らびおがゆく Vol.3

山形県を中心とした演奏活動等

「田植」勝平得之

2023年08月16日 23時59分59秒 | ホール美術

 ほくしか鹿鳴ホール(大館市民文化会館)に展示されていた版画。

 勝平得之さん(1904〜1971)は、秋田県出身の版画家で、本名は徳治。家業である紙漉き業、左官業の傍ら、絵を描いていましたが、農民美術運動の木彫講習をきっかけに版画家を志します。竹下夢二の作品に魅了された勝平は、色摺版画の研究をし、独自の自画、自刻、自摺による色鮮やかな彩色版画の抜法を開発。その後は、郷土秋田の自然や風俗をテーマにした作品を一貫して制作し、建築家ブルーノ・タウト(1880-1938)の紹介により国際的にも名を知られました。代表作に「秋田十二景」、「秋田風俗十態」、「米作四題」などがあります。秋田県文化功労賞、秋田市文化賞、河北文化賞受賞。

 東京生まれの私にとって、田んぼは田舎の象徴に感じられて、田んぼが見える風景が子供の頃からとても好きでした。よく千葉の叔父の家に夏休みなど遊びに行っていたので、カエルやメダカ、ザリガニなどを獲るのに子供にとって最適な遊び場でもあったのです。

 この田植という版画を見て、竹下夢二だ!と思ったのは、後で調べてみると(上記の経歴)当たらずとも遠からず、他の秋田の風景などを描いた雪景色なども、心の中に温かさを感じるような作品が多いようです。

 美術には疎い方ですが、自分が好きな方向というのは、色々見てくると出てくるものですね。

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