(家政婦)、小田切みき(小田切とよ~市役所臨時職員)、藤原釜足(大野~市民課係長)、山田巳之助(齋藤~市民課主任)、田中春男(坂井~市民課職員)、左卜全(小原~市民課職員)、千秋実(野口~市民課職員)、日守新一( 木村~市民課職員)、中村伸郎(市役所助役)、阿部九洲男(市会議員)、林幹( 土木部長)、小川虎之助(公園課長)、清水将夫( 医師)、木村功(医師の助手)、渡辺篤(患者)、伊藤雄之助(小説家)、丹阿弥谷津子(スタンド・バーのマダム)、永井智雄(新聞記者)、村上冬樹(新聞記者)、青野平義( 新聞記者)、宮口精二(やくざの親分)、加東大介(やくざの子分)、堺左千夫(やくざの子分)、広瀬正一(やくざの子分)、宇野晃司(やくざの子分)、千葉一郎(焼香する警官)、三好栄子(陳情の主婦)、菅井きん(陳情の主婦)、一万慈多鶴恵(陳情の主婦)、上遠野澄代(陳情の主婦)、谷晃(飲み屋の親父)、長濱藤夫(下水課職員)、河崎堅男( 土木課職員)、勝本圭一郎(公園課職員)、瀬良明(市役所職員)、光秋次郎(市役所幹部)、鈴木治夫( 衛生課受付職員)、今井和雄(予防課受付職員)、加藤茂雄( 防疫係受付職員)、安芸津広( 虫疫係受付所職員)、川越一平(道路課受付職員)、津田光男(都市計画部受付職員)、榊田敬二(区画整理課受付職員)、熊谷二良(消防署職員)、夏木順平(病院待合所の患者)、深見泰三(野球場の男)、小島洋々(総務課長)、登山晴子(焼香の客)、安雙三枝( 焼香の客)、小泉博(ジャズバーの客)、向井淳一郎(映画館の客)、市村俊幸(ジャズバーのピアニスト)、倉本春枝(ジャズバーのダンサー)、ラサ・サヤ(ヌード・ダンサー)

     

 最近黒澤映画を見出した私が、(若い頃にTV放送か何かで見ていて感動していた映画をあらためて見て、)より深く自分の心に突き刺さってくると思いました。人の生~死を話の中で重要に扱い感動をよぶやり方は、手塚治虫作品にも見られるやり方で、「人間の死」が重要なキ~ワ~ドになるのです。若い頃に感動した時と今ではそのとらえ方が大きく違っています。40歳を過ぎるとふと「人生半ば」と思う事があるものです。自分の年を倍にすると80歳を越えてしまうわけですから・・・。

 先週だったかのNHK大河ドラマ「龍馬伝」のなかのセリフの中でも「与えられた命を使い切れ!」と父に諭された龍馬のシ~ンがありました。

 公僕であるお役所体制の批判映画ともとれますが、テ~マはそんな表面的な事ではない気もしてきます。しかし、不祥事が絶えることないお役所に関わる人は、是非とも新人研修の時にこの映画を見て欲しいですね・・・。

 志村喬 演じる市役所市民課長の渡邊勘治が、映画のシ~ンの中で、何回か吉井勇作詞、中山晋平作曲の「ゴンドラの唄」を歌います。調べるとゴンドラの唄は大正15年発表の歌謡曲だそうです。深い唄ですね。勘治が息子夫婦と住んでいる家の感じが、昔住んでいた池袋の家と似ていて懐かしい気持ちになりました。急勾配な階段や和室の雰囲気など。あの頃の建築デザインの流行りかもしれませんね。

 音楽は早坂文雄。1953年度のベルリン国際映画祭(第4回)においてベルリン市政府特別賞を受賞した日本人が誇りにして良い映画ですので、見ていない人は是非見て下さい。少し自分の人生を思い直す良いきっかけが出来るかもしれません。

 しかし、映画を見るたびに思い直しても、所詮自分に甘いので、私も普段の生活に戻った市役所の人達と同じ人間です。
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野良犬

