報恩坊の怪しい偽作家!

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 実際のものとは異なります。

“愛原リサの日常” 「沖縄戦開戦」

2024-09-12 16:21:01 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[5月10日21時00分 天候:雨 沖縄県那覇市某所 那覇中央ホテル7階客室]

 

 和室の4人部屋で寛ぐリサ達。

 リサ「愛原先生が見回りに来るまで、あと1時間……」

 リサは私服に着替えてゴロゴロしていた。

 

 スカートの下に穿いている、学校用の緑ブルマが見え隠れしている。

 リサ「わたしが着替えている最中に愛原先生が入って来て、『ラッキースケベ』を提供して、愛原先生のハートをガッツリゲット作戦だ!協力頼む」
 レイチェル「分かりました」

 レイチェル、何故かバスタオル1枚。

 リサ「何故ッ!?」
 レイチェル「シャワーを浴びてきたところです」

 レイチェルはバスルームを指さした。

 レイチェル「寝る前に、シャワー浴びる方はどうぞ」
 小島「あー……私は湯船に浸かりたいな」

 ビジネスホテルの3点ユニットバスなので、洗い場は無い。
 大浴場もあるのだが、それとは別にここの風呂も使えることになっていた。

 リサ「分かった。じゃあ、わたしがお湯を入れてくる」
 小島「そんな!魔王様にやって頂けるなんて……」
 リサ「お湯の温度は100度でいいかな。で、お醤油とみりんと砂糖と……」
 小島「食べる気!?」
 淀橋「魔王様が美味しく頂きました」
 レイチェル「リサ、人食いは即殺処分ですよ」
 リサ「ちっ……。もうちょっとでコジマの煮込みが食べれると思ったのに……」
 淀橋「夕食あれだけ一杯食べたのに……」

 と、そこへ部屋のドアがノックされた。

 リサ「おー、愛原先生、来たー!」キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
 淀橋「まだ、見回りの時間に早くね?」
 小島「何か注意事項でも言いに来たんじゃない?」

 リサはドアに飛びついた。

 リサ「はーい!」

 そして、ドアを開ける。
 しかし、そこにいたのは愛原では無かった。

 我那覇絵恋「こーんばーんわー!」
 リサ「エレン!?」

 そこには我那覇絵恋が立っていた。
 私服のワンピース姿であったが、何故かズブ濡れだ。

 絵恋「差し入れ持って来たの。用意するのに時間が掛かっちゃったから、遅くなっちゃった」

 絵恋の手にはバスケットがあり、雨に濡れないよう、上からビニールのカバーが掛けられていた。

 リサ「こんな時間に、よくホテルに入れたな?先生達に見つかったら怒られるよ?」
 絵恋「このままここに泊まっちゃおうかなぁ!?」
 リサ「ダメだって。これから愛原先生達が来る。バレたら追い出されるに決まってる」
 絵恋「じゃあ、バレる前に食べて。これ、私の手作りクッキー」
 淀橋「美味しそう!」
 小島「お茶でも入れようか!」
 絵恋「あ、それならジュースも持って来たの。これ飲んで」
 淀橋「なーんだ!絵恋は気が利くねー!」
 絵恋「リサさんの為だもーん!」

 だがそのジュース、どれもペットボトル入りのなのだが、ボトルが黒く塗られていて、中身が分からない。

 リサ「何だこれ?中身は?」
 絵恋「コーヒーにオレンジジュース、ウーロン茶とコーラよ」
 リサ「何でわざわざ黒く塗ってあるの?」
 絵恋「沖縄で流行ってる、パーティー用の飲み物なのよ。ロシアンルーレット的な」
 淀橋「それ本当?」
 絵恋「リサさん、どれにする!?」
 リサ「……まずは持って来た本人が毒見するべきなんじゃないかな?」
 淀橋「毒見って……w」

 淀橋はリサの発言に思わぬ吹いたが、リサを見て急に表情を硬くした。

 淀橋「……!?」
 絵恋「な、なに、リサさん?」
 リサ「いいから、飲んでみなよ」
 絵恋「わ、私のは自分のがあるから……。これ!」

 絵恋は同じように、黒いペットボトルを取り出した。

 リサ「そこにあるのを選んで飲めよ」
 絵恋「わ、分かったわよ……」

 絵恋は既にテーブルに置いたペットボトルのうち、1本を手に取り、その蓋を開けた。
 そして、それを口に持って行き、ゴクゴクと飲み始める。

 リサ「あの臭い……!」
 レイチェル「エレン、ちょっとそのボトル、貸してください」

 だが、レイチェルがそのペットボトルを取る前に、絵恋は一気飲みしてしまった。

 絵恋「ぷはぁーっ!美味しいよ!?絶対にハマるから飲んでみて!このクッキーに合うわよ!」
 淀橋「た、確かに美味しそうだけど……」
 小島「リサとレイチェル、一体どうしたの?」

 リサは絵恋が飲み干したペットボトルの臭いを嗅いだ。

 リサ「くっ……この臭い……!」
 レイチェル「中身は何ですか!?」
 絵恋「だぁかぁらぁ、ジュースだって言ってるじゃない」
 リサ「この臭い……絶対に違う」

 絵恋はテーブルに置いてある別の1本を取り出した。

 絵恋「本当に美味しいのよ?淀橋さんも飲んでみて」

 絵恋はガシッと淀橋を掴むと、グイッと自分の所に引き寄せた。

 淀橋「ちょっ、ちょっと、絵恋!?」

 絵恋は口でペットボトルの蓋を開けた。
 その口には牙が生えており、絵恋の瞳が赤く変色している。

 淀橋「え、絵恋……舌が黒いよ……?」
 絵恋「あー?」

 絵恋はズルッと自分の舌を出した。
 リサの鬼形態の舌も、人間のよりやや長かったりするが、絵恋のはそれ以上……それどころではない……。

 絵恋「私の舌が何だってぇ……?」
 淀橋「キャアアアアアッ!!」

 絵恋の舌は2~3メートルもある長いものと変化していた。
 淀橋は何とか絵恋を振りほどき、リサの所に逃げる。

 リサ「お、おま……!何があった……!?」
 絵恋「『あの御方』にね、色々と良くしてもらったのよ。つ、次は……オマエ達の番だ!!」

 絵恋は見る見るうちに変化していった。

 レイチェル「Emergency!Emergency!HQ!HQ!こちらレイチェル!未確認のBOWと遭遇!直ちに応援を!HQ!HQ!」

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