マーリンの美味しい生活

ストレス解消は観劇と食べ歩き。

 「利休にたずねよ」海老蔵さん

2013年11月30日 | 舞台・映画
「清州会議」を観に行った時に予告編で流れた「利休にたずねよ」の映像。

利休を演じた海老蔵さんの研ぎ澄まされた美しさに思わずゾクッとしましたよ。

本は数ページ読んだだけで諦めてしまったのだけれど、映画は観てみたくなりました。

鉈切り丸

2013年11月29日 | 劇団☆新感線


東急シアターオーブで森田剛主演「鉈切り丸」を観てきました。

リチャード三世を鎌倉時代に置き換えた舞台。

青木豪さんの脚本、いのうえひでのりさんの演出です。

森田剛くんの鉈切り丸(教頼?)が凄まじいばかりの悪行を働くピカレスクロマン。

せむしでびっこで顔には傷がある醜い男。自分が天下を取るために邪魔になるものを言葉巧みに操り滅ぼしていく。

刀で切る度に血しぶきがピューピュー飛ぶさまやリアルな生首など気の弱い人はビックリしちゃうかも。

新感線や歌舞伎で鍛えられてる(?)私でさえも、またかいなって感じだったし。

そんな血なまぐさい中、武士なのに公家のようなおっとりした生瀬さんの頼朝が凄く面白かった。間の取り方と言い、アドリブっぽいせりふといいさすが 山内圭哉さんや政子との三人のシーンは、唯一笑えるホッと出来る場面でした。

若村麻由美さんと建礼門院の麻実れいさんの存在感も凄かったです。


しかし何と言っても森田剛君が素晴らしかった。

幕が開いて、第一声を聞いた瞬間に「これは凄いかも」って思いましたが、本当にそうでした。

大勢の人を死に追いやり、自分の子供や妻、母までも手にかける因果。

蓮の池に亡霊や生霊が現れ鉈切り丸を呪うシーンは、とても美しかったです。

哀れで悲しい最後でした。

死ぬ間際のセリフ、馬をくれ!ではなく鳶よ、おまえの羽をくれ!でしたね。

死んでもなお上から見下そうという・・・どこまでいやな奴なんだ、お前は!

