[8月12日17:19.天候:晴 宮城県仙台市青葉区中央 仙台市営バス仙台駅前バス停→地下鉄仙台駅改札外トイレ]
リサ達を乗せたバスは、仙台市営バスでも屈指の長距離路線である。
その為、途中で乗務員交替があるくらいだ。
白沢車庫前バス停は、名前の通り、バスの車庫がある場所である。
営業所としての機能もあるのか、そこで運転手が交替した。
数分停車するというので、高橋は乗務員に断って、営業所のトイレを借りた。
確かに、作並温泉元湯バス停でバスを待っていた時、トイレに行かなかったのは高橋だけである。
高橋が戻って来て発車の時間になったバスは、再び国道48号線を東進した。
途中に愛子駅前バス停があり、そこでここから本数の多くなるJR仙山線に乗り換えるという案もあったが、疲れていた愛原達はこのまま終点まで乗って行くことにした。
尚、途中に愛子バイパスや仙台西道路などのバイパスがこの国道にはあるが、路線バスは旧道を走行した。
国道の資格を剥奪され、県道に格下げになった旧道を進んだ。
〔「ご乗車お疲れ様でした。まもなく終点、仙台駅前、仙台駅前です。車内にお忘れ物、落とし物の無いよう、お降りください」〕
バスは愛原が言った通り、青葉通の仙台市地下鉄仙台駅の乗り場近くの降車場に停車した。
愛原:「おい、リサ。降りるぞ」
リサは疲れてうとうとしており、被っていたピンク色のキャップを深く被っていたが、愛原に揺り起こされ、それで目を覚ました。
作並温泉街では数えるほどしかいなかった乗客も、いつの間にかその数を増やしており、終点に着く頃には前扉に長蛇の列ができるほどだった。
リサは帽子を浅く被り直すと、愛原の後ろに続いた。
そして、手持ちのPasmoを運賃箱の読取機にタッチする。
運転手:「ありがとうございました」
リサ:「ど、どうも……」
リサがびっくりしたのは、1130円も引かれたからである。
まあ、路線バスで片道およそ1時間20分も乗っていたら、それくらいはするだろう。
これがタクシーなら、およそ10倍の値段はすることを思えば、安いと言えば安い運賃だと思われる。
高橋:「先生、荷物を回収しましょう」
愛原:「そうだな。この地下鉄の中を通って、JRに行けるから、それで」
高橋:「はい。……おい、リサ。付いて来いよ」
リサ:「うん……」
リサは体のだるさを感じていた。
具合が悪いというよりは、疲労困憊といった感じだ。
BOWとして体力に自信はある。
だが、さすがに自分の過酷な人間時代の記憶が断片的にでも蘇ったことは、思いの外、苦痛であったらしい。
それと、もう1つ……。
リサ:「先生、トイレに行きたい」
愛原:「あー、そうだな。地下鉄の駅にトイレがある。そこに行こう」
高橋:「オマエ、近いな」
リサ:「違うの……!」
リサは眉を潜めて、自分の股間を指さした。
愛原:「高橋」
高橋:「あー、サーセン」
JR仙台駅に向かう通路から外れると、改札外トイレがある。
都営地下鉄もそうだが、こういう公営地下鉄の場合、市民への公衆トイレの意味合いもあってか、トイレが改札外にあることが多い。
愛原:「俺もついでに行って来るよ。リサも、ゆっくりでいいからな?」
リサ:「うん……」
高橋:「先生、おりものが多い日ってのは、危険日ってことですから、気をつけた方がいいですよ」
愛原:「う、うん……って、何で俺に言うんだよ!?」
高橋:「パールにその逆を教えられた時、危うく騙されるところでしたよー」
愛原:「いや、知らねーし!」
彼女持ちの高橋が愛原にそんなことを言いながら、男子トイレに入って行く。
リサ:(じゃあ、今は妊娠できないのか。でもなぁ……)
リサは女子トイレに入ると、手近な個室に入り、デニムのショートパンツを下ろした。
そして、手荷物の中からナプキンを取り出した。
リサ:(妊娠したら、学校行けなくなっちゃうからなぁ……)
我那覇絵恋とのLINEで、沖縄中央学園那覇高校では、既に1人の女子生徒が『危険な一夏の思い出』を作ってしまい、産婦人科に入院したとの情報が入った。
リサ:「……!」
1~2年くらい前までは、愛原との子供を妊娠するか学校に行けなくなるかを天秤に掛けて、それだけで興奮してしまい、何度もオナニーしたのだが、今は少しそれを冷静に俯瞰して考えられるようになったことに驚いた。
リサ:(大人になったの……かな?)
