マーリンの美味しい生活

ストレス解消は観劇と食べ歩き。

火のようにさみしい姉がいて

2014年09月30日 | 舞台・映画
シアターコクーンにて、本日千秋楽。

席はXBのセンター(なんと最前列)。俳優さん達が舞台の一番前(落ちてきそうなくらい)で喚いたり殴りあったり首絞めたりするので凄い臨場感、怖いくらいでした。

汗やつばも飛んでくるし・・・でも間近で気迫のあるお芝居が見られて凄く面白かった。

内容は清水邦夫さん×蜷川さんらしくリリックで幻想的。何が嘘で何が真実なのか、姉や村人が語る男の過去の姿に観てる私達も宮沢りえさん演ずる姉さん女房と一緒に翻弄される。

それとも翻弄されてるのは姉と名乗る女に「しーちゃん」と呼ばれる男なのか?

オセロの舞台と共に進んでいくその先にあるものとは?

現実から目を背けるために故郷を出て俳優になった男、彼を支えるために女優をやめた女、故郷で弟を待ち続ける姉。

段田さんの狂気の演技が素晴らしかった

宮沢りえさんの毅然とした姉さん女房ぶりが新鮮。薄化粧なのに凄く美しかった

最後、男の態度に業を煮やした妻が放った一言「あなたより私のほうが俳優としての才能があったのに!」。男は妻の首を絞め殺してしまう。まるでオセロがデズデモーナを殺したように。

ずっと無表情で二人を見つめていた大竹しのぶさんの虚無的な表情に最後に浮かんだ笑みにぞ~っとしました。

大竹さんと段田さんは「抜け目のない未亡人」の時よりもいい感じでした。

毒消し売のおばあさんたちの凄みと愛嬌がなんとも言えないいい味わいを醸しだしてました。

カテコでは蜷川さんがステージ上に。ちょっとお元気がなかったような気がして心配になりました。





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