特にファンではない私でも気の毒だな・・・と思ったくらいですから、森田剛くんのファンには辛いお芝居だったかもしれませんね。

皆に醜いと言われ忌み嫌われる役ですし。

毎日毎日、あの体勢で演ずるのはさぞや大変でしょうね。体のあちこちに影響が出そう。

精神的にも肉体的にもキツイ舞台だと思いますが、本当に見事な演技でした。ブラヴォー

ウエスト

2013年11月28日 | スイーツ
外苑前からブラブラ歩いて乃木坂駅そばのウエストでひと休み。

一度こちらのホットケーキが食べてみたかったのです。

まるで「ぐりとぐら」が焼いたカステラの様に大きくてふわっふわのホットケーキ。


ロイヤルミルクティーと共に。


焼きたてスフレも美味~


真ん中をスプーンでつついて穴を開け、お好みでムースを入れて召し上がれ

珈琲、紅茶はおかわり出来るのが嬉しいですね。

居心地がいいので、ついついお喋りに夢中になり長居してしまいます。




礼華 青鸞居

2013年11月28日 | グルメ
銀杏並木に行く前にちょっと腹ごしらえ。

外苑前駅近くにある「礼華」へ。

麺が食べたかったので海鮮入りスープ麺を。


烏賊、海老、帆立とたっぷりの野菜が入ったパイタンスープの汁そばでした。
見た目よりもスープにコクが有ります。コラーゲンたっぷりという感じ。

焼きそばも美味しかったそうです。

そうそう、12月5日放送「ぐるナイ」の「ゴチになります」に出るそうですよ。

神宮外苑の銀杏並木

2013年11月28日 | 季節のたより
今年は色付き方にバラつきがありすっかり裸ん坊の木もあれば、まだ緑の木も。


黄葉したものは、一昨日の強風でかなり散ってしまった様子。

辺り一面黄色い絨毯。

そこはかとなく銀杏の匂いが漂う中、大勢の観光客がそぞろ歩きを楽しんでいました。


恒例のいちょう祭りも賑わっていました。

ブラックラーメンのお店には長い列ができていました。

何者~朝井リョウ

2013年11月26日 | 
「チア男子」や「桐島部活やめるってよ」で有名な朝井リョウさんの直木賞受賞作「何者」。

4人の大学生の就活の様子が、その中の一人二宮拓人の視点で語られる。

皆で励まし合い和気あいあいと就活会議をする、一見仲良しグループの様に見える4人の間に、一人が内定を貰ったことで段々亀裂が入ってゆき
・・・

一見優しく耳障りのいい言葉でいたわり合う若者たちだが、心の奥深い所に抱えているどす黒いものを吐き出さずに入られない彼ら。

まるで観察者のようにツイッターやブログに批判的なことを書き連ねる。その相手に見られているとも知らずに。

傷つくのが怖くて当事者になれない何者。

哀れな彼だけれど、自分のカッコ悪さやダメさを肯定できるようになったのは、ちょっと希望が見えるラストだった。

ネットで繋がった(ような)友人が沢山いるようで、実は面と向かってコミュニケーションを取るのが苦手な若者たち。

この小説は、軽そうに見えるけど結構重い。

清州会議

2013年11月25日 | 舞台・映画
三谷幸喜さんの「清州会議」を観てきました。

原作も面白かったけれど、映画版のキャストがまさにはまり役でした。

本を読んだ時にはしかつめらしい武将の名前が沢山出てくるので、あまり馴染みのない人の名前が頭のなかでごっちゃになって、一人ひとりを具体的にイメージできなかったのですが、映像になって動き回るさまを見て、ああ丹羽長秀ってこういう人なのね・・・などと識別が出来ました。

この映画の主役は柴田勝家の役所広司さんと藤吉郎の大泉洋さんというタイプが正反対の二人。

この二人の対決がとても面白かったです。

戦の中でしか己の能力を発揮できない、脳みそも筋肉のおやじ様こと勝家vs百姓からの成り上がりで天性の人誑し、知略をもって天下統一を果たそうとする野心家藤吉郎。

柴田勝家がお市の方に籠絡され部下や仲間を顧みない日々が続き、今まで勝家寄りだった人々の心が彼から離れていくのを感じた秀吉は、得意の人心掌握術で自分側に取り込んでしまいます。

秀吉は心にくいほど人の気持ちがよく分かる、彼のためならひと肌もふた肌も脱ごうという人が集まってくる、そんなチャーミングで憎めないカリスマ性のある秀吉を大泉洋さんが好演。

今まで秀吉は嫌いだったけど、大泉洋さんの秀吉は可愛げがあって好きでした。

小日向さんの丹羽長秀も勝家側から秀吉側へと寝返ることに苦悩する姿が良かった。

ノー天気な妻夫木聡と佐藤浩市の優柔不断などっちつかず常興もいい味出してました。

勝家を田舎者で臭いと馬鹿にしながらも色仕掛けで迫るお市様は、自分に色目を使う秀吉を忌み嫌っていて彼にダメージを与えるためだけに勝家に嫁ぐことにします。

武田信玄の娘松は、父親の遺言通り武田の血を引く三法師を織田家の跡継ぎにするべく画策します。

武将同士の駆引きの裏にはこんな女達の思惑も絡んでいたのですね。

そんな中一服の清涼剤のような中谷美紀さんの寧。夫のために大サービスで踊り狂う姿はまさにアッパレ


ホテルローヤル

2013年11月23日 | 
今年度の直木賞受賞作です。

桜木紫乃さん。

1篇読むごとに時代が逆行していくのが面白い。

そしてそれぞれのお話が、切ないです。

平易な文章なのであっという間に読んでしまいました。

特に大黒のくだりは衝撃的でした。




さらば八月の大地

2013年11月21日 | 舞台・映画
新橋演舞場で観てきました。

勘九郎さん、今井翼さん、檀れいさんという魅力的なキャスト。

満州の映画撮影所を舞台に繰り広げられる熱き映画人たちの人間ドラマ。

いかにも山田洋次さんらしい良い作品でした。

檀れいさんの中国人女優は、雰囲気がよく出ていました。歌も宝塚の時よりもお上手だったような気が。

翼君は、ちょっととんがった日本人青年役。

勘九郎さんは、日本人と中国人の間の潤滑油のような役割の中国人役。この方は、誰からも好かれる人望のあるとってもいい人なんです。

若い出演者が多いので、満映の所長役の木場克己さんが出ていらっしゃると場が引き締まる感じがしました。

多分甘粕さんがモデルだと思うのですが、それにしてはいい人過ぎるような気も。ラストエンペラーで坂本龍一が演じた甘粕さんは、もっと冷徹な人だったのでは?!・・・遠い記憶・・・