トイレから出た後で、洗面台の鏡を見てみたが、体型はそんなに変わっていなかった。
リサ:(巨乳になれば、先生の秘蔵動画、『巨乳JKにぱふぱふされて何度もイカされた件について』を再現してあげられるのに……)
こればかりはGウィルスやTウィルスではどうにもならない上、むしろGウィルスが成長を阻害していることに絶望した。
リサ:「はぁ……」
そして、深いため息をついたのだった。
[同日17:45.天候:晴 同県仙台市宮城野区榴岡 ホテル東横イン仙台駅東口2号館]
JR仙台駅で荷物を回収し、そこから東口に出る。
更に少し東進した所に、東横インが2つ建っている。
旧館の1号館と、新館の2号館である。
そのうち1号館にあっては、現時点でコロナ患者の療養施設になっている為、一般客は2号館を利用することになる。
愛原が高橋とリサの部屋を予約したこともあり、愛原もホテルまでついてきた。
愛原:「それじゃ、これが部屋の鍵だ。悪いけど、宜しくな?」
高橋:「いえ、とんでもないです」
リサ:「気にしないで」
鍵はカードキーではなく、普通の鍵であった。
愛原:「じゃ、俺はすぐ帰らないといけないから」
高橋:「はい。お疲れ様っした!」
リサ:「気をつけてね」
高橋はリサに鍵を渡した。
高橋:「飯はどうする?」
リサ:「うーん……。今日はいいや」
高橋:「いいのか?」
リサ:「疲れたから、もう寝る」
高橋:「そうか」
リサ:「お兄ちゃんは?」
高橋:「俺は軽く飯食ってくるよ。で、ついでにちょっと打ってくる」
高橋は右手でハンドルを回す仕草や、スロットのボタンを押す仕草をした。
高橋:「オメーがいない間、ちょっとな」
リサ:「うん、分かったよ」
高橋:「いいか?今日はホテルから出るんじゃねーぞ?勝手にBOWが出歩いたとなっちゃ、真っ先に俺が怒られるんだからな?」
リサ:「分かってるよ。お菓子とかなら、途中で買ったし。飲み物は、ここで買えるし……。ん?ホテルから出なければ、部屋からは出ていいんだよね?」
高橋:「あ?どういうことだ?」
リサ:「だから、ジュース買いにロビーに下りるくらいはいいよね?」
高橋:「ああ、そんなことか。まあ、それくらいならいいんじゃねーか」
リサ:「やった!それなら……」
リサ、ロビーの自販機に向かう。
高橋:「今買うんかーい!」
リサ:「さっきのは、足りなくなったら、の話」
高橋:「あのなぁ……」
自販機で飲み物を買ったリサは、それからやっとエレベーターに乗ったのだった。
リサ達を乗せたバスは、仙台市営バスでも屈指の長距離路線である。
その為、途中で乗務員交替があるくらいだ。
白沢車庫前バス停は、名前の通り、バスの車庫がある場所である。
営業所としての機能もあるのか、そこで運転手が交替した。
数分停車するというので、高橋は乗務員に断って、営業所のトイレを借りた。
確かに、作並温泉元湯バス停でバスを待っていた時、トイレに行かなかったのは高橋だけである。
高橋が戻って来て発車の時間になったバスは、再び国道48号線を東進した。
途中に愛子駅前バス停があり、そこでここから本数の多くなるJR仙山線に乗り換えるという案もあったが、疲れていた愛原達はこのまま終点まで乗って行くことにした。
尚、途中に愛子バイパスや仙台西道路などのバイパスがこの国道にはあるが、路線バスは旧道を走行した。
国道の資格を剥奪され、県道に格下げになった旧道を進んだ。
〔「ご乗車お疲れ様でした。まもなく終点、仙台駅前、仙台駅前です。車内にお忘れ物、落とし物の無いよう、お降りください」〕
バスは愛原が言った通り、青葉通の仙台市地下鉄仙台駅の乗り場近くの降車場に停車した。
愛原:「おい、リサ。降りるぞ」
リサは疲れてうとうとしており、被っていたピンク色のキャップを深く被っていたが、愛原に揺り起こされ、それで目を覚ました。
作並温泉街では数えるほどしかいなかった乗客も、いつの間にかその数を増やしており、終点に着く頃には前扉に長蛇の列ができるほどだった。
リサは帽子を浅く被り直すと、愛原の後ろに続いた。
そして、手持ちのPasmoを運賃箱の読取機にタッチする。
運転手:「ありがとうございました」
リサ:「ど、どうも……」
リサがびっくりしたのは、1130円も引かれたからである。
まあ、路線バスで片道およそ1時間20分も乗っていたら、それくらいはするだろう。
これがタクシーなら、およそ10倍の値段はすることを思えば、安いと言えば安い運賃だと思われる。
高橋:「先生、荷物を回収しましょう」
愛原:「そうだな。この地下鉄の中を通って、JRに行けるから、それで」