2010年03月03日 23時54分24秒 | DVD鑑賞(主に映画)
 新東宝と映画芸術協会提携の黒澤明監督作品。音楽は早坂文雄。

 戦後間もない1949年(昭和二十四年)の作品です。

 これ以降続く刑事ドラマのハシリとも言われているそうです。

主な出演者は以下のとおりです。

三船敏郎(村上刑事)、志村喬(佐藤刑事)、淡路惠子(並木ハルミ~踊り子で遊佐の幼なじみ)、三好榮子(ハルミの母)、千石規子(拳銃密売仲介屋~ピストル屋のヒモ)、本間文子(遊佐の姉~桶屋の女房)、河村黎吉(市川刑事~スリ係)、飯田蝶子(光月の女将)、東野英治郎(桶屋のおやじ)、永田靖(阿部捜査主任)、松本克平(飲み屋のおやじ)、木村功(遊佐)、岸輝子(スリのお銀)、千秋實(レビュー座の演出家)、菅井一郎(ホテル彌生の支配人)、清水元(係長~中島主任警部)、柳谷寛(水撒きの巡査)、山本礼三郎(本多)、伊豆肇(鑑識課員)、清水将夫(被害者中村の夫)、高堂國典(アパートの管理人)、伊藤雄之助(レビュー劇場の支配人)、生方明(若い警察医)、長濱藤夫(さくらホテルの支配人)、生方功(リーゼントスタイルのボーイ)、水谷史郎(チンピラ)、田中榮三(老人の町医者)、木橋和子(佐藤の妻)、戸田春子(あづまホテルのマダム)、登山晴子(藝者金太郎)、安雙三枝(パチンコ屋の女)、三條利喜江(支配人の妻)、堺左千夫(レビュー劇場の客)

     

 映画の中のシ~ンとは云え、終戦直後の日本の世の中がどういう雰囲気だったかを感じる事が出来ます。アスファルトが無い砂利の道、冷房システムがなく暑い夏、埃ぽい街中など・・・。戦争でボロボロになった日本を復興してゆこうと活気づいている人々と兵隊帰りでやる気を無くしている人々のギャップなど。たくましくないと生きてゆけない時代だったと想像します。家の両親もこの時代には東京にもう疎開から帰って来ていたわけですから・・・。この時代を乗り越えてきた両親をあらためて、凄いなぁと思いました。

 今のハリウッド映画に見られるハラハラドキドキのスピード感のある映画の仕上がりになっています。

 淡路恵子さん(当時は井田綾子)演じる並木ハルミのかわいさに目を奪われます。

 スジについては書きませんが、後楽園球場での場面があります。巨人、南海戦が行われていて、川上哲治・青田昇・千葉茂らのプレーしている姿を見ることが出来ます。川上選手が守備をしていたり、バットを振って一塁に走ってゆく姿など野球ファンにはたまらないシ~ンです。

 面白い映画でした。
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生きものの記録

2010年02月27日 23時43分50秒 | DVD鑑賞(主に映画)
 最近映画の記事が多いですが、何とか時間をつくって心に余裕を持ちながら生活したいと思っている現れでしょうか?今まであまりしてこなかった映画を見るという時間を過ごそうと思っています。

 「生きものの記録」は、東宝の1955年(昭和30年)の黒澤明映画です。

 出演者は以下のとおりです。
三船敏郎(中島喜一)、三好栄子(中島喜一の妻~とよ)、佐田豊(中島一郎~長男)、千石規子(一郎の妻~君江)、東郷晴子(山崎よし~長女)、清水将夫(よしの夫~山崎隆雄)、千秋実(中島二郎~次男)、青山京子(中島すえ~次女)、水の也清美(中島喜一の三妾~里子)、米村佐保子(三妾の女妙子)、根岸明美(中島喜一の四妾~栗林朝子)、上田吉二郎(朝子の父)、志村喬(原田)、太刀川洋一(須山良一)、東野英治郎(ブラジルの老人)、藤原釜足(岡本)、三津田健(荒木)、渡辺篤(石田)、清水元(鋳造所職長)、小川虎之助(堀)、中村伸郎(精神科医)、左卜全(地主)、土屋嘉男(鋳造所職員)、谷晃(留置人A)、高堂国典(工員の家族)、本間文子(工員の家族)、加藤和夫(原田の息子~進)、宮田芳子(田宮書記)、大久保豊子(進の妻~澄子)、桜井巨郎(鋳造所職員)、大村千吉(留置人B)

     

 まず、この映画で音楽を担当している早坂文雄(1914~1955)について少しだけ。黒澤映画において重要な作曲家だった早坂文雄は、この映画の曲を作曲中に亡くなってしまったので、この映画音楽が遺作となっています。映画音楽作曲家というイメージがありますが、実は管弦楽曲や協奏曲、室内楽、ピアノ曲なども作曲しています。中でも弦楽四重奏曲(1950)は、2006年に札幌交響楽団員で組織するノンノン・マリア弦楽四重奏団により再演されています。宮城県仙台に生まれて、幼少時に札幌に移り住んだので、札幌の弦楽四重奏団として発掘再演は大きな快挙でした。
ノンノン・マリア弦楽四重奏団