日本人も中国人もなく、良い映画をとる!という理想に向かって突き進んでゆく若者たち。

若いっていいな!夢があるっていいな!とつくづく思います。

派手な見せ場があるわけでもなく、殆どが撮影所の中でのやり取りなので演舞場のような大きな劇場よりも、コクーンみたいなこじんまりしたところのほうが似合う劇だと思いました。

ピグマリオン

2013年11月20日 | 舞台・映画
新国立劇場中劇場にて「ピグマリオン」観劇。



10列目の端っこだと思っていたら実質的には5列目位でした。

舞台が張り出しているのでとても近く感じられます。

「ピグマリオン」は、バーナード・ショーの作品でミュージカル「マイ・フェア・レディ」の原作と言われているものですが・・・

「マイフェア~」は、楽しくハッピーなミュージカルという印象がありますが、「ピグマリオン」はもっと現実的、と言うか何処まで行っても平行線な男と女の分かり合えなさが皮肉たっぷりに描かれています。

イライザは一本芯の通った自立した女性として描かれ、ヒギンズ教授はマザコンの言語学オタクで「女なんてものは・・・」という凝り固まった考えを持つかなりイヤ~な奴。ヒギンズとともにイライザをレディーへと変身させる実験を行うピカリングの方がずっと紳士的。

数カ月後、上流社会に通用するような言葉遣い・立居振る舞い等を特訓した甲斐あって、見事レディーへと変貌を遂げたイライザは、公爵夫人のパーティーで「きっとどこかの外国の王女様よ」と人々に噂される程に。

ところがそんなイライザの努力を労おうともせず、イライザのことを自分たちの賭けの道具としか観ていない男二人に失望し、イライザはヒギンズの元を去ります。この辺はちょっと人形の家のよう。

後日譚では、イライザは彼女に首ったけ!の若い貴族の男性と結婚するのですが、彼には生活力がないのでイライザがお花屋さんを開店して働いて彼を養うことになるらしいのです。ピカリング大佐は開店資金を融通するなど力になってくれたようですが、ヒギンズは知らん顔だったとか。

マイ・フェア・レディが大人のファンタジーだとしたら、ピグマリオンはかなりリアルで身につまされます。

石原さとみさんは、見事なコメディエンヌぶりでとてもキュートでした。

訛りの強い貧しい花売り娘から王女様と間違えられるような気品ある貴婦人へと変貌していくさまが、面白かったです。

ヒギンズ教授は、自分の言語学の研究のことしか頭にない鼻持ちならないマザコン男。平岳大さんが演じてらっしゃいましたが、(アフタートークでも皆さんに言われてましたが)随分ご苦労されたようです。

