日生劇場で観劇 席は1階後ろから2列目の下手寄り。
思えば、初めて「オペラ座の怪人」で市村ファントムに出合ったのもこの劇場だった。
あの時の席は、1階最後列の真ん中でした。終演後も立ち上がれないほどの衝撃を受けた舞台でした。
その市村ファントムを再びこの劇場で観ることが出来るなんて、それだけで感無量。
正直言って何年か前にオペラ座の怪人の続編が出来たらしいという噂を聞き、「ラブネバーダイ」の海外版のCDを聴いた時には主題歌「ラブネバーダイ」以外は全然いいと思えず、ストーリーも???でがっかりしたので、どんな舞台になってるのかとても心配だったのですが、杞憂でした。
まあ私は、かなりの「ファントム」ファンなので冷静に観ることが出来ず、ファントムとクリスティーヌが歌う度に心臓がバクバクしてきて・・・
CDでイマイチ?、と思った楽曲も予想外に良かったです。やっぱり生の舞台は違いますね。市村さんの歌声最高でした!
【本日のメインキャスト】 ファントム:市村正親
クリスティーヌ:平原綾香
ラウル:橘慶太
マダム・ジリー:鳳蘭
メグ・ジリー:笹本玲奈
グスタフ:加藤清史郎
ストーリーは、
前作で死んだと思われていたファントムは、実はマダム・ジリーによってアメリカに逃がされこれまたマダム・ジリーの奔走のお陰で実業家として成功し、コニーアイランドのファンタズマの暗闇で暮らしている。ファンタズマというのは、劇場とかサーカスとかメリーゴーランドがある遊興施設みたい。ディズニーランドほどは洗練されて無くて場末感が漂っている。
あれから10年経つのに未だにクリスティーヌへの思いを断ち切れないで苦しんでいるファントム。
自分の作った曲を歌えるのはクリスティーヌしかいないと。
コニーアイランドでファントムに認めてもらいたい一心で汚れ仕事も引き受け頑張っているメグ・ジリーとマダム・ジリー。
そんな彼らの前にパリからクリスティーヌが夫(ラウル)と子供(グスタフ)を連れて現れることから波紋が広がりある事件へと・・・
オペラハウスで歌うはずがいつの間にか契約がファンタズマで歌うことに。
ラウルは、ギャンブルと酒で身を持ち崩し借金だらけの情けない男になっていた。クリスティーヌは、彼の借金を返すためにアメリカまでやってきたのだった。
クリスティーヌと再会して狂おしいほどに情熱をぶつけるファントム。二人の歌の中で過去の秘密が語られる。
月のない夜にそんなことがあったなんて!!みたいなビックリすることもあり、休憩時間にはその話題で持ちきりでした。
何の才能も無いラウルと違って息子のグスタフは感受性が豊かで作曲も・・・誰に似たの?
ファントムを慕うメグ・ジリーは、嫉妬に狂ってグスタフを・・・
とこんな感じ。
平原綾香さんは、流石お上手!高音も綺麗でパワフルな歌声にファントムばかりでなく我々もノックアウトされました。
グスタフの加藤清史郎君も綺麗なボーイソプラノでとても可愛らしかった。
笹本玲奈さんのメグ・ジリーが、エポニーヌみたいな役どころで切ないです。
借金まみれでクリスティーヌのヒモ状態になり酒浸りで息子にも辛く当たるラウルを橘慶太さんは好演してました。
それにしても、あのラウルがあんな情けない男になってるなんてショック!
でもグスタフ出生の秘密を知っていたから・・・?とも思えます。
そして市村さん。凄いです。圧倒的な存在感と指先まで神経を張り詰めた演技力は健在でした。まさにあの時のファントムがそこにいました。もう感動
所々で前作の「オペラ座の怪人」の曲も使われているのも
ダブルキャストのお一人、鹿賀丈史さんが体調不良で休演している間ずっと一人でファントム役をこなして頑張ってらっしゃると思うと、より一層あの情熱的な歌声が心に響きます。
いろんな思いがこもってるんだろうな・・・鹿賀丈史さん、早く復帰されると良いですね。
予想以上に素晴らしい舞台でした。もっと観たい!と思っても全席完売だそうです。
是非、再演してもらいたいですね。