高橋:「はい。……おい、リサ。付いて来いよ」
リサ:「うん……」
リサは体のだるさを感じていた。
具合が悪いというよりは、疲労困憊といった感じだ。
BOWとして体力に自信はある。
だが、さすがに自分の過酷な人間時代の記憶が断片的にでも蘇ったことは、思いの外、苦痛であったらしい。
それと、もう1つ……。
リサ:「先生、トイレに行きたい」
愛原:「あー、そうだな。地下鉄の駅にトイレがある。そこに行こう」
高橋:「オマエ、近いな」
リサ:「違うの……!」
リサは眉を潜めて、自分の股間を指さした。
愛原:「高橋」
高橋:「あー、サーセン」
JR仙台駅に向かう通路から外れると、改札外トイレがある。
都営地下鉄もそうだが、こういう公営地下鉄の場合、市民への公衆トイレの意味合いもあってか、トイレが改札外にあることが多い。
愛原:「俺もついでに行って来るよ。リサも、ゆっくりでいいからな?」
リサ:「うん……」
高橋:「先生、おりものが多い日ってのは、危険日ってことですから、気をつけた方がいいですよ」
愛原:「う、うん……って、何で俺に言うんだよ!?」
高橋:「パールにその逆を教えられた時、危うく騙されるところでしたよー」
愛原:「いや、知らねーし!」
彼女持ちの高橋が愛原にそんなことを言いながら、男子トイレに入って行く。
リサ:(じゃあ、今は妊娠できないのか。でもなぁ……)
リサは女子トイレに入ると、手近な個室に入り、デニムのショートパンツを下ろした。
そして、手荷物の中からナプキンを取り出した。
リサ:(妊娠したら、学校行けなくなっちゃうからなぁ……)
我那覇絵恋とのLINEで、沖縄中央学園那覇高校では、既に1人の女子生徒が『危険な一夏の思い出』を作ってしまい、産婦人科に入院したとの情報が入った。
リサ:「……!」
1~2年くらい前までは、愛原との子供を妊娠するか学校に行けなくなるかを天秤に掛けて、それだけで興奮してしまい、何度もオナニーしたのだが、今は少しそれを冷静に俯瞰して考えられるようになったことに驚いた。
リサ:(大人になったの……かな?)
トイレから出た後で、洗面台の鏡を見てみたが、体型はそんなに変わっていなかった。
リサ:(巨乳になれば、先生の秘蔵動画、『巨乳JKにぱふぱふされて何度もイカされた件について』を再現してあげられるのに……)
こればかりはGウィルスやTウィルスではどうにもならない上、むしろGウィルスが成長を阻害していることに絶望した。
リサ:「はぁ……」
そして、深いため息をついたのだった。
[同日17:45.天候:晴 同県仙台市宮城野区榴岡 ホテル東横イン仙台駅東口2号館]
JR仙台駅で荷物を回収し、そこから東口に出る。
更に少し東進した所に、東横インが2つ建っている。
旧館の1号館と、新館の2号館である。
そのうち1号館にあっては、現時点でコロナ患者の療養施設になっている為、一般客は2号館を利用することになる。
愛原が高橋とリサの部屋を予約したこともあり、愛原もホテルまでついてきた。
愛原:「それじゃ、これが部屋の鍵だ。悪いけど、宜しくな?」
高橋:「いえ、とんでもないです」
リサ:「気にしないで」
鍵はカードキーではなく、普通の鍵であった。
愛原:「じゃ、俺はすぐ帰らないといけないから」
高橋:「はい。お疲れ様っした!」
リサ:「気をつけてね」
高橋はリサに鍵を渡した。
高橋:「飯はどうする?」
リサ:「うーん……。今日はいいや」
高橋:「いいのか?」
リサ:「疲れたから、もう寝る」
高橋:「そうか」
リサ:「お兄ちゃんは?」
高橋:「俺は軽く飯食ってくるよ。で、ついでにちょっと打ってくる」
高橋は右手でハンドルを回す仕草や、スロットのボタンを押す仕草をした。
高橋:「オメーがいない間、ちょっとな」
リサ:「うん、分かったよ」
高橋:「いいか?今日はホテルから出るんじゃねーぞ?勝手にBOWが出歩いたとなっちゃ、真っ先に俺が怒られるんだからな?」
リサ:「分かってるよ。お菓子とかなら、途中で買ったし。飲み物は、ここで買えるし……。ん?ホテルから出なければ、部屋からは出ていいんだよね?」
高橋:「あ?どういうことだ?」
リサ:「だから、ジュース買いにロビーに下りるくらいはいいよね?」
高橋:「ああ、そんなことか。まあ、それくらいならいいんじゃねーか」
リサ:「やった!それなら……」
リサ、ロビーの自販機に向かう。
高橋:「今買うんかーい!」
リサ:「さっきのは、足りなくなったら、の話」
高橋:「あのなぁ……」
自販機で飲み物を買ったリサは、それからやっとエレベーターに乗ったのだった。