時々、ヒギンズではなく平くんが出てるよ!と演出家に厳しいダメ出しをくらってたそうで。

でも、見た目は紳士的でカッコイイですが、実は子供みたいにだらしなく自分勝手で女性に対する思いやりに欠ける鼻持ちならない男を好演していました。

箱根ガラスの森

2013年11月18日 | 季節のたより
紅葉を見がてら箱根までドライブ。

まだちょっと早いかな?と思ったけど、結構色づいていました。




ベネチアングラスのコレクションで有名なガラスの森へ。



ガラスのツリーがキラキラと眩いばかりに輝いていました



お昼は、中華料理の太原で五目焼きそばと担々麺を。どちらも美味

この後大涌谷で黒玉子を買いたかったのですが、大渋滞してて全然進まないので諦め箱根神社へ行くことに。



縁結びの御利益があるという箱根神社に参拝。清々しく心が清められるような気が。

平日だというのに最高気温20度で快晴ということもあり紅葉狩りの観光客でどこも混雑していました。

でも雲ひとつない真っ青な空に真っ白な富士の霊峰が聳え立つさまは神々しいほど美しかったです。

徳永英明コンサート

2013年11月17日 | コンサート
東京フォーラムAホールで行われる徳永英明さんのコンサートに行ってきました。

徳永さんファンのお友達のお陰で前から8列目のセンターという超良席。感謝

今日はWOWOWの収録があるということで、皆さん抜かれるかもしれませんから寝ないでね~と徳永さん。

寝ませんってば

昨日も観たという友達によると、昨日はもっとトークもあったらしいけど、僕はスーツが似合うと思われてるらしいので今日も赤いスーツを着てきましたが、普段はめったにスーツを着ることはない・・・とかいうお話をされていました。

前の方だったのでオペラグラスが無くてもよく見えるし、凄い臨場感がありました。

友人は昨日は2階席だったからイマイチだった、やっぱり席番は重要だね!と言ってました。

私にも似たような経験があるわ。特にしっとり系だとね。

最初からノリノリであっという間の2時間。楽しかった~

「壊れかけのRadio」と中島みゆきさんの「時代」を徳永さんの生声で聴けて嬉しかったです。

アンコール曲は「上を向いて歩こう」で、これだけは昨日と違っていたそうです。

ホールを出た後の丸の内にはこんなイルミネーションが。



宇崎竜童プロデュース シブイ大人のコンサート

2013年11月16日 | コンサート
コンサートのチケットを頂いたので、コレド室町にある三井ホールに行ってきました。

寺井尚子カルテット <スペシャルゲスト>藤あや子という美女二人が出演ということで、普段は出不精の夫もウキウキと

三井ホールは東京メトロA6出口に直結しているのでとても行きやすかったです。

まずはワンドリンクチケットを500円で購入し会場へ。

私はエビスの生ビール、ダンナはモヒートで乾杯。

宇崎竜童さんの挨拶の後、ジャズバイオリニストの寺井尚子さん登場。黒い華やかなミニドレスが素敵可愛らしい方ですね。

ノンストップの2時間のライブの間中、寺井さんは激しく動きながらバイオリンを弾き続けていました。

そのエネルギッシュさと情熱的な演奏に感動。

真珠採りとかラスト・タンゴ・イン・パリ、ライムライト、モダンタイムスなど知っている曲が一杯だったのも良かったです。

途中でゲストの藤あや子さん登場。シルバーのマーメイドラインの艶やかなドレス姿。

藤さんは、百恵さんの大ファンだったそうで百恵さんの曼珠沙華、イミテーションゴールドなど数曲を披露、アンコールでロックンロール・ウィドウを宇崎さんと一緒に熱唱。とてもお上手でした。ノリノリで演歌以外の歌を歌い踊る藤あや子さんも素敵でしたよ。

私達の席は16列目位でしたが、こじんまりしたホールなので見やすく聴きやすくとても楽しめました。




ハルさん

2013年11月14日 | 
藤野恵実さんの「ハルさん」を読みました。

重松清さんの「とんび」のように若くして妻に先立たれたハルさんが、男手一つで育てた娘が嫁ぐ日に、幼い頃から今に至るまでを回想する形で物語が進みます。ちょっとしたミステリー仕立てになっていますが、謎解きは二の次で父と娘の成長物語です。

頼りない父親としっかり者の娘のやり取りが微笑ましくもあり時にホロリとさせられます。

しっかりしろよ~と叱咤激励したくなるほど父親としても男としてもビスクドールの人形作家であるハルさんは繊細で優しく頼りないのですが、心のなかの瑠璃子さんの助言に依っていつも窮地を切り抜けるのです。

ふうちゃんの成長ぶりに戸惑うハルさんに自分を重ね合わせとても共感出来ました。

同じような体験をした人なら、うん。わかる、わかると頷けるはず。

嫁いだ娘にもすすめてみようかしら。

「とんび」のやっさんとは対極にいるようなハルさんですが、いつまでも亡くなった奥さんのことを想い彼女とともに愛情たっぷりに子供を育て上げるところは一緒でとても心が温かくなります。

これは作者の夢だったのかもしれませんね。