 さて、映画の内容ですが、あらすじ等はウィキペディアで調べて下さい。当時35歳だった三船敏郎が老人の役をしていて、白黒映画ということもあり、本当に年老いた頑固な老人を好演しています。昭和30年頃のアスファルトで舗装されていない街並や建物内の電灯、ラヂオなどの小物など昭和の空気感を映し出しています。千石規子さんの若き姿も映し出されています。我々の世代は千石規子さんといえば、老人役しかイメージないですからね・・・。

 自分の子供の頃に見た祖父祖母の家の空気感を思い出します。本当に懐かしいです。私の子供の頃は東京でもアスファルトの無い砂利道はいくらでもありましたしね。そこで面子をやるのが本当に楽しかったのです。

 脱線しました。

 映画の最後の方で、中村伸諸(1908~ 1991)演じる精神科医が、志村 喬(1905年~1982年)演じる原田に言った台詞がなかなか印象深いです。ちなみにこの映画で、志村喬氏は、黒澤映画の主役級を降ります。

 「狂っていると思われている中村喜一が実は正常で、今日の危機を見て見ぬふりしながら正常を保とうとしている我々が狂人なのか・・・。分からなくなっている」セリフの一言一句は全く正しくありませんが、こんな内容のセリフです。

 この映画のテ~マを考えると気持ち的にドスンと重くなってしまいました。

 それが良いか悪いかは別として、見る人にもの凄いインパクトを与えるのはさすがに黒澤映画です。
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どん底

2010年02月23日 23時51分11秒 | DVD鑑賞(主に映画)
 1957年公開の黒澤明監督映画です。M.ゴーリキー(1868~1936)の同名戯曲『どん底』を日本の江戸時代に置き換えた映画です。

 出演者は以下のとおりです。
三船敏郎 (捨吉~泥棒)、山田五十鈴 (お杉~大家の女房)、香川京子 (かよ)、中村鴈治郎 (六兵衛~大家)、千秋実 (殿様~御前)、藤原釜足 (役者)、根岸明美 (夜鷹のおせん)、清川虹子 (お滝~飴売り)、三井弘次 (喜三郎~遊び人)、東野英治郎 (留吉~鋳掛屋)、田中春男 (辰~桶屋)、三好栄子 (あさ~鋳掛屋の女房)、左卜全 (嘉平~巡礼)、渡辺篤 (熊~駕籠かき)、上田吉二郎 (島造~下っ引き)、藤木悠 (卯之吉~下駄の歯入れ)、藤田山 (津軽~駕籠かき)、加藤武 (番所の役人)
     

 黒澤明~三船敏郎というコンビにはつきものの志村喬が出演していない唯一の映画だそうです。

 江戸末期の貧しい長屋のさまざまな住人の人間模様を描いた(ウィキペディアより)映画です。この時代の黒澤白黒映画の例にならって、少々画面は暗めで見にくいのですが、そのライティングのおかげか?よりリアルな感じがします。

 三船敏郎もそれほど露出は多くなくて、いつものように剣を振りかざすような格好いい役ではありません。むしろその周りの役者さん達~山田五十鈴、千秋実、東野英治諸、香川京子、中村鴈治郎らが映画の雰囲気をつくります。

 そういえば笑点の林家木久扇さんが、よく物真似をしていた左卜全(ひだり ぼくぜん)も人の良い老人を好演していました。

 この長屋に住む貧しい人達が酒を飲みながら、茶碗を箸でたたいたり、鼓を打ったりしながら歌い踊るシ~ンがあります。そして博打を打ちながらまた歌いながらみんなで無理矢理盛り上がるシ~ンも。

 その歌を聴いて、今のヒップホップ・ラップミュージックそのものです。ヒップホップは1970年代にアメリカで生まれたとされていますが、1957年に日本に既に生まれていたのですね。新しい発見でした。

 もちろん映画制作者や役者はそんなことは意識していなかったと思いますが・・・。

 「人は何のために生まれて、何のために生き、何のために死ぬのか・・・」

 深いテ~マが、底にはありました。

 見終わった後にしばらくその世界観から抜け出せない自分がいましたとさ。
HMVジャパン
コメント (2)
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